本文へ
🔥0
🌍 英語学習

🗣️ シャドーイングのやり方完全ガイド|段階・教材選び・よくある失敗

✍️ 原田英語が厳選・執筆🗓 2026-09-28📖 7分🎁 読了で +10XP
英語の音声を聞きながら、少し遅れて影のように追いかけて声に出す「シャドーイング」。リスニングや発音の練習として人気ですが、「やってみたけど全然ついていけない」「効果がよくわからない」という声もよく聞きます。この記事では、シャドーイングを段階に分けて、無理なく効果的に続けるやり方をくわしく紹介します。

シャドーイングとは? 何に効くの?

シャドーイング(shadowing)は、流れてくる英語の音声を聞きながら、ほんの少し遅れて同じように声に出していく練習法です。もともとは同時通訳者の訓練法として知られていましたが、今では一般の英語学習でも広く使われています。日本でも、門田修平氏をはじめとする研究者によって、シャドーイングと英語学習の関係が研究されてきました。

シャドーイングで期待できる主な効果は次のとおりです。

  • 音を正確に聞き取る力:自分で声に出すためには、一つひとつの音を注意深く聞く必要があります。
  • 英語のリズム・イントネーションの習得:強弱や抑揚、区切り方をまねることで、英語らしい話し方が身につきます。
  • 聞いた英語を処理するスピード:聞いてすぐ口に出す練習をくり返すことで、英語の音をすばやく処理する力が鍛えられると考えられています。

一方で、シャドーイングは万能ではありません。語彙や文法の知識がないまま、難しい音声でシャドーイングをしても、ただ音をまねるだけになりがちです。また、シャドーイングをするだけで自由に話せるようになるわけではありません。「聞く力と発音の土台を作る練習」と位置づけるのがよいでしょう。

ポイント:シャドーイングは「耳と口をつなぐ筋トレ」。単語・文法の学習や、実際に話す練習と組み合わせることで力を発揮します。

いきなりやらない! シャドーイングの5段階

シャドーイングで挫折する人の多くは、いきなり本番から始めています。次の5段階で、少しずつステップアップしていきましょう。

段階1:リスニング(内容をつかむ)

まずはスクリプトを見ずに、何度か音声を聞きます。どんな内容か、どこが聞き取れないかを確認します。

段階2:スクリプトで意味を確認する

スクリプトを読んで、知らない単語や文の構造を確認します。意味がわからないままシャドーイングをしても効果は薄いので、ここは大切なステップです。

段階3:マンブリング(ぶつぶつ言う)

音声に合わせて、小さな声でぶつぶつとつぶやく練習です。はっきり発音しなくてもいいので、音声の流れについていく感覚をつかみます。

段階4:オーバーラッピング(文字を見ながら重ねる)

スクリプトを見ながら、音声にぴったり重ねて声に出します。スピード、リズム、強弱、ポーズの位置を完全にまねることを目指します。

段階5:シャドーイング(文字を見ずに追いかける)

スクリプトを閉じ、音声を少し遅れて追いかけます。最初は、音をまねることに集中する「プロソディ・シャドーイング」、慣れてきたら意味を意識しながら言う「コンテンツ・シャドーイング」へと進みます。

  • プロソディ・シャドーイング:音の高さ、リズム、強弱などをまねることに集中
  • コンテンツ・シャドーイング:話の意味を理解しながら追いかける

ポイント:1つの音声で段階1〜5をすべて通るのが理想。1日で全部やらなくても、数日かけて進めればOKです。

教材の選び方:「やさしすぎる」くらいがちょうどいい

シャドーイングの効果は、教材選びで大きく変わります。

選ぶときの条件

  • スクリプトがあること:答え合わせと意味の確認ができないと、練習になりません。
  • 長さは30秒〜2分程度:長すぎると集中が続きません。1分前後の音声を何度もくり返すのがおすすめです。
  • スクリプトを読んで9割以上わかること:意味がわからない英文は、音もまねにくいものです。少しやさしいと感じるくらいの教材を選びましょう。
  • スピードが速すぎないこと:最初は学習者向けのゆっくりめの音声から。
  • 自分が好きな内容・声であること:何十回も聞くので、聞いていて心地よい音声を選びましょう。

教材の例

  • 教科書や単語帳・問題集に付いている音声(スクリプトと和訳がある)
  • 英検・TOEIC・共通テストなどのリスニング問題の音声
  • 学習者向けの英語ニュースやポッドキャスト(スクリプトつきのもの)
  • TEDやTED-Edなどの動画(公式サイト・公式チャンネルの字幕を使う)

受験生や資格試験を受ける人は、手持ちの問題集や過去問の音声を使うのがいちばん手軽です。すでに内容を理解している英文なので、段階2の負担も少なくてすみます。

1日15分のシャドーイング・ルーティン

シャドーイングは、1日に長時間やるより、短時間を毎日続けるほうが効果的です。1分程度の音声を使った、1日15分のルーティン例を紹介します。

1日目(新しい音声)

  1. 2分:スクリプトを見ずに2回聞く
  2. 5分:スクリプトで意味と単語を確認
  3. 3分:マンブリング×3回
  4. 5分:オーバーラッピング×5回

2日目

  1. 3分:オーバーラッピング×3回
  2. 7分:シャドーイング×5回(言えないところはスクリプトで確認)
  3. 5分:シャドーイングを録音し、音声と聞き比べる

3日目以降

  1. 10分:シャドーイング×5〜7回。意味を意識するコンテンツ・シャドーイングに挑戦
  2. 5分:録音して、1日目の録音と聞き比べる

同じ音声で3〜5日続けたら、次の音声へ進みます。スムーズに言えるようになった音声は「卒業」でOKです。

ポイント:1分の音声を1週間でやりきれば、1か月で4本。4本の英文がスラスラ言えるようになるだけで、耳の感覚はかなり変わります。

録音チェックで上達を「見える化」する

シャドーイングの効果を高めるカギは、自分の声を録音して聞くことです。シャドーイング中は、声を出すことに必死で、自分がどう発音しているかに気づきにくいからです。

録音でチェックするポイント

  • 抜けている単語はないか:a、the、to などの小さな単語が抜けやすい
  • 音がつながっているか:たとえば check it out は、1語ずつ区切らずに「チェキラウ」のようにつながって発音されることが多い
  • 強弱がついているか:大事な単語を強く、そうでない単語を弱く言えているか
  • イントネーション:疑問文の上がり調子などをまねできているか

聞き比べのコツ

一度に全部を直そうとせず、「今日は小さな単語が抜けていないか」「今日は強弱」のように、1回に1つのポイントに絞ってチェックしましょう。

スマホのボイスメモ機能で十分です。1日目と1週間後の録音を聞き比べると、成長がはっきりわかって、やる気がぐんと上がります。

たとえば、次のような短い文で練習してみましょう。(例文は編集部の作例です)

  • I'm going to talk about it later.
  • What do you want to do this weekend?
  • Could you tell me how to get there?

going to が「ゴナ」、want to が「ワナ」、tell me が「テルミ」のようにつながる感覚を、録音で確認してみてください。

よくある失敗と対策

失敗1:難しすぎる教材を選ぶ

ニュースや映画などの速い英語で始めると、ほとんどついていけず、挫折しやすくなります。まずは、スクリプトがスラスラ読める、少しやさしい教材から始めましょう。

失敗2:意味を確認しないまま始める

音だけをまねしていると、「なんとなく言えている」けれど、実際には英語を処理していない状態になりがちです。段階2の意味確認は必ず行いましょう。

失敗3:毎回違う音声を使う

毎日新しい音声でシャドーイングすると、いつまでたってもうまく言えるようにならず、達成感がありません。同じ音声を何日かくり返し、「言えるようになった」を体験することが大切です。

失敗4:声が小さすぎる、口が動いていない

恥ずかしさから小声でもごもご言うだけだと、発音の練習になりにくくなります。家では、はっきりした声で練習しましょう。電車などではマンブリング程度にとどめ、本格的な練習は声を出せる場所で。

失敗5:長時間やりすぎる

シャドーイングはとても集中力を使う練習です。1時間ぶっ通しでやると、後半は質が落ちてしまいます。1回15〜20分を目安に、毎日続けるほうが効果的です。

失敗6:完璧を求めすぎる

ネイティブスピーカーの音声と100%同じに言える必要はありません。「前より言えるようになった」を目標にしましょう。

まとめ:段階を踏めば、シャドーイングは怖くない

シャドーイングは、正しい手順で取り組めば、リスニング力と発音を一緒に鍛えられる効果的な練習法です。

  • いきなりやらず、リスニング→意味確認→マンブリング→オーバーラッピング→シャドーイングと段階を踏む
  • 教材は、スクリプトつきで、少しやさしい30秒〜2分の音声を選ぶ
  • 同じ音声を数日くり返し、録音して聞き比べる
  • 1日15分程度を毎日続ける

「ついていけない」のは、あなたの能力が足りないからではなく、段階や教材が合っていないだけかもしれません。まずは1分の音声1本から、今日始めてみましょう。

📺 このコラムと一緒に見たい動画

✅ 今日からやること

よくある質問

シャドーイングとオーバーラッピングの違いは何ですか?
オーバーラッピングはスクリプトを見ながら音声にぴったり重ねて読む練習で、シャドーイングはスクリプトを見ずに少し遅れて音声を追いかける練習です。オーバーラッピングで慣れてからシャドーイングに進むのがおすすめです。
シャドーイングは1日何分やればいいですか?
集中力を使う練習なので、1日15〜20分程度を毎日続けるのがおすすめです。長時間まとめてやるより、短時間を継続するほうが質を保ちやすくなります。
シャドーイングだけで英語が話せるようになりますか?
シャドーイングは聞く力や発音、リズムの土台を作る練習ですが、それだけで自由に話せるようになるわけではありません。単語・文法の学習や、自分の考えを話すアウトプット練習と組み合わせることが大切です。
初心者におすすめの教材は何ですか?
スクリプトと和訳がついた教科書や問題集の音声がおすすめです。スクリプトを読んで9割以上意味がわかる、30秒〜2分程度の音声から始めると、無理なく続けられます。
✍️
英語の神動画図鑑 編集部(原田英語)
原田英語が、現場の英語教師の目で世界の英語学習動画と勉強法を厳選。紹介文・コラムはすべてオリジナルで書いています。運営者について・お問い合わせ

次に読むなら