表問題で大切なのは「選ぶ力」
表には、たとえば5か国×4年=20個もの数字が並ぶことがあります。これを全部書こうとすると、150語を大きく超えて時間が足りなくなるうえ、「主な特徴を選んで報告する」という課題の条件を満たせません。
表問題で大切なのは、書かない数字を決めることです。次の手順で特徴を選びましょう。
- 各行・各列で最大と最小に印をつける
- 最初の年と最後の年で、増えたか減ったかを矢印でメモ
- 全体の合計や平均の欄があれば、そこを最初に見る
- 他と違う動きをしている「例外」を探す
この4ステップで、5〜6個の特徴が見つかれば十分です。
ポイント:表では「数字の読み上げ」にならないよう、1つの文で2つ以上の数字を比べることを意識しましょう。
自作の表で練習する
次の架空の表を想定します。
「4つの都市の公共図書館の年間利用者数(万人)」
(2005年 → 2015年 → 2025年)
- A市:120 → 110 → 90
- B市:60 → 85 → 130
- C市:80 → 80 → 82
- D市:40 → 55 → 50
手順どおりに見ていくと、
- 2005年はA市が最大、2025年はB市が最大(逆転)
- A市は一貫して減少、B市は一貫して増加(対照的)
- C市はほぼ変わらない(安定)
- D市は増えたあと少し減った(変動)
Overviewでは「A市とB市の逆転」と「C市の安定」を中心に書き、D市は詳細段落で触れる程度にします。
サンプル答案と構成
導入
The table shows the number of people who used public libraries in four cities in 2005, 2015 and 2025.
Overview
Overall, library use in City B grew substantially, whereas City A saw a steady decline, with the result that City B had replaced City A as the city with the most library users by 2025. Figures for City C remained almost unchanged.
詳細1(対照的な2都市)
In 2005, City A had 1.2 million library users, twice as many as City B. However, the figure for City A fell continuously to 900,000 in 2025, while City B more than doubled its number of users to 1.3 million.
詳細2(その他の2都市)
City C recorded around 800,000 users throughout the period. City D, which had the fewest users, saw a moderate rise from 400,000 to 550,000 in 2015, before dipping slightly to 500,000.
表の単位が「万人」の場合、英語では千や百万に直して書く必要があります。120万は1.2 million、90万は900,000です。単位の変換は間違えやすいので、下書きの段階でメモしておきましょう。
表問題で使える表現
数字を示す前置詞
- at:Figures stood at 900,000.
- with:City B came first, with 1.3 million users.
- respectively:The figures for City C and City D were 820,000 and 500,000 respectively.
respectively(それぞれ)は、2つ以上の数字を1文で示すときに便利です。ただし使いすぎると読みにくくなるので、1答案に1回程度にしましょう。
順位を示す
- City A ranked first in 2005.
- City B was in second place.
- City D had the lowest figure.
例外を示す
- The only exception was City D, where numbers fell after 2015.
- Unlike the other cities, City C showed little change.
概数
- roughly / approximately / around
- just over / just under / well over
時間配分と見直しのポイント
表問題は数字の確認に時間がかかるため、時間配分を決めておきましょう。
- 分析(印つけ・メモ):4分
- 執筆:13分
- 見直し:3分
見直しでは、次の3点を必ず確認します。
- 数字の書き写しミス(行や列を取り違えていないか)
- 単位の変換(万→thousand/million)
- 時制(過去の年なら過去形)
表の数字は正確に読めるぶん、書き写しミスがあると採点者にすぐわかります。特に、似た数字が並ぶ行では指でなぞりながら確認するくらい慎重に扱いましょう。コンピューター版の場合は、画面上の表と自分の文を交互に見て照合します。
文のバリエーションを増やす工夫
表問題の答案は、「City A had X. City B had Y.」のような同じ形の文が続きやすいのが弱点です。次の3つの工夫で文の形に変化をつけましょう。
1. 主語を変える
- 都市を主語:City B recorded 1.3 million users.
- 数字を主語:The number of users in City B reached 1.3 million.
- There構文:There were 1.3 million users in City B.
2. 2つの数字を1文で比べる
- While City A had 1.2 million users, City B had only half that number.
3. 分詞構文でまとめる
- City C remained stable, fluctuating only slightly around 800,000.
書き終えたら、各文の最初の2語に下線を引いてみてください。同じ始まり方が3回以上続いていたら、上の工夫で1〜2文を書き換えます。これだけで答案の印象がかなり変わります。
よくある失敗と1週間メニュー
よくある失敗
- 表の左上から順番に全部の数字を書く
- Overviewに数字を詰め込みすぎる
- 行(都市)ごとに1段落ずつ書き、比較がない
- 単位の変換を間違える
1週間メニュー
- 月:表を1つ見て、最大・最小・矢印・例外に印をつける練習
- 火:Overviewだけを3つの表で書く
- 水:1本を20分で書く
- 木:respectively、the only exception などを使った例文を作る
- 金:数字の単位変換ドリル(万、億 → thousand、million、billion)
- 土:もう1本(20分)
- 日:2本を見比べて、比較の文の数をチェック
日本語の統計資料(人口、観光客数など)の表も良い練習材料です。今日は1つ表を見つけて、書かない数字に斜線を引くところから始めてみましょう。



