コンピューター版の基本を押さえる
コンピューター版では、リスニング・リーディング・ライティングの3技能をパソコンで受験し、スピーキングは試験官との対面で行います。問題の形式や内容、採点基準は紙の試験と同じと考えてよく、違うのは「解答の方法」です。
- リスニング:ヘッドホンで聞き、答えをキーボードで入力
- リーディング:画面で本文を読み、選択やクリック、入力で解答
- ライティング:キーボードでエッセイを入力
- スピーキング:試験官と1対1の対面(録音される)
日本英語検定協会の案内では、試験結果は試験の1〜5日後にウェブで確認できるとされています。出願の締め切りが近い人には、結果が早く出るのは大きなメリットです。
ポイント:変わるのは「解き方の手触り」だけ。だからこそ、画面とキーボードに慣れておくだけで本来の力を出しやすくなります。
当日の流れと持ち物
日本英語検定協会の案内によると、スピーキングは筆記の3技能と同じ日に行われ、時間帯によって「筆記の前」「筆記の間」「筆記の後」など複数のパターンがあります。申し込みのときに自分のパターンと時間をよく確認しておきましょう。
持ち物の基本
- 有効なパスポートの原本(申し込み時の情報と一致していること)
- 試験室に持ち込めるのは、パスポートと、透明な容器に入った水だけと案内されています
スピーキングは開始時間の20分前に集合と案内されています。筆記とスピーキングの間に時間が空く場合は、軽食や休憩の取り方も考えておきましょう。
前日までのチェックリスト
- 受験票・案内メールの会場と集合時間
- パスポートの有効期限と、登録情報(氏名のつづりなど)との一致
- 会場までの経路と所要時間(余裕をもって)
- スピーキングの時間帯と、空き時間の過ごし方
ポイント:持ち物や集合時間は変更されることもあります。必ず受験するテストセンターの最新の案内を確認しましょう。
画面の機能を味方につける
コンピューター版には、紙の試験とは違う便利な機能があります。公式の練習コンテンツで、事前に操作を試しておきましょう。
ハイライト
本文や設問の語句をドラッグして選び、右クリックでハイライトできます。公式の説明では、ハイライトの有無や場所は採点者には見えず、結果に影響しません。先読みのキーワードや、リーディングで根拠になりそうな部分に印をつけるのに便利です。
メモ機能
画面上にメモを残せる機能もあります。リーディングで段落の要点を一言メモしておくと、見出し選択の問題で役立ちます。
語数表示
ライティングでは、入力した語数が画面に表示されます。Task 1は150語以上、Task 2は250語以上という条件を満たしているかを、数えなくても確認できます。
見直し時間
公式の練習コンテンツでは、コンピューター版のリスニングは最後に2分間の見直し時間があると案内されています。紙の試験のような書き写し時間はない前提で準備しましょう。
ポイント:機能は「知っている」だけでなく「使い慣れている」ことが大切。練習でも毎回ハイライトとメモを使ってみましょう。
タイピングはライティングの土台
コンピューター版のライティングでは、60分でTask 1とTask 2を合わせて400語以上を入力することになります。タイピングが遅いと、考える時間や見直しの時間が削られてしまいます。
練習の目安
- まずは1分間に20〜30語程度を、ミスなく打てることを目標にする
- ホームポジションで打つ練習を毎日5分
- 英文をそのまま打ち写す練習(書き写し)で、つづりと手の動きを同時に覚える
意外な落とし穴
- 自動修正がない:普段のワープロのようにつづりの自動修正は期待できません。つづりは自分で確認します。
- キーボード配列:会場のキーボードが自分のものと違う可能性があります。日本語配列・英語配列のどちらでも焦らないよう、記号(アポストロフィやハイフン)の位置を意識しておきましょう。
- 大文字と句読点:文頭の大文字、ピリオドのあとのスペースなど、手書きでは気にならなかった部分でミスが出やすくなります。
ポイント:ライティングの練習は、最初から最後までパソコンで。手書きで下書きしてから打つ練習は、本番の手順と違ってしまいます。
時間配分はコンピューター版仕様に
紙の試験で練習してきた人が戸惑いやすいのが、時間の感覚です。
- リスニング:答えを書き写す時間がないので、聞きながら確定させていく意識が必要です。最後の2分は、空欄がないかの確認に使いましょう。
- リーディング:画面上で残り時間を確認しながら、パッセージごとの目安時間(1本あたり約20分)を守ります。
- ライティング:Task 1とTask 2は同じ60分の中で自分で時間を配分します。Task 2に40分を確保できるよう、Task 1は20分で切り上げる練習をしておきましょう。
ライティングでは、タイピングが速い人ほど「書きすぎ」に注意が必要です。語数が多くなると、見直しの時間が足りなくなり、細かいミスが残りやすくなります。
ポイント:演習のたびに「何分で何をしたか」を記録すると、自分の時間の使い方のクセが見えてきます。
画面で読む・聞く練習のコツ
画面での長文読解
紙なら書き込みながら読めますが、画面ではそうはいきません。画面上で英文を読むことに慣れていない人は、次の練習がおすすめです。
- 英語のニュースサイトや学習者向け記事を、パソコンの画面で読む習慣をつける
- 本文と設問が左右に分かれた画面で、目線を行き来させる練習をする
- スクロールしながら、段落の場所を覚えておく意識を持つ
リスニングは「聞きながら打つ」
名前や数字を聞き取りながら入力する練習をしておきましょう。まずはゆっくりでも、正確に打つことを優先します。
目と体の疲れ対策
画面を長時間見ると目が疲れやすくなります。練習でも本番と同じくらいの時間、画面で問題を解いて、集中が続くかを確かめておくと安心です。
ポイント:本番の2〜3週間前からは、演習をすべて画面で行う期間を作りましょう。それだけで「画面の違和感」はかなり減ります。
直前1週間の準備とよくある失敗
直前1週間のメニュー
- 7日前:公式サイトのコンピューター版練習問題を体験する
- 6日前:リーディング1セットを画面で、ハイライトとメモを使って解く
- 5日前:ライティングTask 1・Task 2をパソコンで60分通して書く
- 4日前:リスニング1セットを、聞きながら入力する形で解く
- 3日前:スピーキングの録音練習と、パスポート・会場・時間の確認
- 2日前:間違いノートの見直し(新しい問題には手を出さない)
- 前日:持ち物の最終確認と、十分な睡眠
よくある失敗
- 紙だけで練習して本番を迎える:画面の読みにくさで、時間配分が崩れやすくなります。
- パスポートの情報を確認していない:登録情報との不一致は受験できないトラブルにつながりかねません。
- スピーキングの時間を勘違いする:筆記と別の時間帯のことがあるので、案内を必ず確認しましょう。
今日やることは、公式サイトのコンピューター版練習問題を開いて、ハイライトとメモの操作を一度試してみることです。操作に慣れるだけで、本番の不安がひとつ減ります。



