多読(グレーデッド・リーダー)
Extensive Reading
3秒でわかる辞書を閉じて、やさしい本を山ほど読む

学習者向けにレベル調整された本(グレーデッド・リーダー)を、辞書を引かずにどんどん読む方法です。1冊を細かく読むのではなく、楽に読める本を数多く読むことで、英語を英語のまま速く読む力と、単語が自然に定着する感覚が育ちます。
たとえるなら
自転車の練習に似ています。急な坂道で練習すると、こぐのに必死で前を見る余裕がありません。平らな道をたくさん走るから、バランスが体にしみこみます。多読の「やさしい本」は、この平らな道にあたります。

目から鱗・知ってた?
つまらない本は、途中でやめていい?
多読を体系化した Day & Bamford は、2002年にまとめた多読の10原則に「読むものは学習者が選ぶ」を入れ、難しすぎる本やおもしろくない本は途中でやめてよい、むしろやめるよう勧めるとしています。最後まで読み切ることより、楽しく読み続けることが正式なルールなのです。
その思い込み、実は…
カードをタップすると答えが出ますわからない単語は全部調べるべき
毎回辞書を引くと話の流れが切れて、読むスピードが育ちません。Hu & Nation(2000年)の推定では、内容をきちんとつかむには約98%の単語を知っている必要があります。調べないと進めない本は、レベルが合っていない合図です。
やさしい本を読むのは時間のムダ
やさしい本だからこそ、英語を英語の語順のまま、止まらずに読む練習になります。同じ単語に何度も出会うので、意味だけでなく使われ方まで自然に覚えます。難しい本を1冊読むより、やさしい本を10冊読むほうが、出会う英語の量はずっと多くなります。
なぜ効く?
Day & Bamford らが多読を体系化し、読む速さや語彙の伸びを示す研究が積み重ねられています。Hu & Nation(2000年)は、文章をきちんと理解するには知っている単語が約98%必要だと推定しました。つまり50語に1語程度しか知らない語が出ないくらい、やさしい本を選ぶのがコツです。
やり方
- Xreading や ER Central で、1ページに知らない単語が1〜2個のレベルを選ぶ
- 辞書は引かず、わからない部分は飛ばして先に進む
- つまらない本は途中でやめて次の本に移る(無理に最後まで読まない)
- 読んだ語数を記録し、まず合計10万語を目標にする
- 楽に読めるようになったら1段階レベルを上げる
動画で見て、まねする
使い方:多読を始める前のやる気づくりに見ます。英語字幕で見たあと、今週読む本を3冊決め、「辞書を引かない・つまらなければやめる」と紙に書いて貼ります。
使い方:多読の基本の考え方を聞き、自分の読む本のレベルが楽に読めるかを確かめます。1ページに知らない語が2〜3個以上あれば、1段階やさしい本に下げます。
使い方:子ども向けリーダーの読み聞かせなので、画面の絵と英文を見ながら止めずに最後まで聞きます。話の筋が追えたら、同じレベルの読み物を次々に読みます。
使い方:VOAのゆっくりした朗読で、名作を1話まるごと味わいます。途中で止めずに聞き、終わったら物語の流れを日本語で3行メモし、何割わかったかを記録します。
レベル別のやり方
グレーデッド・リーダーのいちばん下のレベルから始め、15分ほどで読み終わる本を毎日1冊読みます。
1分間に読める語数を月1回はかり、つっかえずに読めるようになったら、1つ上のレベルへ進みます。
Simple Wikipedia や Project Gutenberg の短編など、学習者向けでない英文も混ぜ、好きなジャンルを深く読みます。

今日の5分チャレンジ
Xreading か ER Central で、1ページに知らない単語が1〜2個の本を選びます。辞書を使わずに10分読み、読んだページ数と、話の流れを日本語1文でメモしてください。
できたかチェック
日本人の落とし穴
受験英語で「全文を正確に和訳する」訓練を受けた人ほど、わからない単語を飛ばすことに強い不安を感じます。多読では、日本語に訳さずにイメージで理解するのが目標です。最初は「こんなに簡単でいいの」と思うレベルから始めるのが正解です。
よくある失敗
- いきなりペーパーバックの原書を選び、数ページで挫折する
- 知らない単語を1つずつ辞書で引き、読むペースが落ちる
- 読んだ量を記録せず、伸びを実感できずにやめてしまう
立場別メニュー
| 中学生 | ER Central のいちばんやさしい本を1日1冊、辞書なしで読む |
| 高校生 | グレーデッド・リーダーを週2冊。読んだ語数をノートに記録 |
| 大学生 | Xreading で1日20分、楽に読めるレベルを大量に読む |
| 社会人 | Simple English Wikipedia で好きな分野の記事を昼休みに1本 |
| 大人のやり直し | 絵本やいちばん下のレベルから。1冊読み切る経験を重ねる |