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第14章|試験コラム2026-09-282026-10-10 更新

TOEIC公式問題集の使い方|1冊を何度も使い倒す5ステップ復習法

TOEICの教材選びで、多くの学習者がまず手に取るのが公式問題集です。ところが、「1回解いて答え合わせをしたら終わり」になっている人も少なくありません。公式問題集は、本番の形式に沿って作られた貴重な教材。この記事では、1冊を何度も使い倒して、スコアアップにつなげる具体的な手順を紹介します。

01公式問題集が特別な理由

IIBCのサイトでは、テスト開発機関であるETSが制作した公式教材・問題集が紹介されています。市販の対策本はたくさんありますが、公式問題集ならではの価値は次の点にあります。

  • 本番に近い形式・難易度で練習できる:問題の作り方や選択肢の傾向が本番に近い
  • 音声のナレーターや話すスピードに慣れられる:リスニングの練習素材として質が高い
  • 1冊に複数回分のテストが入っている:本番と同じ200問を通しで練習できる

一方で、公式問題集の解説は、市販の対策本に比べるとあっさりしていると感じる人もいます。そのため、解説を読んで終わりにせず、自分で原因を分析することが大切です。

ポイント:公式問題集は「解くための本」ではなく「復習するための本」と考えると、使い方が変わります。

公式問題集で伸ばす使い方・勉強法テン@TOEIC攻略法|【爆伸び】TOEIC公式問題集の使い方・勉強法【これで975点取った】

使い方:高得点を取った発信者による公式問題集の使い方と勉強法です。この節の公式問題集ならではの価値と照らし、今の1冊をどこまで深く使えているかを確かめます。

02どの巻から使うか:最新刊・無料の音声アプリ・使い切ったあとの模試

2026年10月時点で、公式TOEIC Listening & Reading 問題集の最新は12(2025年10月発売)です。13は2026年10月19日に発売されます。13の公式案内では、1冊に練習テスト2回分(計400問)、本番と同じ形式のマークシート2枚、正答数から目安のスコアがわかる「参考スコア範囲の換算表」が入っています。

選ぶ順番

  1. 新しい巻から:12を持っていなければ12から。10月19日以降なら13から
  2. 1冊を使い切ってから次の巻へ:この記事の5ステップで1冊を回し、3周目で全問の根拠を言えるようになったら次へ
  3. 2冊目からは復習を絞る:1回目を本番どおりに解くのは同じ。復習は弱点のパートに時間を寄せる

音声と採点

IIBCのTOEIC公式教材アプリでは、最新の巻を含むすべての公式問題集の音声を無料でダウンロードできます。問題集を持っている人は、アプリの自動採点マークシートなども使えます。通勤の聞き直しはこのアプリで、Part 3・4の区間くり返しは後の節の再生ソフトで、と分けると手間が減ります。

公式問題集を使い切ったら

本番形式の模試を足します。精選模試は全設問に正答率があり、テストごとにスコア算出表がつきます(2026年刊は新装版で、中身は初版と同じ)。究極の模試600問+は模試3回分に復習用のTest 4がつき、弱点の問題タイプを診断できます。

教材ごとの中身と選び方は、TOEICの教材ガイドにまとめています。

03ステップ1:本番と同じ条件で解く

1回目は、本番と同じ条件で解くことに集中します。

  • 時間を計る:リスニング約45分、リーディング75分。途中で止めない
  • 解答用紙を使う:マークする時間も本番と同じように含める
  • 問題用紙に書き込まない:本番では認められていないので、練習でもそのように
  • 分からない問題には印をつける:解答用紙の外(別のメモ)に「自信なし」の番号を書いておくと、復習のときに役立つ

1回目の点数は、今の実力の「健康診断」です。点数そのものより、どのパートで、どんな問題を落としたかを知ることが目的です。

記録しておくこと

  • パート別の正答数
  • リーディングで最後まで解けたか、何問残ったか
  • 「自信なし」で正解した問題の番号(まぐれ当たりの可能性)

04ステップ2〜3:原因を分析し、リスニングを音で復習する

ステップ2:間違いの原因を分類する

間違えた問題(と、自信なしで当たった問題)について、原因を次のように分類します。

  • 語彙:知らない単語があった
  • 文法:ルールを知らなかった、見落とした
  • 聞き取り:音が聞き取れなかった(知っている単語なのに)
  • 理解:聞き取れた・読めたが、意味や意図を取り違えた
  • 時間:時間が足りずに解けなかった

分類すると、自分の弱点が「単語不足」なのか「聞き取り」なのかが見えてきます。対策は原因によってまったく違うので、ここを飛ばさないことが大切です。

ステップ3:リスニングは「音」で復習する

リスニングの復習では、スクリプトを読んで意味が分かっただけでは不十分です。本番では文字が見えないからです。

  1. スクリプトで聞き取れなかった箇所に線を引く
  2. 音声に合わせてスクリプトを見ながら読む(オーバーラッピング)
  3. スクリプトを見ずにシャドーイング
  4. 最後にもう一度、何も見ずに聞いて全部分かるか確認

特にPart 3・4は、1つの会話・説明文を完全に聞き取れるまで繰り返すと、同じ話し方の英語に強くなります。

公式問題集の使い方を徹底解説鬼の英語塾【TOEIC攻略】|【最新版】留学なしでTOEIC940点取った公式問題集の使い方を徹底解説!

使い方:解いたあとの復習の進め方まで扱う公式問題集の使い方の解説です。この節の5つの原因分類と合わせ、自分の解き直しの手順を書き出します。

05ステップ4〜5:リーディングの再読と仕上げの解き直し

ステップ4:リーディングは「読み直し」と「音読」

  • Part 5・6:間違えた問題の正解の根拠を一言で書く。文法のルールがあいまいなら参考書で確認
  • Part 7:答え合わせのあと、文書を最初から読み直す。知らない単語を調べたうえで、スラッシュを入れて音読する

Part 7の文書は、何度か音読すると「最初は難しく感じた文書がスラスラ読める」状態になります。この経験を重ねることが、読むスピードを上げる近道です。

ステップ5:日をあけて解き直す

1〜2週間あけてから、同じテストをもう一度解きます。答えを覚えている問題もあるかもしれませんが、目的は「根拠を説明しながら解けるか」の確認です。

  • 正解でも根拠が言えない問題は、もう一度復習リストへ
  • リスニングは、スクリプトなしで全部聞き取れるかを確認
  • リーディングは、1回目よりどれだけ速く解けたかを記録

061回分を2週間で使い倒すスケジュール

1日30〜40分の学習時間を想定した、1回分(200問)の進め方の例です。

1週目

  • 1日目:リスニングを本番どおりに解く(約45分)
  • 2日目:リーディングを本番どおりに解く(75分)※時間の取れる日に
  • 3日目:採点・原因の分類。弱点パートを確認
  • 4日目:Part 1・2の復習(音読・シャドーイング)
  • 5日目:Part 3の復習(半分)
  • 6日目:Part 3の残りとPart 4の復習(半分)
  • 7日目:Part 4の残りの復習

2週目

  • 8日目:Part 5の復習(根拠を書く)
  • 9日目:Part 6の復習と音読
  • 10〜12日目:Part 7の復習(再読・音読)
  • 13日目:リスニングを通しで聞き直し(解かずに聞くだけでも可)
  • 14日目:1〜2週目で出た知らない単語の総復習

この2週間が終わったら次の回へ進み、さらに時間をあけて1回目のテストをもう一度解き直すと、成長を実感しやすくなります。

公式問題集は何回くり返すべき?東大卒英語コーチ マッキーが教える大人の英語勉強法|【TOEIC 勉強法 社会人】TOEIC公式問題集は何回くり返し解くべき?①3回②5回③10回…それぞれの回数で得られる効果

使い方:公式問題集を何回くり返すかを、回数ごとの効果から解説しています。見たあと、この節の2週間スケジュールを何周するかを決めてカレンダーに書きます。

07パート別:公式問題集の音声・本文のおすすめ活用法

公式問題集は、解いて復習したあとも、パートごとに別の教材として使い回せます。

リスニング

  • Part 1:写真だけを見て、自分で英文を2つ言ってから音声を聞く
  • Part 2:質問だけを流して一時停止し、自分なりの応答を英語で言う
  • Part 3・4:シャドーイング教材として使う。1本を毎日1回、1週間続けると、聞こえ方がはっきり変わる
  • 通勤中:復習済みの音声をまとめて聞き流す。内容が分かっている音声だからこそ、聞き流しでも効果が期待できる

リーディング

  • Part 5:間違えた問題の英文を、正しい形にして音読する
  • Part 6:文書を最初から最後まで音読し、つなぎ言葉に丸をつける
  • Part 7:文書を「速読用」として使う。2回目以降は時間を計り、1回目よりどれだけ速く読めるかを記録する

単語帳としても使う

公式問題集に出てきた知らない単語は、実際にTOEICの文脈で使われた単語です。例文ごと単語カードにすれば、自分だけのTOEIC単語帳ができあがります。1回分で出会った知らない単語を20〜30個カード化するだけでも、次の回で「見たことある」単語がぐっと増えるはずです。

ポイント:公式問題集は「問題集」「リスニング教材」「音読教材」「単語帳」の4役をこなす教材です。

08公式問題集のまわりにある公式の無料素材と、復習を助けるツール

公式問題集を使い倒すときは、IIBCが公開している無料の素材と、音声の復習を楽にするツールを組み合わせると、1冊の効果がさらに上がります。

素材・ツール中身使い方
IIBCの公式教材・問題集公式教材の一覧自分のレベルに合う教材を確かめる。公式問題集を何冊も買う前に、今の1冊を2周したかを確認する
IIBCの公式サンプル問題パートごとのサンプル問題公式問題集を始める前のウォーミングアップに使う
VLC media player区間くり返しと速度調整ができる無料の再生ソフトPart 3・4の1会話を区間指定でくり返し再生し、オーバーラッピングとシャドーイングに使う
Anki間隔反復の単語カード問題集で出会った知らない単語を、例文ごとカードにする。この記事の「単語帳としても使う」の実践に

間違いノートの書き方(1問につき4行)

  1. 問題番号とパート
  2. 原因の分類(語彙・文法・聞き取り・理解・時間)
  3. 正解の根拠を一言(例:「後ろが名詞→前置詞」「会話の最後に依頼」)
  4. 次に同じ問題が出たときの自分へのひとこと

4行に決めておくと、ノート作りに時間をとられすぎず、2週目の解き直しでもすぐに見返せます。

公式教材500+を知るTOEICjapan|【TOEIC公式教材】公式TOEIC Listening & Reading 500+

使い方:IIBC公式チャンネルによる公式教材『500+』の紹介です。上の公式教材の一覧と合わせて、今の自分のレベルに合う教材かを確かめてから次の1冊を選びます。

09よくある失敗とまとめ

  • 次々と新しい回を解いていく:解きっぱなしでは、同じタイプのミスを繰り返す
  • スクリプトを読んで終わり:リスニングは音で練習しないと本番で聞き取れない
  • 点数だけを見て一喜一憂する:大切なのは、どのパートのどんな問題を落としたか
  • 時間を計らずに解く:本番の時間感覚が身につかない

公式問題集は、使い方次第で何倍もの効果を生む教材です。模試を解いた後の復習の考え方は、別記事「TOEIC L&Rスコア別勉強法」でも紹介しています。今日は、手元の公式問題集の1回分について、パート別の正答数を記録するところから始めてみましょう。まだ解いていなければ、まずリスニングの45分だけを本番どおりに解いてみるのがおすすめです。

公式問題集の使い方、やってはいけないこと大人のための武田塾English ビジネスパーソン向け英会話スクール|【使い方注意】TOEIC公式問題集の使い方徹底解説!絶対に〇〇はやるな!【完全版】vol.351

使い方:公式問題集の使い方の注意点を解説しています。紹介された「やってはいけないこと」を、この節のよくある失敗と並べて書き、自分が当てはまるものに印をつけます。

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今日やること

よくある質問

公式問題集は何冊くらい必要ですか?

冊数よりも、1冊をどれだけ深く復習したかが大切です。まずは1冊を解き直しまで含めて使い倒し、その後に余裕があれば別の冊子へ進むのがおすすめです。

同じ問題を解き直すと答えを覚えてしまいませんか?

答えを覚えていても構いません。解き直しの目的は、正解の根拠を説明できるか、リスニングを全部聞き取れるか、前より速く読めるかを確認することです。

公式問題集の解説が短くて分かりにくいです。

文法事項は参考書で、単語は辞書で補うのがおすすめです。スクリプトや本文のどこに根拠があるかを自分で探す作業そのものが、力をつける復習になります。

読了ボーナス

最後まで読んだあなたに、目から鱗をもう1枚

ホント?ウソ?10問チャレンジ目から鱗をぜんぶ見る

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