グラフ・データを英語で描写する方法|増減・比較の表現と例文
「このグラフが示す内容を英語で説明しなさい」。大学入試の英作文やIELTSのライティング、大学のレポートなど、グラフやデータを英語で描写する力が求められる場面は少なくありません。この記事では、グラフ描写の基本の順番と、増減や比較を表す英語表現を、原田英語が作った架空のデータを使って紹介します。

01グラフ描写の基本の順番
グラフを英語で説明するときは、思いついた数字から書き始めるのではなく、大きな情報から小さな情報へという順番で書くとわかりやすくなります。
- 導入:何のグラフか(何を、いつ、どこで調べたものか)
- 全体の傾向(概要):全体として増えている?減っている?一番多いのは?
- 目立つ特徴:大きな変化、最大・最小、例外
- 比較:項目同士の違いや共通点
たとえばIELTS Academicのライティングには、グラフや表などの視覚情報を説明する課題(Task 1)があります。こうした課題では、全体の傾向を示す文(overview)が特に大切だとされています。細かい数字をすべて並べるより、「全体として何が言えるか」を先に示すことが、読み手に伝わる描写の基本です。
ポイント:グラフ描写は「数字の読み上げ」ではなく「データの要約」。まず全体、次に特徴、最後に比較です。
使い方:グラフ問題の導入段落の書き方レッスンです。グラフのタイトルを少し言い換えて1文目を書く練習に使い、この記事の描写例の1文目と比べます。
02増減を表す表現
動詞で表す
- 増える:increase / rise / grow / go up
- 減る:decrease / decline / fall / drop / go down
- 変わらない:remain stable / stay the same / level off
- 変動する:fluctuate
- 最高になる:reach a peak / peak at ...
名詞で表す
- There was an increase in ...
- There was a sharp decline in ...
動詞と名詞の両方を使えると、同じ表現の繰り返しを避けられます。
変化の大きさ・速さを表す
- 急に:sharply / dramatically / rapidly
- ゆるやかに:gradually / steadily / slightly
例文
- The number of visitors increased sharply between 2020 and 2022.
- Sales remained stable for the first three months and then fell slightly.
- There was a gradual rise in the price of rice over the ten-year period.
前置詞に注意
- rise to 50%:50%まで増えた(到達点)
- rise by 10%:10%増えた(変化の幅)
- from 40% to 50%:40%から50%へ
by と to の混同は、グラフ描写でもっともよくあるミスの一つです。
使い方:売上や統計の推移を説明する表現を学べます。増えた・減ったの言い方が出てきたら、この節の一覧にない表現だけをノートに書き足していきます。
03割合・比較を表す表現
割合
- 30 percent of students ...
- nearly half of ... / just over a quarter of ...
- the majority of ... / a small minority of ...
- one in five people ...
数字をそのまま書くだけでなく、nearly half(半分近く)のようにまとめて言うと、読みやすくなります。
比較
- A was higher than B.
- A was twice as high as B.
- A was the most popular choice, followed by B.
- In contrast, C was the least popular.
- A and B showed a similar pattern.
例文
- Reading was the most popular activity, followed by watching videos.
- The number of students who walked to school was about twice as high as the number who took the bus.
- In contrast to the previous year, fewer people chose to travel abroad.
04架空データで描写してみよう
ここでは、原田英語が作った架空のデータを使って、実際に描写してみます。
データ(架空):ある高校の生徒が1日に英語学習に使う時間の平均
- 2022年:20分
- 2023年:25分
- 2024年:35分
- 2025年:34分
描写例
The graph shows the average amount of time students at a high school spent studying English each day from 2022 to 2025.
Overall, study time increased over the period, although it leveled off in the final year.
In 2022, students studied for an average of 20 minutes a day. This figure rose slightly to 25 minutes in 2023 and then increased sharply to 35 minutes in 2024. In 2025, the average remained almost unchanged at 34 minutes.
ポイントの確認
- 1文目:何のグラフかを、元の表現と少し変えて説明(導入)
- 2文目:Overall で全体の傾向を示す(概要)
- 3文目以降:数字を使って変化を具体的に説明(特徴)
- rose slightly、increased sharply、remained almost unchanged のように、変化の大きさに合った表現を選んでいる
自分の意見は入れない
グラフ描写の課題では、「英語学習の時間が増えたのは良いことだ」のような自分の意見や、グラフからわからない理由の推測は、基本的に入れません。課題が意見を求めている場合を除き、データから読み取れることだけを書きましょう。
05よくある失敗と1週間の練習メニュー
よくある失敗
- 数字を全部並べる:すべての年の数字を順番に書くだけでは、全体の傾向が伝わりません。
- overview がない:Overall で始まる全体の傾向の文を忘れると、読み手は何が大事なのかわかりません。
- 時制のミス:過去のデータなら過去形、将来の予測を示すグラフなら will や is expected to を使います。
- 同じ動詞の繰り返し:increased, increased, increased... と続くと単調です。rise、grow、go up などを使い分けましょう。
- 単位の書き忘れ:percent、minutes、people など、数字の単位を忘れないように。
1週間の練習メニュー
- 月:増減の動詞を「増える」「減る」「変わらない」で3つずつ覚える
- 火:rise to / rise by の違いを使った例文を3つ作る
- 水:ニュースや教科書で見つけたグラフを1つ選び、何のグラフかを1文で説明する
- 木:水曜のグラフについて、Overall で始まる全体の傾向の文を書く
- 金:目立つ特徴と比較を加えて、5〜6文の描写を完成させる
- 土:架空データを自分で作り、時間を測って描写する
- 日:書いた描写から、同じ動詞の繰り返しと前置詞のミスをチェックする
グラフ描写は、表現の型を覚えれば確実に伸びる分野です。まずは身近なデータを1つ、英語3文で説明してみましょう。
使い方:誤解を招くグラフの見せ方を見抜くレッスンです。描写の前に軸の目盛りと期間を確かめる習慣をつけ、「急に増えた」と書きすぎるミスを防ぎます。
06本物のデータで描写練習:使えるサイト4つと手順
架空データで型を覚えたら、本物のグラフで練習しましょう。次のサイトでは、英語のグラフや解答例を見られます。
| サイト | 特徴 | 使い方 |
|---|---|---|
| Our World in Data | 世界のさまざまなデータを、英語のグラフで公開している | 人口・教育・健康など身近なテーマのグラフを1つ選び、導入と Overall の文を書く |
| Gapminder Tools | 国ごとのデータを動くグラフで見られる。下の動画のハンス・ロスリングが共同で立ち上げた財団のツール | 2つの国を選んで変化を比べ、higher than や twice as ... as を使って3文で描写する |
| Google Books Ngram Viewer | 表現の使われ方の移り変わりを、長い期間の折れ線グラフで見られる | email と e-mail のように2語を入れて折れ線グラフを作り、増減の表現で説明する |
| IELTSbuddy | IELTS のエッセイ例と、グラフ問題の解答例が多い | 自分で描写を書いたあと、同じ種類のグラフの解答例と構成を比べる |
1回20分の練習手順
- グラフを1つ選び、何を・いつ・どこで調べたものかを確かめる
- 2分間は書かずにグラフを見て、全体の傾向と目立つ特徴を1つずつ決める
- 導入→Overall→特徴→比較の順で5〜6文を書く
- 同じ動詞のくり返しと、rise to / rise by の前置詞を見直す
Ngram Viewer は出版物の中での使われ方を示すデータで、話し言葉は反映されにくいものです。描写の題材には使えますが、グラフから言えること以上の理由づけはしないようにしましょう。
使い方:動くグラフで世界の姿を見せる名プレゼンです。グラフの説明が始まったら一時停止し、Overall で始まる1文で自分なら何と要約するかを書いてから続きを聞きます。
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よくある質問
グラフ描写では、すべての数字を書く必要がありますか?
すべてを書く必要はありません。全体の傾向と、特に目立つ数字(最大・最小・大きな変化)を選んで書くのが基本です。数字を選ぶこと自体が、データを理解している証拠になります。
導入文で問題文の表現をそのまま使ってもいいですか?
問題文をそのまま写すより、少し言い換えるほうが望ましいとされることが多いです。たとえば shows を illustrates に、the number of を how many に変えるなど、意味を変えずに言い換える練習をしておきましょう。
IELTS以外でもグラフ描写は役に立ちますか?
はい。大学入試の英作文でグラフや表をもとに書く問題が出されることがあり、大学のレポートや仕事のプレゼン資料でも、データを英語で説明する場面はよくあります。一度身につければ長く使える技術です。
読了ボーナス


