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🎲 授業アクティビティ集小学校中学校📖 約9分

道案内ゲーム ― 地図を見ながら「Go straight. Turn right.」で目的地へ

地図のマス目の上で、相手の言う通りに指を進める。ペアで地図の情報をわざと分けておけば、英語で伝えないと目的地にたどり着けません。聞き返しや言い直しが自然に生まれる、5・6年の定番です。

⏱ 時間
15-20分
🧰 準備
少し
👥 形態
ペア
🎯 技能
小学校・やり取り・リスニング・スピーキング
📶 CEFR
A1
🛡️
このページのウラ取り 出典 4 件 ― 原田英語.comが集めて読んだ論文・専門書・公的資料。DOI・ISBN・公式ページは書誌データベースとも照合済み 原田英語.comと校閲担当が、主張と出典を1つずつ照合・AI(Codex)による独立チェック済み(2026-10-18) ウラ取りの仕組み →
道案内ゲーム ― 地図を見ながら「Go straight. Turn right.」で目的地へのイメージ
💡ねらい
  • 道を尋ねる・教える表現(Where is ...? / Go straight. / Turn right.)を、目的地にたどり着くという目的をもって使う。
  • 相手に伝わったかを確かめ、伝わらなければ聞き返したり言い直したりする力を育てる。
  • 地図上の位置を整理して、相手にわかる順番で伝える。

道案内ゲームってなに?

ひとことで言うと、ペアの一方が "Go straight. Turn right." と英語で道を案内し、もう一方が地図の上で指を進めて、目的地にたどり着くゲームです。

🎈たとえるなら

カーナビのようなものです。運転する人(たどる側)は、カーナビ(案内する側)の声だけをたよりに進みます。ナビが「次の角を右」と言わなければ、目的地には着きません。片方しか知らない情報があるので、英語で伝え合わないと終わらないのが大事なところです(これを「情報の差(インフォメーション・ギャップ)」と言います)。

同じ地図を見て答えを指さす活動とのちがい

同じ地図を見て指さす 道案内ゲーム
持っている情報 2人とも同じ A は記号だけ、B は建物の名前つきの地図
英語を使う理由 指でさせば済んでしまう 英語で案内し、聞かないとたどり着けない
聞き返し 起きにくい "Sorry?" "One more time, please." が自然に出る

やり方を3ステップで

  1. 向きを確かめる:地図の★の位置で、全員が地図と同じ向きに体を向け、Go straight / Turn right / Turn left を確認する。
  2. ペアで案内する:A が行き先を聞き、B が案内し、A が指でたどる。2問で役と地図・行き先カードを交換し、後半は行き先を言わずに案内する。
  3. 伝わった言い方を共有:どう言ったら伝わったかを聞き、便利な言い方を板書する。

授業の流れ(分ごと)

時間 先生 子ども
0:00〜3:00 地図を拡大して映し、先生が道案内をやって見せる 指で道をたどる
3:00〜6:00 表現の確認(ジェスチャーつきで Go straight / Turn right) 体の向きを変えながら言う
6:00〜8:00 先生とクラス全体で1問(クラスが案内役) 全員で英語で案内する
8:00〜15:00 ペアで2問ずつ、計4問(2問で役と地図を交換) 案内する・たどる・聞き返す
15:00〜18:00 ペアを替えてもう1回(時間があれば) 2回目は速く・正確に
18:00〜20:00 困った表現・うまくいった言い方を共有 ふりかえり
道案内ゲーム ― 地図を見ながら「Go straight. Turn right.」で目的地への教室の配置と動き方
🗺️ 教室の配置と動き方(イメージ)
👣手順
  1. 地図を2種類つくる:同じ町のマス目地図で、A の地図は建物が記号(A〜I)だけ、B の地図には建物の名前が書いてある。行き先カードは A だけが持つ。これで「B に聞かないとわからない」状況ができる。
  2. 方向の確認:地図の★の位置で、全員が地図と同じ向きに体を向ける(上が「前」)。右・左の混乱がいちばんのつまずきなので、ここで2分使う。
  3. 先生のモデル:先生が "Where is the park?" と聞く役になり、子どもが "Go straight. Turn right at the second corner. It's on your left." と案内する(ワークシートの地図で park=B に着く道順)。子どもは指でたどり、着いた記号を言う。
  4. ペア活動:A が行き先カードを引いて "Where is the station?" と聞く。B が案内し、A が指でたどる。着いたら A が記号を言い、B が "That's right!" か "No. Go back to the star." と返す。
  5. 聞き返しを必ず入れる:わからなかったら "Sorry?" "One more time, please." を使うのがルール。先生は聞き返しを使ったペアをほめる。
  6. 交代・ペア替え:2問終わったら役を交代し、地図と行き先カードを交換する(新しい案内役が名前つきの地図とカードを持つ)。後半のたどる人は前半に地図Bの名前を見ているので、行き先を聞けば記憶で答えられてしまう。そこで後半は、案内役がカードをこっそり引き、行き先を言わずに案内する。たどる人は着いた記号を言い、案内役が "That's right! It's the station." のように答え合わせをする。2人とも2問ずつ、計4問。時間があればペアを替えて、行き先を言わない形でもう一度。同じ課題の2回目は、言い方がなめらかになります。
  7. 共有:「どう言ったら伝わった?」を2〜3組に聞き、Go straight for two blocks. など、便利だった言い方を板書する。
🗣️先生の英語(そのまま使える)
TLook at the map. You are here, at the star.
TLet's turn our bodies. Turn right! Turn left! Good.
TExcuse me. Where is the park?
SGo straight.
TGo straight ... OK. And then?
STurn right ... at the second corner.
TThe second corner. Turn right. OK. And?
SIt's ... on your left.
TOn my left ... Here? Letter B?
SYes! That's right!
TThank you! Now, work in pairs. A, ask. B, help A.
TIf you don't understand, say "Sorry?" or "One more time, please."
🏫そのまま使える素材

道を聞く・教える表現

  1. Where is the station? / Excuse me. Where is the library?
  2. Go straight.
  3. Go straight for two blocks.
  4. Turn right at the second corner.
  5. Turn left at the hospital.
  6. It's on your right. / It's on your left.
  7. It's next to the post office.
  8. It's between the school and the park.
  9. You can see it on the corner.
  10. Sorry? / One more time, please. / Slowly, please.
  11. Thank you. ― You're welcome.

建物の語(地図に入れる) station / park / hospital / library / school / post office / police station / convenience store / supermarket / restaurant / bookstore / shrine / temple / zoo

レベル別の課題

  • やさしい:1回曲がるだけ(Go straight. Turn right. It's on your left.)
  • ふつう:2回曲がる+位置の表現(next to)
  • むずかしい:ペアで自分の町(学校のまわり)の地図を描き、実際の店を案内する
🔁アレンジ
  • 小学校3・4年:道案内の前段階として、教室の中で Go straight. Turn right. Stop! と言って友だちを「宝」まで歩かせるゲームに。
  • 小学校5・6年:上の手順どおり。最後は自分の町のおすすめの場所を、地図を見せながら紹介する発表につなげる。
  • 中学:Could you tell me the way to ...? / How can I get to ...? の丁寧な聞き方や、Take the Yamanote Line. など電車の案内に広げる。
  • 大人数クラス:同じ地図を全員に配り、A・B は座席の列で分ける。先生は「どの建物で迷ったペアが多いか」を回りながら記録し、全体で確認。
  • 苦手な子が多いクラス:案内役の表現を3つ(Go straight / Turn right / Turn left)に絞り、最後は Stop! で終わる形にする。
  • オンライン・タブレット:地図を画面共有し、たどる側がペンで線を引く。線が残るので、どこで迷ったかを振り返れる。
📊評価のポイント
  • 知識・技能:道を尋ねる・教える表現を使って案内したり、案内を聞いて理解したりできる。
  • 思考・判断・表現:相手が迷わないように、曲がる場所や目印を加えるなど、伝える順番や情報を工夫している。わからないときに聞き返している。
  • 主体的に学習に取り組む態度:相手に伝わったかをふり返り、伝わらなかったときは表現や伝え方を変えながら、粘り強く英語で伝え合おうとしている。ふりかえりで「次はこう言ってみる」を決めている。実際にゆっくり言い直したり、Are you OK? と確かめたりする工夫そのものは、「思考・判断・表現」を見るときの材料にも使えます(この観点は、粘り強い取組の中で自分の学習を調整しようとしているかを含めて見るものです 1)。
様子 目安
◎ 2回曲がる道を目印(next to など)も使って案内でき、聞き返しにも言い直しで応じられる
○ 1〜2回曲がる道を Go straight / Turn right/left で案内でき、相手もたどり着ける
△ 先生や地図の表現を見ながらなら案内できる

5・6年の外国語では、話すこと[やり取り]のパフォーマンス評価の場面として、ペアの案内を数組ずつ見る形にできます。

⚠️よくあるつまずきと対処
  • 右と左がわからなくなる → 地図を回さず、子どもが体ごと向きを変える。「地図の上の人になって考えて」と声をかける。右手に R、左手に L のシールを貼っておくと、迷ったときに手を見て確かめられる。
  • B が地図を指さして教えてしまう → 地図をファイルで立てて相手に見えないようにする。「英語だけで案内」がルール。
  • 一気に全部言って、相手がついてこられない → 1つ言ったら相手が指で進み、"OK." と言うまで次を言わない、と決める。
  • どこからスタートかがずれる → 毎回「★に指を置いて」を合図にする。
  • 早く終わったペアが暇になる → 自分たちで新しい行き先を作る、または「目的地から★へ帰る道」を案内させる。
🔬なぜ効く?

学習指導要領の外国語(5・6年)では、英語を使う場面の例として「道案内」が挙げられ、話すこと[やり取り]の言語活動の例には、相手に指示や依頼をして、それに応じたり断ったりする活動があります。言語の働きとしても「聞き直す」「繰り返す」が示されています 2。

情報の差のつくり方には研究の裏づけがあります。情報のやり取りが「必要な」タスクと「しなくても済む」タスクを比べた古典的な研究では、必要なタスクの方が、聞き返しや確認、言い直しといった会話の調整がはっきり多く起きました。また、先生が前に立って全体とやり取りするより、ペアや小グループの方が調整が多く起きていました 3。こうしたやり取り(インタラクション)を扱った多くの研究をまとめた総説でも、やり取りは第二言語の発達を促すことが確認されています。ただし、相手・タスクの条件などで効果は変わるとされています 4。

道案内で子どもが「Sorry?」と聞き返す場面は、うまくいっていないように見えますが、この「わからない→聞き返す→言い直す」は、相手にわかる英語を引き出し、自分の言い方を調整する、学びにつながりうる大切な機会です。迷うペアを急いで助けず、まず英語で聞き返させてみてください。

❓ よくある質問

Q. 道案内ゲームの地図はどう作りますか?

同じ町のマス目地図を2種類つくります。A の地図は建物が記号(A〜I)だけ、B の地図には建物の名前が書いてあり、行き先カードは A だけが持ちます。これで「B に聞かないとわからない」状況ができます。

Q. 子どもが右と左で混乱するときは?

地図を回さず、子どもが体ごと向きを変えます。最初に地図の★の位置で、全員が地図と同じ向きに体を向ける確認に2分使います。右手に R、左手に L のシールを貼っておくと、迷ったときに手を見て確かめられます。

Q. 一気に全部言って、相手がついてこられないときは?

1つ言ったら相手が指で進み、"OK." と言うまで次を言わない、と決めます。毎回「★に指を置いて」を合図にすると、スタート地点のずれも防げます。B が地図を指さして教えないよう、地図はファイルで立てて隠します。

Q. 道案内で聞き返しをさせるのはなぜですか?

情報のやり取りが必要なタスクでは、聞き返しや確認、言い直しがはっきり多く起きたという古典的な研究があります 3。この「わからない→聞き返す→言い直す」は、わかる英語を引き出し、言い方を調整する、学びにつながりうる機会なので、"Sorry?" "One more time, please." を使うのをルールにします。

🎁 玉手箱で使えるツール

原田英語の「英語の先生の玉手箱」の無料ツール。登録なしで授業にそのまま使えます。

📑 出典(4件)

本文の上付き数字に対応。✔ は DOI / ISBN / 公式ページを書誌データベースと機械照合した印です。

  1. 文部科学省 (2019). 小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における児童生徒の学習評価及び指導要録の改善等について(通知) 公式ページ ✔ リンク確認済観点別学習状況の評価を「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に整理した文科省の通知(2019年)
  2. 文部科学省 (2017). 小学校学習指導要領(平成29年告示) 公式ページ ✔ リンク確認済小学校の学習指導要領。外国語活動(3・4年)と外国語科(5・6年)の目標・内容を示している
  3. Doughty, C., & Pica, T. (1986). "Information gap" tasks: Do they facilitate second language acquisition?. TESOL Quarterly, 20(2), 305-325. doi:10.2307/3586546 ✔ DOI照合済情報交換が「必須」のタスクほど、聞き返し・言い直しなどの会話の調整が多く起きることを示した古典的研究
  4. Loewen, S., & Sato, M. (2018). Interaction and instructed second language acquisition. Language Teaching, 51(3), 285-329. doi:10.1017/S0261444818000125 ✔ DOI照合済インタラクション(やり取り)研究の総説。インプット・意味交渉・アウトプットとその条件を整理

最終更新 2026-10-18 ・ 原田英語 まちがいのご指摘はこちら