まずはこの3つ
- 現行形式の本物は数が少ない。1回分は直前のリハーサル用に残す
- 解く時間より復習の時間を長く。×は原因で分類する
- 旧形式は大問単位で。センター試験は長文の部分を使う
使える問題と使い方
R7(2025年1月実施)から新課程の形式。リーディングは第1〜8問
| 問題 | 形式 | 使い方 |
|---|---|---|
| R7以降の本試験・追・再試験 | 現行の形式 | 本番と同じ時間で通し練習。時間配分の型を決める |
| 予想問題・模試 | 現行の形式に合わせて作成 | 練習量を増やす。難しさや設問の作りは本物と違うことがある |
| 旧課程の共テ(R3〜R6) | リーディングは第1〜6問。推敲(現第4問)・意見文の構成(現第8問)の形はない | 大問単位で使う。リスニングは大問の構成・読み上げ回数が近い |
| センター試験(〜R2) | 発音・文法問題を含む。リスニングは全問2回読み | 長文読解の部分を、速く正確に読む練習に |
現行形式の本物は4回分しかない
2026年10月時点で、大学入試センターのサイトには直近3年度(R6〜R8)の本試験と追・再試験が掲載されている。このうち現行形式は R7・R8 の本試験と追・再試験の4回分。秋に全部使い切らず、12月以降に計画的に解き、1回分は直前のリハーサル用に残す。古い年度は掲載が終わることがあるので、早めに入手しておく。
時期別の使い方(編集部の目安)
| 時期 | やること | 量 |
|---|---|---|
| 高2〜高3春 | 1回分を時間無制限で解き、形式と自分の位置を知る | 1回分 |
| 夏 | 本番と同じ時間で解き、大問ごとの所要時間を測る | 1〜2回分 |
| 9〜11月 | 旧形式・予想問題を大問単位で。弱い大問を集中して | 週に大問2〜3つ |
| 12月〜 | 現行形式を本番どおり通しで。時間配分の型を固める | 週1〜2回分 |
| 直前1週間 | 新しい問題より、解いた問題の解き直しと音読 | 1〜2回分 |
本番と同じ条件で解く5
- 1時間帯を本番に合わせる外国語(英語)は1日目の最後の教科(R9実施要項)。午後〜夕方に、リーディングとリスニングを続けて解く練習もしておく。
- 2時間を測り、止めないリーディングは80分。リスニングは音声を一時停止しない。途中で辞書を引かない。
- 3マークまで本番どおり黒鉛筆でマーク欄に塗る。大問ごとに塗る習慣もここで作る。
- 4大問ごとの時刻をメモ大問の終わりに時刻を余白に書く。復習の時に「どこで止まったか」がわかる。
- 5迷った問題に印勘で選んだ問題に「?」。正解していても復習の対象にする。
復習のやり方:解く時間の2倍かける6
- 1×と「?」の問題を選ぶ勘で当たった問題も×と同じく扱う。本番では外れるかもしれない。
- 2根拠の行に線を引く正解の根拠になる本文の行を探し、選択肢との言い換えを確かめる。
- 3×の主な原因を決める下の表の6つを目安に分類(重なる時は主な1つ+副)。原因がわかれば対策が決まる。
- 4ミスリストに1行で書く例:「第2問:意見の問いで事実を選んだ」。直前期に見返す自分専用の教材になる。
- 5本文を音読・スクリプトでシャドーイング解いた英文は、内容がわかっているので速読の練習に最適。
- 61〜2週間後に解き直す根拠の行を指せるかで判定する。答えを覚えているだけなら×扱い。
×の原因と対策
| 原因 | 見分け方 | 対策 |
|---|---|---|
| 語彙 | 根拠の行の単語がわからない | 本文で出た語を単語帳に追加して覚える |
| 構文 | 単語はわかるのに文の意味が取れない | その1文の主語・動詞を確かめて和訳 |
| 時間 | 時間があれば解けた | 時間配分表と設問先読みの見直し |
| 罠 | 根拠は読めたのに誤答を選んだ | ひっかけの型(言い過ぎ・すり替え)で分類 |
| 音 | スクリプトを見ればわかる | 音読・シャドーイングで音を口に入れる |
| 先読み | 何を聞くか決まっていなかった | 放送前の手順を毎回同じにする |
記録シートの例
1回分を1行に。数回分たまると、自分の弱点の傾向が見える
| 日付 | 問題 | 点数 | 時間オーバー | ×の原因 |
|---|---|---|---|---|
| 11/2 | 旧課程R6 第5・6問 | − | 第6問 +3分 | 時間2・罠1 |
| 12/7 | R7本試験 R | 78 | 第7問 +4分 | 罠3・語彙2 |
| 12/14 | R7本試験 L | 80 | − | 音2・先読み2 |
なぜ解き直しが効く?
読み直すより、思い出す練習(テスト)をした方が、時間がたった後の記憶がよく残る(テスト効果:Roediger & Karpicke, 2006)。過去問の解き直しや、ミスリストを見て「なぜ×だったか」を自分で説明することは、この思い出す練習になる。解説を読んで終わりにせず、何も見ずに根拠を言えるかで確かめる。
過去問のやりがちな使い方5
- ✕点数だけ記録して次の年度へ○×の原因を分類してから次へ原因がわからないと同じミスをくり返す
- ✕現行形式を秋に全部使い切る○1回分を直前のリハーサルに残す本番の型での最終確認に使える物がなくなる
- ✕時間を測らずに解く○本番と同じ時間で解く時間配分の型が作れない
- ✕2回目の高得点で安心する○根拠を言えるかで判定答えを覚えているだけのことが多い
- ✕旧形式は意味がないと避ける○大問単位・長文部分で使う読む力・聞く力の練習量は旧形式で増やせる
確認テスト
- 1リーディングが第1〜8問の現行形式になったのは?正解は R7から。R6までは第1〜6問
- 2勘で選んで正解した問題は、復習でどう扱う?正解は ×と同じく復習する。本番では外れるかもしれない
- 3スクリプトを見れば聞き取れた。×の原因は?正解は 音。音読・シャドーイングで対策
- 4センター試験の過去問で主に使う部分は?正解は 長文読解。現行の共テに発音・文法の単独問題はない
- 5読み直すより思い出す練習の方が記憶に残る、という効果は?正解は テスト効果。Roediger & Karpicke, 2006
参考にした資料
共テ過去問の使い方を一覧にまとめ、A4 2枚で印刷できる無料PDFにしました。Web版は赤シート・覚えたチェック・カード・4択テストつき。