中高英語教師のための授業アイデア&最新情報ニュースレター

【中高英語教師のための授業アイデア&最新情報】 2026年7月21日(火)~原田先生の英語教育ニュースレター Vol.152~

 

БОМИ ҶАҲОН — ROOF OF THE WORLD EDITION
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中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026年7月21日(火)| Vol.152 | 🇹🇯 タジキスタン特集
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БОМ I ▣
⚡ 「AIがあるのに、なぜ英語?」— 数学界×TOEIC運営が“3つの素養”で共同回答へ
日本数学検定協会がIIBC(TOEIC運営団体)と連携し、オンラインセミナー「グローバル&AI時代に求められる複合的スキルセット〜英語教育と数理・データサイエンス・AI教育が織りなす3つの素養〜」を7月27日(月)12:00〜13:00に開催します(無料・先着500人・締切7/24)。生成AIの普及で「英語も計算もAIがやってくれる」という空気が広がる中、英語テストの総本山と数学検定の団体が揃って「複合的な基礎素養こそAI時代の武器になる」と正面から論じる構図は象徴的です。夏休み最初の月曜昼、60分のウェビナー。生徒の「なんで英語やるの?」に返す“社会側の答え”を仕入れる機会になりそうです。
🗓 7/27(月)12:00-13:00 オンライン|対象:高校・専門学校・大学の教育関係者ほか|申込締切 7/24(金)
БОМ II ▣
🎯 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
🛣 Detour!(迂回せよ)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:黒板に簡単な地図
① 黒板に格子状の道路と目印(bank / park / station など)を描く
② ペアのAがナビ役。スタートからゴールまで英語で道案内:“Go straight. Turn left at the bank.”
③ 途中で教師が突然 “Road closed at the park!” と宣言し、その道に×印
④ ナビ役は “Oh no! Then instead, …” と即座に別ルートへ言い直し。ゴールに導けたら成功
💡 ポイント:台本どおりの道案内が「即興のリカバリー」に変わる瞬間が核心。instead / another way / how about 〜 が自然に必要になります。世界屈指の山岳道路、タジキスタンのパミール・ハイウェイに敬意を込めて。
🫖 Mehmon Time(おもてなし30秒)
対象:中1〜 | 時間:5分 | 準備:不要
① ペアでホスト役とゲスト役を決める(mehmon はタジク語で「お客様」)
② ホストは30秒で3回勧める:“Would you like some tea?” “Please have some more.” “How about some fruit?”
③ ゲストは1回だけ受け入れ、2回は丁寧に断る:“That’s very kind, but I’m full, thank you.”
④ 役割交代。慣れたら勧めるものを変えて2周目へ
💡 ポイント:「丁寧に断る」は使用頻度が高いのに練習機会が少ないスキル。No, thanks. の一歩先のクッション表現(That’s very kind, but… / I’d love to, but…)を体に入れます。
БОМ III ▣
🤖 AI × 英語指導 最前線
FOR TEACHERS
🧠 Podsie — 「テストの翌週に消える」語彙を、忘れかけた頃にAIが再出題
米国発・非営利の分散学習プラットフォーム。教師が課題を作ると、生徒一人ひとりの正誤データに基づき、忘却が始まるタイミングでAIが自動的に復習問題を出し直します(間隔反復×検索練習×交互配置)。AIによる問題生成、既製の教材バンク、定着度ダッシュボード付き。NSFなどの助成で運営され、教師個人の利用は完全無料です。
✅ 忘却曲線に合わせた自動リマインド ✅ AIで既存プリントから問題作成 ✅ 生徒別の定着度を可視化 ✅ 個人利用は無料(非営利運営)
🎓 活用例:1学期の重要語150語を入れて夏休み課題に。9月を「覚え直し」ではなく「覚えている」状態で始められます。
FOR STUDENTS
🥝 RedKiwi(レッドキウイ)— YouTube動画1〜2分でディクテーション
映画・アニメ・ニュースなど実際のYouTube動画の短いクリップを、1フレーズずつワンタップで聞き直しながらディクテーションできる韓国発アプリ。単語タイルの並べ替え形式なので初中級でも取り組みやすく、4段階の速度調整と録音シャドウイング機能付き。日本の学習者レビューでも定番の人気で、無料枠(1回5〜10分)でも十分回せます。
🎓 活用例:夏休みの「毎日5分RedKiwi」を推奨課題に。無料枠の時間制限が、そのまま“ちょうどいい毎日の分量”になります。
БОМ IV ▣
📰 英語教育ニュース FLASH
🇯🇵 JAPAN
日本の高校生・大学生の英語力、TOEFLデータで「CEFR B1水準」に到達
ETS Japanが100万件超の受験者データを分析した報告書を公表。高校生・大学生ともに総合スコアが経年で大きく上昇し、CEFR B1水準に到達したことが示されました。「日本人の英語力は下がる一方」という通説への反証データです。ただし分析対象はリスニング・文法・語法・リーディングで、スピーキング・ライティングは含まれない点には留意を。
🇯🇵 JAPAN
N高グループ、海外大合格379人で全国1位 — 前年の約1.8倍
7月9日公開の進路実績で、海外大学合格379人(前年比183%)が全国1位に。UCLAやメルボルン大などTHE世界大学ランキング100位以内に99人が合格しました。オンライン学習×英語で、海外大が“ごく一部の進路”ではなくなりつつあることを示す数字。生徒に語れる「英語の実利」の最新例です。
🌍 GLOBAL
米国、政治的逆風で州の「英語学習者支援」が再設計を迫られる
米教育研究学会誌(AERJ)掲載の新研究によると、DEI(多様性・公平性・包摂)施策への政治的逆風の中、全米500万人超の多言語学習者を支える州のプログラムが、名称・設計・説明のしかたの見直しを迫られています。担当リーダーが職を失った州も。教育と政治の距離を考えさせる続報です。
БОМ V ▣
🛠 超絶使える!英語学習ツール
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ESL Bits
洋書の完全朗読×全文テキストの老舗サイト。『グレート・ギャツビー』からロアルド・ダールまで、速度2段階で「読みながら聴く」多聴多読が無料。

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🎙
Podcasts in English
レベル別の「本物の雑談」ポッドキャスト。1本3〜5分でトランスクリプト付き。自然な相づち・つなぎ言葉の宝庫。

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Grammar Monster
「よくある間違い」起点の1画面完結ミニ文法レッスン+クイズが数百本。教師の説明の引き出しにも生徒の自習にも。登録不要・無料。

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👤
Famous People Lessons
偉人1人につきリーディング+音声+多彩な練習問題がセットの無料教材集。印刷してすぐ使えるハンドアウト形式。

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БОМ VI ▣
🌏 世界の教室 | 🇹🇯 タジキスタン — 「世界の屋根」の国、教師が教師を育てる
国土の約9割が山、パミール高原は「Боми Ҷаҳон(世界の屋根)」と呼ばれる中央アジアの山国タジキスタン。国語はペルシア語系のタジク語、民族間の共通語はロシア語、そして英語は小学3年生から学ぶ「第3の言語」です。政府は2030年までの国家開発戦略で英語を重視し、「ロシア語・英語教育発展国家プログラム」を推進。ラフモン大統領は英語を「科学と進歩の言語」と位置づけています。注目は教員研修の方法。米国と連携したTSSETプログラムでは、まず40人の中核トレーナーを育て、その40人が362人の地域ピアメンターを育て、さらに約3,600人の教師へ——「教師が教師を教える」カスケード方式で、限られたリソースを山あいの学校まで届けています。
🔑 明日から使えるテクニック
タジキスタンの「教える側がいちばん学ぶ」構造を教室サイズに。週替わりで生徒1人を Student Instructor に任命し、帯活動のルール説明を英語でやってもらいましょう(説明テンプレを渡してOK)。「教えるために準備する」経験は、聞くだけの何倍も定着を生みます。
— TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS —
Communicative competence is relative, not absolute, and depends on the cooperation of all the participants involved.
コミュニカティブ・コンピテンス(伝え合う力)は絶対的なものではなく相対的なものであり、そこに関わるすべての参加者の協力によって成り立つ。
— Sandra J. Savignon
サンドラ・サヴィニョン/応用言語学者・CLT(コミュニカティブ言語教育)研究の先駆者
БОМ VIII ▣ TUESDAY CHORKHONA
パミールの伝統家屋の天井には、四角い枠を四重に重ねた天窓「チョルホナ」があり、そこから一日の光が入ります。4つの層が象徴するのは土・水・風・火。火曜の夜、今週の教室に差し込んだ光を、3つの枠で見上げてみましょう。
▣ FRAME
今週も続けられている「型」は何ですか?(帯活動・ルーティン・口ぐせ)
▣ LAYER
昨日より一段だけ積み上がったことは?(小さくてOK)
▣ LIGHT
予想外に差し込んだ光は?(生徒の一言・ふとした気づき)
1つでも書き留めれば、夏休み前の1週間が“消化試合”ではなくなります。
БОМ IX ▣
💡 今日の1分ティップス | Summer Language Passport
終業式前の5分で、生徒に「1学期に言えるようになった英語表現ベスト5」をカードに書かせましょう。名づけて Summer Language Passport。夏休み中にその表現を実際に使えたら(独り言・家族・SNS・海外動画へのコメントでもOK)、自分で日付を記入=セルフスタンプ。9月最初の授業は「パスポートに何個スタンプが押せたか」のシェアから始めます。網羅的な語彙リストより、自分で選んだ5つの方が夏を越えて残ります。
▼ INDEX / 今号の参考リンクまとめ
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