SLATE QUARRY DISPATCH · CYLCHLYTHYR
📜 原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026年6月24日(水)| Vol.129
━ ━ ━ 採石の層をひとつずつ剥がすように、今週も ━ ━ ━
SEAM I — TODAY’S HEADLINE
⛏ 今日のヘッドライン
すららネット「小学校英語」7月提供開始 — フォニックス×対話型で「中学英語への橋渡し」
すららネットが、中学校英語への接続を意識した新教材「小学校英語」を7月から提供すると発表しました。文字と音のルール(フォニックス)、英単語、英語表現の3本柱で、アニメーション対話とアクティビティを通じて土台を育てる設計です。注目は「基本は英語で進め、難所だけ日本語で補足」という二段構え。英語を英語のまま理解する感覚を養いつつ、つまずきは母語で支える——これは中高の授業でも応用できる発想です。小中接続が課題の今、「入口で何を渡すか」を考える好材料になりそうです。
SEAM II — WARM-UP DRILLS
🪨 今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
— 一枚のスレートを割るように、短く・鋭く —
⛓ Love Spoon Compliment(ラブスプーン・コンプリメント)
対象:中1〜高校 | 時間:5分 | 準備:不要
▶ やり方:
① ウェールズには相手への想いを彫り込む「ラブスプーン」の文化があると紹介(鍵=守る/ハート=愛情、など各記号に意味がある)。
② ペアで、相手の良いところを英語の1文で「彫る」:“You always listen carefully.”
③ 言われた側は “Thank you. I’ll keep doing that.” と必ず受け取る一文を返す。
④ 相手を替えて3往復。最後に「一番嬉しかった彫り(=文)」を全体で共有。
💡 ポイント:always/usually など頻度副詞+現在形の運用練習に。肯定的な発話で教室の心理的安全性も上がります。
🔨 Slate Split(スレート・スプリット — 一文を割る)
対象:中2〜高校 | 時間:5分 | 準備:黒板のみ
▶ やり方:
① 先生が長い1文を提示:“The boy who lives next door plays the guitar very well.”
② 生徒は、意味のかたまり(チャンク)ごとに「割れ目」を入れる:The boy / who lives next door / plays the guitar / very well.
③ 割れ目で区切って音読リレー。1人1チャンクずつ、テンポよく。
④ 慣れたら割れ目の数を競う「最少分割チャレンジ」に発展。
💡 ポイント:関係詞節を含む長文を「かたまり読み」する力が育ち、リスニング・速読の土台になります。
SEAM III — AI ON THE BENCH
🛠 AI × 英語指導 最前線
🆕 教師向け:Chalkie
chalkie.ai / ワークシート・授業スライド自動生成
トピックと学年を入れるだけで、カリキュラム準拠の授業スライド・ワークシート・アクティビティを数秒で生成するツール。40言語に対応し、同じ題材を難易度別に複数バージョン出力できるため、レベル差のあるクラスの「同じ話題・違う難度」づくりに向きます。既存のスライドやURLを読み込んで作り直すこともできます。
✅ 学年・カリキュラムを選んでワークシートを即生成
✅ 1トピックを難易度別に複数版(差別化指導に)
✅ 既存スライド・URL・ファイルから作り直し
✅ 無料枠あり(週5教材まで)
✅ 1トピックを難易度別に複数版(差別化指導に)
✅ 既存スライド・URL・ファイルから作り直し
✅ 無料枠あり(週5教材まで)
🎓 活用例:教科書本文を貼り付け、A1〜B1の3レベルの読解ワークシートを一度に作成。
📱 生徒向け:MySivi AI
mysivi.ai / AI英会話・発音矯正
生徒の発話をAIがリアルタイムで聞き取り、発音・文法を即座に修正する英会話アプリ。日常会話・面接・職場シナリオを通じて話す自信を育てます。母語の影響(母語干渉)を減らすことに重点を置いた設計で、日本人学習者が苦手としやすい音や言い回しを繰り返し練習できます。
🎓 活用例:スピーキングテスト前の自主練に。ALT不在日の「話す」機会の補完として。
SEAM IV — NEWS SEAM
📰 英語教育ニュース FLASH
🇯🇵 JAPAN
旺文社「全国高校入試問題正解 分野別過去問」英語編 刊行 — 入試英語を領域別に攻略
旺文社が「2027年受験用 全国高校入試問題正解 分野別過去問」シリーズを刊行しました。英語編は全国の公立高校入試問題3年分(2023〜2025年)を長文読解・英作文・リスニングの領域別に372題収録。リスニング音声は専用Webサイトからダウンロードできます。類似問題が複数の都道府県で出ることが一目で分かり、出題傾向の把握に便利。苦手領域をピンポイントで補強でき、夏の受験指導や個別課題づくりに役立ちます。
📊 SURVEY
教員の生成AI活用率、前年比1.5倍に — 60.8%が「負担軽減」を実感
アルサーガパートナーズの調査で、教員の生成AI活用率が前年比1.5倍に増え、約8割が週1回以上利用、全体の60.8%が「負担軽減」を実感していることが分かりました。英語科では教材作成・添削の下書きでの活用が進みやすい領域です。「使うかどうか」から「どの場面に効かせるか」へ——本号のChalkieのようなツールも、まず1か所から試すのが現実的です。
🌍 GLOBAL
EdWeek:生徒の「AI体験」に大きな格差 — それは問題か?
EdWeekが、州・学区・教師ごとにAIの方針や使い方がバラバラなため、生徒が受けるAI体験に大きな差が生まれていると報じています。同じ学年でも、学校公認ツールを日常的に使う生徒もいれば、ほとんど触れない生徒もいる状況です。英語授業でも、ライティング添削や会話練習へのAI活用が「ある教室/ない教室」で力の差につながりかねません。校内で最低限の共通方針を持つことの大切さを示す記事です。
SEAM V — FREE TOOLKIT
🧰 超絶使える!英語学習ツール
🎧 Sounds: Pronunciation App(British Council)
音声記号(IPA)チャートから音を再生・録音・比較できる発音練習アプリ。母音・子音の口の形を確認しながら、苦手な音をピンポイントで練習できます。
📝 Twinkl ESL Resources
印刷してすぐ使えるワークシート・フラッシュカード・活動アイデアの宝庫。テーマ別・技能別に整理され、帯活動の補助教材を探すのに便利です。
SEAM VI — WORLD CLASSROOM
🌎 世界の英語授業から学ぶ
🏴 ウェールズ式:「2050年に話者100万人」を掲げる二言語教育
英国の一部であるウェールズは、英語とウェールズ語(Cymraeg)の二言語社会です。一時は衰退しかけたウェールズ語を、政府が「Cymraeg 2050:話者100万人計画」として復興。学校では教科をウェールズ語で学ぶイマージョン校が広がり、英語との「行き来」を日常的に行います。注目は、二つの言語を切り離さず「片方で得た力をもう片方に橋渡しする」という発想。母語と英語を敵対させない指導観は、日本の英語教室にも通じます。
🔑 明日から使えるテクニック
「日本語で言えること」を足場に英語へ橋渡しする“Bridge Sentence”。まず生徒が言いたいことを日本語でメモ→キーワードだけ英語に置換→残りを既習表現でつなぐ、の3段階。例:「昨日は疲れていたから早く寝た」→ tired / went to bed early →“I was tired, so I went to bed early.” 母語を「禁止」ではなく「踏み台」にするのがウェールズ式です。
SEAM VII — QUOTE
TODAY’S QUOTE FOR TEACHERS
“Teaching is not just a job. It is a human service, and it must be thought of as a mission.”
「教えることは単なる仕事ではない。それは人に尽くす営みであり、使命として考えられるべきものだ。」
— Tessa Woodward(テッサ・ウッドワード/教師教育者・Teacher Development の第一人者)
SEAM VIII — WEDNESDAY CROSSHATCH
⫶ 水曜のクロスハッチ(Wednesday Crosshatch)
— 木彫りの下絵を刻むように、週の真ん中で線を交差させて方向を確かめる —
▏FIRST LINE — 縦の線(今週やったこと)
月〜火で「うまく回った帯活動」を1つだけ書き出す。なぜ効いたのか、一言添えて。
▏CROSS LINE — 横の線(残り半週の一手)
その手応えを、木〜金のどの場面に「交差」させるか。1か所だけ決める。
▏KNOT — 結び目(自分への一文)
「来週も残したい習慣」を英語で1文。“Keep starting class with a 5-minute warm-up.”
SEAM IX — REFERENCE LINKS
📎 今号の参考リンクまとめ
📰 ニュース記事
🛠 ツール・サービス
📜 原田先生のニュースレター Vol.129
haradaeigo.com
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