TOEIC L&Rと英会話の関係
TOEIC L&Rは、英語を「聞く」「読む」力を測るテストです。話す力や書く力は、このテストでは直接測られません。話す・書く力を測りたい場合は、別のテストであるTOEIC Speaking & Writing Testsがあります。
では、L&Rの勉強は英会話に役立たないのかというと、そんなことはありません。
- L&Rで覚えた語彙や表現は、会話でもそのまま使える
- リスニングの練習で、相手の話を聞き取る力が育つ
- 文法の知識は、正確に話すための土台になる
一方で、聞いたり読んだりするだけでは、自分の口から英語を出す練習が足りません。両立のカギは、L&Rの教材を「話す練習」にも使うことです。
ポイント:TOEICの問題集は、実は話す練習の宝庫です。ビジネスや日常の場面の会話がたくさん収録されているからです。
工夫1:Part 2・3のスクリプトを会話練習にする
Part 2とPart 3のスクリプトは、短い会話の見本として使えます。
Part 2を使った応答練習
- 質問文だけを聞いて止める
- 選択肢を聞く前に、自分なりの応答を英語で言う
- 選択肢と比べて、自然な答え方を確認する
自作の例で練習してみましょう。
- Q: When will the new printer be delivered?
- 自分の応答の例:I think it'll arrive on Thursday. / I'm not sure. Let me check with the supplier.
「わからない」「確認します」という応答は、実際の会話でもとても役立ちます。
Part 3を使ったロールプレイ
スクリプトの男性と女性の役を分けて、1人で両方の役を音読します。慣れてきたら、片方の役だけを見て、もう片方のセリフを自分で考えて言ってみましょう。
工夫2:Part 4・7でリテリング
リテリングとは、聞いたり読んだりした内容を、自分の言葉で言い直す練習です。L&Rの教材で手軽にできます。
Part 4でのリテリング
- 説明文(アナウンスや留守番電話のメッセージなど)を聞く
- スクリプトを見ながら音読する
- スクリプトを閉じて、内容を英語で3文にまとめて話す
自作の例です。元の説明文が店内アナウンスだとしたら、次のようにまとめます。
- The store is having a sale this weekend.
- All winter clothes are 30 percent off.
- Customers can get a free bag if they spend over 50 dollars.
完璧な英文でなくてかまいません。自分の口から、まとまった内容を話すことが大切です。
Part 7でのリテリング
メールや記事を読んだら、「誰が、誰に、何のために書いたか」を英語で言ってみましょう。この練習は、読解の理解度チェックにもなります。
工夫3:TOEICの語彙を会話で使う
TOEICで覚えた単語は、使わないとすぐに忘れてしまいます。会話の中で意識的に使うと、記憶にも残りやすくなります。
自分のことを話す例文を作る
単語帳で覚えた単語を使って、自分の生活や仕事について話す文を作りましょう。
- deadline:I have a deadline for a report this Friday.
- commute:My commute takes about 40 minutes by train.
- colleague:One of my colleagues is from Canada.
- attend:I attended a training session last week.
英会話の場で使ってみる
オンライン英会話や英語を話す機会があれば、その日に覚えた単語を1つ使うことを目標にしてみましょう。「使えた」という経験が、次の学習のやる気にもつながります。
話す相手がいない場合は、スマートフォンの録音機能を使って、1日の出来事を英語で1分話してみるのもおすすめです。
1週間の両立メニュー(1日40分)
月曜:Part 2の応答練習
Part 2を1セット解き、質問文に自分の応答を言う練習(20分)+単語(20分)
火曜:Part 3のロールプレイ
Part 3を2セット解き、スクリプトで役を分けて音読(25分)+単語(15分)
水曜:Part 5の文法+例文作り
Part 5を15問解き、間違えた文法項目を使って自分の例文を3つ作って声に出す(40分)
木曜:Part 4のリテリング
Part 4を2セット解き、1つをリテリング(30分)+単語(10分)
金曜:Part 7のリテリング
短い文書を2つ読み、それぞれ英語で内容を話す(40分)
土曜:英会話の実践
オンライン英会話や英語で話す機会で、今週覚えた単語を使う。または1人で録音
日曜:振り返り
今週使えた単語、使えなかった単語をメモし、次週の目標を決める
使えた単語に印をつける
単語帳で、会話や録音で実際に使えた単語に印をつけておくと、「知っている単語」と「使える単語」の違いが見えてきます。印の数が増えていくのも、続けるはげみになります。
平日と週末の時間配分の考え方
TOEICと英会話の両立では、「どちらにどれだけ時間を使うか」を目的に合わせて決めておくことが大切です。
スコアの期限が近い場合
TOEICの受験日が1〜2か月以内に迫っているなら、L&Rの練習を中心にしましょう。目安として、L&Rの練習7割、話す練習3割くらいの配分です。話す練習も、L&Rの教材を使った音読やリテリングにすれば、L&Rの復習を兼ねられます。
話す力を伸ばしたい時期の場合
スコアの期限に余裕があり、話す力を伸ばしたい時期なら、L&Rの練習5割、話す練習5割くらいに近づけてもよいでしょう。
平日と週末の使い分け
- 平日:通勤中にL&Rの音声、夜にPart 2の応答練習やリテリングなど、1人でできる練習
- 週末:オンライン英会話や英語を話す機会など、相手と話す練習
時期によって配分を変えることで、スコアも話す力も、無理なく伸ばしていくことができます。
よくある失敗
失敗1:TOEICと英会話で別々の教材を使いすぎる
教材が増えると、どちらも中途半端になりがちです。L&Rの教材を話す練習にも使うことで、教材の数を増やさずに両立できます。
失敗2:話す練習を「完璧な英文」で考えすぎる
間違えることを恐れると、口から英語が出てきません。まずは短く、シンプルな英語で話すことを優先しましょう。
失敗3:スコアが上がったら話せるはず、と思い込む
L&Rのスコアと話す力は、ある程度関係はありますが、別の力です。話す力を伸ばしたいなら、話す練習の時間を意識的に取る必要があります。
スコアも話す力も、毎日少しずつ積み重ねることで伸びていきます。今日は、Part 2の質問に自分の言葉で答えるところから始めてみましょう。



