Part 3の形式をおさらい
IIBCの公式案内によると、Part 3は会話を聞いて設問に答える問題で、全39問。1つの会話につき3問の設問があり、選択肢は4つです。設問と選択肢は問題用紙に印刷されていますが、会話そのものは印刷されておらず、音声は1回だけ流れます。
会話は2人のことも3人のこともあり、また、図や表などで見た情報と会話の内容を関連づけて答える設問も含まれます。
1会話3問×13セット。つまり、1つの会話を聞いている間に3つの問いの答えを拾う必要があります。「聞きながら読む」「聞きながら選ぶ」という同時処理が、Part 3の難しさの正体です。
ポイント:Part 3は「英語を全部聞き取るテスト」ではなく、「設問が求める情報を拾うテスト」。この意識の切り替えがスタートです。
会話の「型」を知ると聞きやすくなる
Part 3の会話は、ビジネスや日常の場面で、だいたい次のような流れで進みます。
- 導入:誰かが用件や問題を切り出す
- 展開:相手が事情を説明したり、提案したりする
- 次の行動:「では〜しましょう」「〜しておきます」で締める
以下は編集部が作った短い例です。
W: Hi, I ordered some business cards last week, but they haven't arrived yet.
M: I'm sorry about that. Let me check the order status... It looks like there was a delay at our printing facility.
W: I need them for a trade show on Friday.
M: In that case, I'll arrange express delivery at no extra charge.
この会話からは、「女性の問題は何か(名刺が届かない)」「遅れの原因は(印刷工場の遅れ)」「男性は次に何をするか(速達を手配する)」という典型的な3つの設問が作れます。
設問の典型パターン
- 話し手はどこにいる?誰?(場所・職業)
- 問題は何?何を頼んでいる?(用件)
- 次に何をする?(次の行動)
1問目は会話の前半、3問目は後半にヒントがあることが多いので、設問の順番どおりに答えが出てくると考えて聞くと追いやすくなります。
3人の会話と「言い換え」への対応
3人の会話
3人の会話では、「男性2人と女性1人」のように同じ性別の話し手が2人いることがあります。この場合、設問では the men(男性たち)や one of the men(男性の一人)のように区別されます。声の違いだけに頼らず、名前が呼ばれた瞬間(Thanks, Kenji. など)を手がかりにしましょう。
言い換えに慣れる
Part 3の正解の選択肢は、会話で使われた表現をそのまま使わず、別の言葉で言い換えていることがよくあります。
- 会話:The shipment won't arrive until Thursday.
- 正解:A delivery has been delayed.
「shipment → delivery」「won't arrive until → delayed」の言い換えです。逆に、会話に出てきた単語がそのまま入った選択肢は、ひっかけであることも少なくありません。
練習では、正解の選択肢と、スクリプトのどの部分が対応しているのかを線で結ぶ作業をしてみてください。言い換えのパターンが少しずつ頭にストックされていきます。
図表問題の解き方
Part 3の後半には、問題用紙の図や表(料金表、フロア案内、スケジュールなど)を見ながら答える設問があります。
基本の考え方
図表問題では、選択肢に並んでいる情報は会話では言われず、図表の「もう一方の列」が会話で言われることが多いのが特徴です。
例:図表が「部屋名と収容人数」の一覧で、選択肢が部屋名(Room A, B, C, D)の場合、会話では「20人が入れる部屋がいい」のように人数のほうが話題になります。そこで、聞くべきは部屋名ではなく人数です。
手順
- 図表を見て、選択肢と同じ列と、それ以外の列を確認する
- 「会話ではそれ以外の列の情報が出るはず」と予測する
- 会話で出た数値や条件を図表で探し、対応する選択肢を選ぶ
慣れないうちは図表を見るだけで時間を使ってしまいがちですが、「どの列を聞くか」を決めてしまえば、むしろ答えやすい設問になります。
伸びる復習法と1週間メニュー
Part 3は、解いた後の復習でスコアが決まります。
1会話あたりの復習ステップ
- 解答を確認し、間違えた設問の根拠をスクリプトで探す
- 正解の選択肢と会話の言い換え部分に線を引く
- スクリプトを見ながら音声に合わせて読む(オーバーラッピング)を2回
- スクリプトを見ずにシャドーイングを1〜2回
- 最後にもう一度、何も見ずに聞いて「全部分かる」状態を確認
1週間メニュー(1日20分)
- 月:2会話を解いて、上の5ステップで復習
- 火:2会話を解いて復習。言い換え表現を3つノートへ
- 水:図表問題を含む会話を2つ。図表のどの列が話されたか確認
- 木:3人の会話を2つ。話し手の区別の手がかりをメモ
- 金:月〜木の会話をシャドーイングだけで総復習
- 土:Part 3を通しで13会話。時間と集中力の確認
- 日:休み、または言い換えノートを見直す
場面別:よく出る話題と表現
Part 3の会話は、場面ごとに話題がある程度決まっています。場面が分かれば、出てくる単語や流れを予測しやすくなります。
- 社内の打ち合わせ:締め切りの変更、担当者の不在、資料の準備(deadline, draft, handle)
- 顧客と店・会社:注文の不具合、返品、予約の変更(order, refund, reschedule)
- 電話での問い合わせ:在庫の確認、料金、営業時間(available, charge, open)
- 採用・人事:面接の日程、新しい社員の研修(interview, orientation, candidate)
- 出張・イベント:航空券やホテルの手配、会場の準備(book, venue, set up)
「次の行動」の決まり文句
会話の最後に、次の行動を示す表現がよく出てきます。
- I'll send you the updated schedule this afternoon.
- Let me talk to my manager first.
- Why don't you fill out this form while you wait?
I'll〜 / Let me〜 は「話し手がすること」、Why don't you〜 / Could you〜 は「相手にしてほしいこと」です。3問目の設問で「誰が」何をするのかを取り違えないよう、この区別を意識しておきましょう。
よくある失敗とまとめ
- 1つの設問の答えを探し続けて、次の設問のヒントを聞き逃す:分からない設問はいったん捨てて、次に意識を移す
- 会話の最初を聞き逃す:1問目のヒントは冒頭にあることが多い。前の問題のマークはすばやく終える
- 解きっぱなし:スクリプトで言い換えを確認しないと、同じタイプの問題で何度も落とす
- 全部を聞き取ろうとして疲れる:設問が求める情報に集中するほうが、結果的に正答率も集中力も保てる
Part 3は、会話の型・言い換え・図表の見方という3つのコツで大きく変わるパートです。今日はまず、公式問題集のPart 3から1会話だけ選び、正解の根拠と言い換えを線で結ぶ復習をしてみましょう。1会話を深く復習するほうが、5会話を解きっぱなしにするより確実に力がつきます。



