Part 4の形式と特徴
IIBCの公式案内によると、Part 4は説明文(アナウンスやナレーションなど)を聞いて設問に答える問題で、全30問。1つの説明文につき3問、選択肢は4つです。設問と選択肢は問題用紙に印刷されていますが、説明文は印刷されておらず、音声は1回だけ。Part 3と同じく、図などの情報と関連づけて答える設問も含まれます。
Part 3との一番の違いは、話し手が1人であることです。会話のような「問いかけと返事」がないので、情報が一方向に流れ続けます。その代わり、話の構成が整理されていて、場面ごとの決まった流れがあるのが特徴です。
ポイント:Part 4は「型」の勝負。場面が分かった瞬間に、次に何が話されるかを予測できると、ぐっと楽になります。
場面別:よく出る話の型
Part 4でよく見られる場面と、その典型的な流れを整理します。例文は編集部の作例です。
① 留守番電話・電話メッセージ
- 名乗り(Hi, this is Laura from the accounting department.)
- 用件(I'm calling about the invoice you sent last week.)
- 問題や依頼(One of the amounts seems to be incorrect.)
- 相手にしてほしいこと(Could you call me back by Thursday?)
② 社内アナウンス・会議の冒頭
- 呼びかけ(Good morning, everyone.)
- 話題(I'd like to update you on the office renovation.)
- 詳細(日程、影響、変更点)
- 聞き手への依頼(Please clear your desks by Friday.)
③ 店内・施設のアナウンス
セール情報、閉店時間、館内の案内など。「何が」「いつまで」「どうすれば」が中心です。
④ ラジオ・ニュース・天気・交通情報
話題の紹介→詳細→「次の番組は〜」「このあと〜」という締め。
⑤ ツアー・見学の案内
歓迎→今日の流れ→注意事項(撮影禁止、集合時間など)。
どの型でも、「誰が」「誰に」「何のために」話しているかは冒頭の数文で分かります。ここを聞き逃さないことが最優先です。
設問の典型と、ヒントが出る位置
Part 4の設問は、Part 3と同じように3つのタイプがよく見られます。
- 全体を問う:What is the purpose of the message?(メッセージの目的は?)/Where most likely is the speaker?(話し手はどこにいる?)
- 詳細を問う:What will happen next Monday?(来週月曜に何がある?)
- 次の行動・依頼を問う:What are listeners asked to do?(聞き手は何を求められている?)
全体を問う設問のヒントは冒頭に、依頼や次の行動は最後に出てくることが多いです。詳細の設問は、設問の中の固有名詞や曜日・数字をキーワードとして待ち構えましょう。
発言の意図を問う設問
「話し手が〜と言うとき、何を意図しているか」という形の設問が出ることもあります。この場合、その一言だけを訳しても答えは出ません。その前後の流れから、「なぜこのタイミングでその言葉を言ったのか」を考えるのがコツです。
図表問題とメモの扱い
Part 4の図表問題も、考え方はPart 3と同じです。たとえば、フロア案内図と選択肢(部署名)が並んでいれば、話の中では「3階の〜の隣」のように位置や別の情報で説明されることが多くなります。
- 図表のどの情報が選択肢になっているかを確認
- 話では「もう一方の情報」が言われると予測
- 聞こえた情報で図表を引き、選択肢を決める
メモは取れない前提で
TOEIC L&Rでは、問題用紙への書き込みは認められていません。だからこそ、頭の中に短い「見出し」を置いていく聞き方が役立ちます。「電話・経理・請求書ミス・木曜までに折り返し」のように、話を4つ程度のブロックでつかむ練習をしておくと、設問に戻ったときに思い出しやすくなります。
Part 4の練習法と1週間メニュー
Part 4は長めの英文を1人が話すので、シャドーイングとの相性がとても良いパートです。1本30〜40秒程度の説明文は、シャドーイングの教材としてちょうどよい長さです。
練習ステップ
- 本番どおりに解く
- スクリプトで答えの根拠を確認し、場面の型(名乗り→用件→依頼など)に区切り線を入れる
- 音声に合わせてスクリプトを見ながら読む(2回)
- スクリプトなしでシャドーイング(2回)
- 最後に、何も見ずに内容を日本語で3文にまとめる
1週間メニュー(1日20分)
- 月:電話メッセージを2本
- 火:社内アナウンス・会議を2本
- 水:店内・施設アナウンスとツアー案内を1本ずつ
- 木:ラジオ・ニュース系を2本
- 金:月〜木から4本を選んでシャドーイングのみ
- 土:Part 4を通しで10本。図表問題の出来を確認
- 日:休み、または「型」のメモを見直す
数字・日時・固有名詞を聞き取るコツ
Part 4では、時刻、日付、金額、人数、部屋番号など、数字の情報がよく設問に絡みます。ところが、数字は一瞬で流れていくうえ、似た音も多いため、苦手な人が少なくありません。
聞き分けたい数字の例
- fifteen(15)と fifty(50):-teen は後ろを強く、-ty は前を強く読むことが多い
- a quarter past three(3時15分)、half past ten(10時半)のような時刻の言い方
- the second floor(2階)、Room 204(トゥー・オー・フォーのように読まれることがある)
変更・訂正に注意
アナウンスでは、「当初は木曜の予定でしたが、金曜に変更になりました」のように、古い情報と新しい情報が両方出てくることがよくあります。
作例:The workshop, originally scheduled for Thursday, has been moved to Friday afternoon.
設問が「ワークショップはいつ行われるか」なら、正解は Friday のほう。originally(もともと), has been moved(変更された), instead(代わりに)などの言葉が聞こえたら、その後の情報が大事だと考えましょう。
練習法
数字の聞き取りは、ディクテーション(書き取り)が効果的です。Part 4の音声から、数字や日時が出てくる部分だけを書き取る練習を1日3本続けると、耳が慣れてきます。
よくある失敗とまとめ
- 冒頭を聞き逃す:前の問題のマークに気を取られると、「誰が何のために」の情報を落とす。マークは素早く済ませる
- 1つの設問にこだわる:答えを探しているうちに次の設問のヒントが流れ去る。分からなければ潔く次へ
- 最後の依頼を聞き逃す:3問目は終盤にヒントがあることが多い。最後まで集中を切らさない
- スクリプトを読むだけの復習:音で聞き取れなかった部分は、音で練習しないと本番では聞き取れない
Part 4は、場面の型を体に入れれば「次はこう来るな」と予測しながら聞けるようになるパートです。今日は公式問題集から電話メッセージを1本選び、名乗り・用件・依頼の3つに区切り線を引いてからシャドーイングしてみましょう。



