TOEIC S&Wとは?L&Rとの違い
IIBCの公式サイトによると、TOEIC Speaking & Writing Testsは、パソコンを使って受験するテストです。スピーキングはヘッドセットを使って音声を録音し、ライティングはキーボードで入力して解答します。
基本の形式
- Speaking Test:11問・約20分
- Writing Test:8問・約60分
- スコアはそれぞれ0〜200点
L&Rが「聞く・読む」の受け身の力を測るのに対し、S&Wは「話す・書く」という自分から英語を発信する力を測るのが大きな違いです。なお、公式サイトではスピーキングだけを測るテストも紹介されています。受験方法や日程は公式サイトで確認しましょう。
L&Rで高いスコアを持っていても、S&Wでは「言いたいことが出てこない」「時間内に書き終わらない」と苦戦することがあります。逆に言えば、S&Wの対策をすると、英語を使う力がはっきりと伸びるのを実感できます。
どんな人に向いている?
- L&Rのスコアはあるけれど、話す・書く力も示したい人
- 仕事で英語の会議やメールを使う予定がある人
- L&Rの勉強に加えて、アウトプットの目標がほしい人
S&Wは、L&Rで身につけた単語や文法を「実際に使う」練習の場として活用できます。
スピーキング11問の中身
公式サイトに掲載されている問題形式を整理すると、次のようになります。
- Q1〜2 音読問題:画面の英文を音読する(準備45秒・解答45秒)
- Q3〜4 写真描写問題:写真の内容を説明する(準備45秒・解答30秒)
- Q5〜7 応答問題:身近な話題の質問に答える(準備なし・解答15〜30秒)
- Q8〜10 提示された情報に基づく応答問題:予定表などの資料を見て、質問に答える(準備45秒・解答15〜30秒)
- Q11 意見を述べる問題:あるテーマについて意見を述べる(準備45秒・解答60秒)
準備時間が短いのが特徴です。特に応答問題は準備時間がないため、答え方の型を体に入れておくことが大切です。
写真描写の型(作例)
- 全体:This is a picture of an office.
- 目立つ人物:In the center, a woman is talking on the phone.
- 周りの様子:Behind her, some people are working at their desks.
- 印象:It looks like a busy morning.
「全体→中心→周り→印象」の順番を決めておくと、45秒の準備時間で迷わず話せます。
意見を述べる問題の型
スピーキングの最後の問題は、60秒で意見を述べる問題です。ライティングの意見論述にも共通する型を覚えておきましょう。
基本の型
- 結論:I think working from home is a good idea.
- 理由1:First, it saves commuting time.
- 具体例:For example, I can use that time to study English.
- 理由2:Second, it helps people focus.
- まとめ:For these reasons, I believe working from home is beneficial.
60秒は思ったより短いので、理由は2つで十分です。結論を最初に言い、最後にもう一度言うだけで、話がまとまって聞こえます。
準備時間の使い方
45秒の準備時間では、文章を全部考えるのではなく、「結論」「理由1のキーワード」「理由2のキーワード」の3つだけを決めます。細かい言い回しは話しながら組み立てるほうが、時間切れを防げます。
ライティング8問の中身と型
公式サイトの問題形式によると、ライティングは次の構成です。
- Q1〜5 写真描写問題:写真と与えられた2つの語句を使って1文を書く(5問で合計8分)
- Q6〜7 Eメール作成問題:受け取ったEメールに返信する(各10分)
- Q8 意見を記述する問題:あるテーマについて意見を書く(30分)
写真描写(1文作成)の作例
与えられた語句が woman / carry なら、
A woman is carrying a box.
語句の形は変えてよい場合が多いので、文法的に正しい1文を確実に書くことを優先しましょう。凝った表現は不要です。
Eメール作成の型
- あいさつと目的:Thank you for your e-mail about the team lunch.
- 求められた内容に答える:I'd like to suggest two restaurants near the office.
- 質問・依頼をする:Could you let me know how many people will attend?
- 結び:I look forward to hearing from you.
問題文で指示された内容(「質問を2つする」「情報を3つ伝える」など)をすべて満たしているかが重要です。書き終えたら、指示をもう一度読んでチェックしましょう。
S&Wの1週間練習メニュー
S&Wは、実際に声に出す・手を動かす練習が欠かせません。1日20〜30分のメニュー例です。
- 月:音読練習。ニュースや公式問題集の英文を、区切りと強弱を意識して45秒で読む
- 火:写真描写。スマホの写真を1枚選び、「全体→中心→周り→印象」で30秒話す。録音して聞き直す
- 水:応答問題。「好きな休日の過ごし方は?」など身近な質問に、準備なしで15〜30秒答える
- 木:Eメール作成。10分で返信メールを書く。指示をすべて満たしたかチェック
- 金:意見問題(スピーキング)。テーマを1つ決め、45秒準備・60秒で話す
- 土:意見問題(ライティング)。30分で意見文を書く
- 日:録音と文章を見直し、よく使えた表現をノートにまとめる
録音は必須
スピーキングは、自分の声を録音して聞き直すだけで、「えー」が多い、声が小さい、文が途中で止まる、といった課題に気づけます。最初は恥ずかしくても、ぜひ続けてください。
よくある失敗
- 準備時間に文章を丸ごと考える:キーワードだけ決めて話し始めるほうが、時間内に話し切れる
- 難しい単語を使おうとする:簡単な単語で正確に伝えるほうが評価につながりやすい
- 沈黙が長くなる:言葉に詰まったら、Let me see… などでつなぎ、とにかく話し続ける
- Eメールで指示を満たさない:内容がよくても、求められた要素が欠けていると減点の原因になりうる
- タイピングに慣れていない:ふだん手書きで練習している人は、キーボードでの英文入力にも慣れておく
S&Wでは、完璧な英語より「時間内に、指示どおりに、伝わる英語を出す」ことが大切です。
まとめ:L&Rと組み合わせて英語を「使える」力に
TOEIC S&Wは、L&Rで積み上げた単語や文法の知識を、実際に使う段階へ進めるテストです。L&Rの勉強で音読やシャドーイングをしている人は、すでにスピーキングの土台を作っています。
S&Wの練習は、L&Rにも良い影響があります。自分で英文を組み立てる経験をすると、リスニングやリーディングで文の構造がつかみやすくなるからです。
今日は、スマホで写真を1枚選び、「全体→中心→周り→印象」の型で30秒話してみましょう。録音して聞き直せば、それがもうS&W対策の第一歩です。問題形式や受験方法の最新情報は、IIBCの公式サイトで確認してください。



