Complete the Wordsで問われる力
Complete the Wordsは、文章の中にある単語の一部が欠けていて、その欠けた部分を補って単語を完成させる問題です。ETSの公式情報に基づく説明では、単語の後半を補う形式とされています。
この問題で必要なのは、次の3つの力です。
- 文脈から単語を推測する力:前後の文の意味から、どんな単語が入るかを考える
- 品詞と形を判断する力:名詞か動詞か、複数形か過去形か
- つづりを正確に書く力:頭に浮かんだ単語を、一文字も間違えずに書く
特に3つ目は、多くの日本の学習者にとって盲点です。単語帳で意味を覚えるとき、「見てわかる」ことに集中して、書く練習をしていない人が多いからです。
ポイント:Complete the Words対策は「見てわかる単語」を「書ける単語」に変える作業です。
文脈と品詞から候補を絞る
欠けた単語を補うときは、まず文脈と文法から候補を絞ります。ここでは、問題の雰囲気をつかむための自作の練習文で考えてみます(実際の試験問題ではありません)。
自作の練習文
Plants need sunlight to prod___ energy through a process called photosynthesis.
- 文脈:植物が日光を使ってエネルギーを「〜する」
- 品詞:to のあとなので動詞の原形
- 答え:produce
形の手がかり
- 主語が三人称単数で現在なら -s がつく(The river flows...)
- 過去の話なら -ed(Scientists discovered...)
- 冠詞 a / the のあとなら名詞
- 形容詞の位置(名詞の前、be動詞のあと)なら形容詞
文法の知識は、単語を完成させる最後の決め手になります。意味が合っていても、produce と produces を間違えれば正解にはなりません。
つづりを正確に覚える練習法
1. 書いて覚える(1日10語)
単語帳を眺めるだけでなく、1日10語を選んで実際に書きます。
- 単語を見て、声に出しながら2回書く
- 単語を隠して、日本語の意味だけを見て書く
- 間違えた単語は翌日もう一度テスト
2. 音とつづりのルールを意識する
英語のつづりには、ある程度のルールがあります。
- -tion / -sion:information, decision
- -ous:various, dangerous
- -ment:environment, development
- -ence / -ance:difference, importance
-ence と -ance の区別のように、音だけでは判断しにくいものは、よく使う語をセットで覚えておくと安心です。
3. 間違えやすい語リストを作る
自分が一度でも間違えた単語をリストにして、週1回テストします。
例:environment(n が抜けやすい)、necessary(c と s の数)、government(n が抜けやすい)、separate(a と e)
接尾辞・語の形成を活用する
Complete the Wordsでは、単語の前半が示されているため、語の形成(word formation)の知識が大いに役立ちます。
接尾辞と品詞
- 名詞を作る:-tion, -ment, -ness, -ity, -ance/-ence
- 形容詞を作る:-al, -ous, -ive, -able, -ful
- 副詞を作る:-ly
- 動詞を作る:-ize(米), -en, -ify
同じ語根の家族をまとめて覚える
- produce(動)→ production(名)→ productive(形)→ productivity(名)
- analyze(動)→ analysis(名)→ analytical(形)
- vary(動)→ variety(名)→ various(形)→ variable(形・名)
1つの単語を覚えるときに、品詞の違う仲間を2〜3語セットで覚えると、文脈に合った形を選ぶ力がつきます。
米国式のつづり
TOEFLはETSが作る試験で、北米の大学生活を想定した内容が多いため、米国式のつづり(analyze, color, center など)に慣れておくのがおすすめです。
1日15分のトレーニングメニュー
平日の15分メニュー
- 5分:新しい単語10語を、意味・品詞・つづりで確認
- 5分:昨日の10語を日本語から英語で書くテスト
- 5分:英語の短い記事から5文を選び、単語の後半を隠して自分で補う練習
自作ドリルの作り方
英語のニュース記事や教科書の文章をコピーし、ところどころの単語の後半を消します。1日置いてから、消した部分を補ってみましょう。自分で作ったドリルでも、文脈から単語を推測してつづりを書く練習になります。
週末のメニュー
- 1週間で間違えた単語をまとめてテスト
- 同じ語根の家族(produce / production など)を5セット作る
教材の選び方
公式のサンプル問題で形式を確認したうえで、アカデミックな語彙が学べる単語帳を使いましょう。単語帳を使うときは、必ず「書くテスト」を組み合わせるのがポイントです。
語彙の「深さ」を育てる読み方
Complete the Wordsでは、単語を単独で知っているだけでなく、文の中でどう使われるかを知っていることが力になります。そのためには、単語帳に加えて英文を読む量を増やすことが大切です。
読みながらつづりを意識する
英文を読むとき、知っている単語でも「この単語、何も見ずに書けるかな?」と一瞬考える習慣をつけましょう。書けそうにない単語に印をつけ、あとで書く練習をします。
コロケーションで覚える
単語は、一緒に使われる語とセットで覚えると文脈から推測しやすくなります。
- conduct research(研究を行う)
- play a role in(〜で役割を果たす)
- have an impact on(〜に影響を与える)
- a significant increase(大幅な増加)
conduct の後半が欠けていても、research が続いていれば conduct だと推測しやすくなります。読書の中で出会ったコロケーションをノートに書きためていきましょう。
よくある失敗と今日やること
よくある失敗
- 意味だけ覚えて、つづりを書く練習をしていない
- 文脈を読まずに、見えている文字だけで単語を推測する
- 単数・複数や時制など、形の確認を忘れる
- 1問に時間をかけすぎて、リーディング全体の時間が足りなくなる
時間の使い方
リーディングは約30分で、Complete the Words以外にも2種類の問題があります。わからない単語で止まり続けるより、文脈から一番自然な候補を書いて先に進む判断も必要です。
前半を丁寧に
リーディングは2段階の適応型で、前半の出来が後半の難易度に影響します。前半のComplete the Wordsで、つづりのケアレスミスを防ぐことが、高いスコアへの第一歩です。
今日は、単語帳から10語を選び、日本語の意味だけを見て英語で書くテストをしてみましょう。書けなかった単語が、あなたの伸びしろです。



