初心者がまず知っておきたいこと
TOEFL iBTは、大学での授業や学生生活に必要な英語力を測る試験です。2026年1月からの新形式では、スコアは1〜6の0.5刻みで示されます。公式情報では、バンド2〜2.5はCEFR A2、バンド3〜3.5はCEFR B1に対応するとされています。
- バンド2〜2.5(A2):基本的な表現で短いやりとりができる段階
- バンド3〜3.5(B1):身近な話題なら英語で理解・発信できる中級レベル
- バンド4〜4.5(B2):大学の授業についていくための土台ができた中上級レベル
初心者の段階でいきなりTOEFLの問題集に取り組むと、わからないことが多すぎて挫折しやすくなります。最初の2か月は、TOEFLの問題よりも英語の基礎に時間を使うのが近道です。
ポイント:6か月の前半は「英語の土台」、後半は「TOEFLの形式」。順番を守ることが挫折しないコツです。
1〜2か月目:文法と語彙の土台づくり
文法
中学〜高校基礎レベルの文法を総復習します。特に新形式のBuild a Sentence(語順の並べ替え)に直結する次の項目は重点的に。
- 疑問文と間接疑問
- 時制(現在完了、過去完了)
- 受け身
- 関係詞
- 比較
薄めの文法問題集を1冊選び、2周するのがおすすめです。
語彙
中学〜高校基礎レベルの単語を、つづりまで書ける状態にします。新形式のComplete the Wordsでは、単語の欠けた部分を補う力が求められるからです。
- 1日20語、意味を確認して書くテスト
- 翌日と1週間後に復習(間隔反復)
1日の目安(1時間)
- 文法:20分
- 語彙:20分
- やさしい英語の音声を聞く:20分
3か月目:多聴多読で英語に慣れる
3か月目は、英語を大量にインプットして、英語を英語のまま理解する感覚を育てます。
多読
自分のレベルに合ったやさしい英語の本(学習者向けの段階別読み物など)を毎日読みます。辞書を引かずに8〜9割理解できるレベルを選ぶのがコツです。
多聴
学習者向けのニュースや、やさしい英語のポッドキャストを毎日聞きます。最初はスクリプトを見ながら、慣れたらスクリプトなしで。
音読とリピーティング
教科書や学習者向け教材の音声を使って、1文ずつ聞いて繰り返す練習を始めます。これは新形式のListen and Repeatの基礎になります。
1日の目安(1時間)
- 多読:20分
- 多聴:20分
- 音読・リピーティング:10分
- 語彙の復習:10分
4か月目:新形式のタスクへの橋渡し
4か月目から、TOEFLの新形式のタスクに少しずつ取り組みます。
まずは公式サンプル問題
ETSの公式サイトのサンプル問題で、4セクションの形式を確認します。この段階では、点数よりも「どんな問題か」を知ることが目的です。
タスク別の入門練習
- Complete the Words:英文の単語の後半を隠す自作ドリル
- Read in Daily Life:英語圏の大学のお知らせを読む
- Listen and Choose a Response:短い会話を聞いて、次の応答を予想
- Build a Sentence:文法問題集の並べ替え問題
- Write an Email:先生へのお礼メールを英語で書く(時間は気にせず)
- Listen and Repeat:3か月目のリピーティングを継続
- Take an Interview:自己紹介を英語で45秒
例:45秒の自己紹介(自作)
Hi, my name is Aya. I'm a second-year university student majoring in economics. In my free time, I enjoy playing the guitar and watching movies. I'm studying English because I'd like to study abroad in Canada next year.
5か月目:時間を意識した練習
5か月目は、各タスクを時間を計って練習します。
時間の目安(公式情報に基づく)
- リーディング:約30分
- リスニング:約29分
- ライティング:約23分(Write an Email約7分、Academic Discussion約10分)
- スピーキング:約8分(Take an Interviewは1問最大45秒)
週のメニュー(1日1時間)
- 月:リーディング(時間を計る)
- 火:リスニング(時間を計る)
- 水:ライティング(メール7分+討論10分)
- 木:スピーキング(リピーティング+インタビュー録音)
- 金:間違えた問題の復習
- 土:弱いセクションの集中練習
- 日:語彙と表現の総復習
時間を計ると、最初は全然終わらないかもしれません。それで大丈夫です。どこで時間がかかっているかを知ることが、この時期の目的です。
6か月目:本番準備
通し練習
受付から終了まで約2時間で、予定された休憩はありません。週に1回、4セクションを本番と同じ順番で通して解き、集中力を保つ練習をします。
本番の準備
- 受験方法を決める(テストセンターかHome Editionか)
- テストセンターのキーボードは米国式配列なので、英語配列でのタイピングに慣れておく
- Home Editionの場合は、機材・部屋・身分証明書(日本からの受験はパスポートのみ)の条件を確認
- 受験料(日本での通常申込はUS$195と案内。最新情報は公式サイトで確認)
最後の1週間
新しい教材には手を出さず、ミスの記録とよく使う表現を見直します。
1回目の受験の意味
初心者にとって、1回目の受験は「現在地を知る」ための大切な経験です。結果が目標に届かなくても、4セクションのスコアから次の6か月の計画が立てられます。
初心者がつまずきやすい新形式のタスク
初心者が特につまずきやすいのは、次の2つです。
Complete the Words
単語の意味を知っていても、つづりが書けないと得点できません。初心者のうちは、「読める単語」と「書ける単語」の差が大きいことが多いので、毎日の書くテストで差を縮めましょう。
Take an Interview
1問最大45秒で答えるのは、初心者にとって長く感じます。最初は20秒でいいので、「結論+理由」の2文を言い切る練習から始め、少しずつ体験や例を足していきましょう。
例(自作):I prefer studying in the morning. My mind is clearer, and it's quieter at home.
この2文が言えれば、そこから For example... を加えて30秒、45秒と伸ばしていけます。
よくある失敗と今日やること
よくある失敗
- いきなり難しい問題集から始めて挫折する
- 単語の意味だけ覚えて、つづりを書く練習をしない
- リーディングとリスニングばかりで、書く・話す練習をしない
- 旧形式の教材を使ってしまう
- 毎日の学習時間がばらばらで、習慣にならない
続けるコツ
- 毎日同じ時間に勉強する
- 学習記録をつける(何分、何をしたか)
- 1か月ごとに小さな目標を決める(単語500語、文法書1周など)
今日は、中学レベルの文法の復習から始めてみましょう。疑問文と間接疑問の違いを確認し、例文を3つ声に出して読むところからで十分です。



