3種類の音声の特徴
ETSの公式情報に基づくと、新形式のリスニングは約29分の2段階適応型で、短い発言への応答を選ぶ問題、会話、アナウンス、授業形式の講義の4種類で構成されています。音声は1回のみです。
この記事で扱う3種類は、それぞれ次のような特徴があります。
- 会話:学生同士、学生と教員・職員など、2人以上のやりとり。問題の解決や相談が中心になりやすい
- アナウンス:1人が情報を伝える。お知らせ、変更、手順などが中心
- 講義:授業形式で、教員が学術的なテーマを説明する
ポイント:会話は「問題と解決」、アナウンスは「変更と指示」、講義は「主題と構成」。聞く前に狙いを決めておきましょう。
会話:問題と解決の流れをつかむ
大学生活の会話では、「困っていること」があって、それをどう解決するかという流れがよく見られます。
自作の例(練習用)
Student: Hi, I wanted to ask about the research paper. I'm having trouble finding enough sources on my topic.
Professor: What's your topic again?
Student: The effect of urban noise on birds.
Professor: Ah, that's quite specific. Have you tried the university's online database? Also, you might broaden it slightly, to noise and wildlife in general.
聞き取るポイント
- 目的:学生はなぜ来たのか(資料が見つからない)
- 提案:教員は何を勧めたか(データベース、テーマを広げる)
- 次の行動:学生はこの後どうしそうか
会話の最初の30秒で「目的」がわかることが多いので、冒頭は特に集中しましょう。I wanted to ask about... / I'm here because... / Do you have a minute? などの表現が合図です。
アナウンス:変更と指示を聞き取る
アナウンスは、1人の話し手が情報を伝える音声です。大学のイベント案内、施設の変更、授業の連絡などが考えられます。
自作の例(練習用)
Attention, all students in Biology 101. Tomorrow's lab session has been moved from Room 204 to Room 310 because of a maintenance issue. Please bring your lab notebooks, and remember that safety goggles are required. If you can't attend, email the teaching assistant before 5 p.m. today.
聞き取るポイント
- 何が変わったか:実験室が204から310へ
- 理由:メンテナンス
- 持ち物・条件:実験ノート、保護ゴーグル必須
- 例外の対応:欠席ならTAにメール(今日の17時まで)
アナウンスでは、数字(部屋番号・時間・日付)と指示の動詞(bring, remember, submit, email)を集中して聞き取りましょう。has been moved / has been canceled / will be closed などの変更を表す表現にも注意します。
講義:主題と構成をつかむ
講義は、教員が学術的なテーマを説明する音声です。新形式の講義の長さや問題数の詳細は公式情報で確認してほしいのですが、講義を聞く基本は変わりません。
講義でよく使われる展開の目印
- 主題の提示:Today we're going to look at... / Let's talk about...
- 定義:...is what we call... / By this, I mean...
- 例:For instance... / Take... as an example.
- 対比:On the other hand... / Unlike...
- 重要点:The key point here is... / What's interesting is...
- 脱線と復帰:But I digress... / Anyway, back to...
聞き取るポイント
- 主題:講義全体で何について話しているか
- 構成:いくつのポイント・例があるか
- 教員の態度:ある説に賛成か、疑問を持っているか
教員がわざわざ強調した点(The key point here is...)や、繰り返した語は、設問になりやすいと考えて聞きましょう。
メモの取り方:少なく、要点だけ
音声が1回しか流れないため、メモは役立ちます。ただし、全部を書こうとすると聞くことがおろそかになります。
メモの基本
- 単語だけ、記号を活用(↑増加、↓減少、→原因・結果、×否定、?疑問)
- 数字・固有名詞は必ず書く
- 講義は「主題」「ポイント1・2・3」の枠を先に作るイメージ
メモの例(上のアナウンス)
Bio101 lab 204→310(maint)
bring notebk / goggles 必須
欠席→TA email 〜5pm today
会話のメモの例
学生:sources 不足(noise→birds)
教授:①online DB ②広げる noise+wildlife
メモは自分だけが読めればいいので、日本語と英語を混ぜて構いません。練習の段階で、自分なりの記号と略語を決めておきましょう。
1週間の練習メニュー
1日30分メニュー
- 月:会話の音声を1つ聞き、「目的・提案・次の行動」をメモ
- 火:アナウンス形式の音声(大学や空港・駅の案内など)を2つ聞き、変更点と指示をメモ
- 水:講義形式の音声(大学の公開講義、教養系の動画など)を10分聞き、主題とポイントをメモ
- 木:公式サンプル問題や新形式対応の問題で3種類を解く
- 金:間違えた問題のスクリプトを確認し、聞き逃した箇所を音読
- 土:講義を15分聞き、メモを見ながら内容を英語で1分要約
- 日:1週間の復習、展開の目印表現の音読
素材の選び方
- 会話:北米の大学生活を扱った学習者向け音声
- アナウンス:大学の公式動画、公共交通の案内放送
- 講義:大学の公開講座、教育系の短い講義動画
最初は英語字幕つきで聞き、慣れてきたら字幕なし→確認の順にすると効果的です。
よくある失敗と今日やること
よくある失敗
- メモを取ることに集中して、話の流れを聞き逃す
- 会話の冒頭を聞き逃し、目的がわからないまま進む
- アナウンスの「変更後」ではなく「変更前」の情報を答えてしまう
- 講義の脱線部分を重要だと思い込む
適応型への心構え
前半で正確に答えられると、後半はより難しい音声や設問になる可能性があります。後半が難しいと感じても焦らず、目印の表現に集中しましょう。
今日は、大学の公開講義や教育系の講義動画を5分だけ聞いて、Today we're going to... の後の主題を1行でメモしてみましょう。



