定期テストは受験の「敵」ではない
まず考え方を整理しましょう。定期テストの英語で問われるのは、主に次のようなものです。
- 教科書本文の理解
- 授業で習った文法
- 単語・熟語
- 本文を使った英作文や並べかえ
これらはどれも、大学受験の英語の土台です。文法も単語も、教科書で読む英文も、受験で必要な力の一部です。
また、学校推薦型選抜や総合型選抜など、評定(成績)が関わる入試もあります。定期テストの成績は、受験の選択肢そのものを広げてくれることがあるのです。
問題は、定期テストの勉強が「その場しのぎの暗記」だけで終わってしまうこと。本文を日本語訳ごと丸暗記して、テストが終わったら忘れてしまうと、受験の力にはなりにくいのです。
ポイント:「テストのための勉強」を「受験でも使える勉強」に変える。それが両立のカギです。
テスト前:受験につながる定期テスト対策 📖
テスト前の勉強を、少しだけ受験向けにアップグレードしましょう。
① 本文は「訳の暗記」ではなく「構造の理解」
長い文は、主語と動詞に印をつけて、なぜその意味になるのかを確認します。
- The book [that my teacher recommended] was really interesting.
- 主語:The book、動詞:was。[ ]の部分が The book を説明している
この「文の骨組みを見抜く力」は、受験の長文でそのまま使えます。
② 文法は「なぜ」を説明できるように
テスト範囲の文法問題を解くとき、答えだけでなく、理由を一言で説明できるようにしておきます。
③ 本文の音読を必ず入れる
本文を5〜10回音読すると、単語や表現が自然に頭に入り、リスニングやスピーキングにもつながります。
④ 単語は「本文の中の意味」と「単語帳の意味」を比べる
教科書に出てきた単語を単語帳で調べ、他の意味や使い方も確認すると、語彙が立体的になります。
テスト後:ここで差がつく「1週間の振り返り」
実は両立のカギを握るのは、テストの後です。多くの人はテストが終わると英語から離れてしまいますが、ここで少しだけ時間をとると、力が長持ちします。
テスト後1週間でやること
- 間違えた問題を分類する:単語・文法・読解・英作文のどこで失点したか
- 間違えた文法の単元を、文法問題集でもう一度解く:受験用の問題集とつなげる
- 本文の中で大事だった英文を3つ選んで暗唱する:テストが終わっても使える「自分の例文ストック」になります
例えば、テスト範囲の本文からこんな文を選ぶイメージです(以下は自作の例文)。
- It is important for us to think about what we can do for the environment.
- The more you practice, the more confident you will become.
こうした文は、英作文でそのまま型として使えます。
ポイント:テスト返却日は「反省の日」ではなく「受験用の材料を集める日」と考えましょう。
普段の時期:受験英語を「少しずつ」積む
テスト前でもテスト後でもない普段の時期は、受験に向けた力を少しずつ積み上げるチャンスです。
毎日やること(合計20〜30分)
- 単語帳:10〜15分(テスト前も止めない)
- 文法問題集:学校の進度+少し先まで
- 音読またはリスニング:5〜10分
週末にやること
- やさしめの長文を1〜2本読む
- 1週間の単語テスト
大切なのは、テスト前に単語帳を完全に止めないことです。テスト前は定期テストの勉強が中心になりますが、単語帳を1日5分だけでも続けると、テスト後に「どこまでやったっけ?」とならずにすみます。
学年別の配分の目安
定期テストと受験勉強の比重は、学年によって変わっていきます。あくまで目安ですが、参考にしてください。
高1:定期テスト中心で土台づくり
- 定期テストで、文法と教科書本文をしっかり理解する
- 単語帳は学校の小テストのペースで
- 「定期テストの勉強=受験の土台」と意識するだけで十分
高2:定期テスト+受験の準備を少しずつ
- 定期テストの勉強は効率よく(本文の構造理解と音読)
- 普段の時期に、受験用の文法問題集や長文にも取り組み始める
- 英検などの外部試験に挑戦するのも、目標づくりに役立ちます
高3:志望校の入試方式に合わせて
- 推薦や総合型選抜を考えるなら、評定のために定期テストも大切
- 一般選抜が中心なら、受験勉強の比重を大きくする
- どちらの場合も、学校の先生と早めに相談を
ポイント:自分がどの入試方式を考えているかで、定期テストの重みは変わります。早めに情報を集めておきましょう。
教科書本文を「受験の教材」に変える3つの方法
定期テストのたびに読む教科書本文は、使い方しだいで立派な受験教材になります。テスト勉強のついでにできる工夫を3つ紹介します。
① 段落ごとに「一言まとめ」を書く
本文の各段落が何を言っているかを、日本語で一言にまとめます。これは受験の長文読解で必要な「段落の要点をつかむ力」の練習になります。
② 本文の内容を英語3文で要約する
テスト前の仕上げに、本文を見ずに内容を英語で要約してみましょう。例えば、環境問題がテーマの本文なら、
- This lesson is about plastic waste in the ocean.
- Many sea animals are in danger because of it.
- The writer says we should reduce the plastic we use.
のように、簡単な英語でかまいません。要約は、英検や大学入試で求められることもある力です。
③ 本文の話題について自分の意見を1文書く
- I think we should bring our own bags when we go shopping.
教科書の話題は、環境、テクノロジー、異文化など、入試の長文や英作文でもよく扱われるテーマであることが多いです。自分の意見を英語で書いておくと、そのまま英作文のネタになります。
この3つを全部やる必要はありません。テストごとに1つ選ぶだけでも、定期テストの勉強が受験の力に変わっていきます。
よくある失敗と1週間メニュー
よくある失敗
- 定期テストの本文を日本語訳ごと丸暗記:その場の点数は取れても、受験の力になりにくい
- テスト前に単語帳を完全に止める:再開するのが大変になります
- 「受験に関係ない」と定期テストを軽く見る:評定が関わる入試もあり、選択肢を狭めることも
- テスト後に英語から完全に離れる:振り返りの1週間が一番もったいない
普段の週の1週間ミニメニュー(1日30分)
- 月:単語帳15分+教科書本文の音読10分+文法5分
- 火:単語帳15分+授業の文法問題を解き直し15分
- 水:単語帳15分+リスニング15分
- 木:単語帳15分+授業の本文で長い文の構造を確認15分
- 金:単語帳15分+文法問題集15分
- 土:やさしめの長文1本+1週間の単語テスト
- 日:お休み、または今週の弱点だけ見直し
定期テストも受験も、目指すのは「英語ができるようになること」。どちらの勉強も、同じゴールにつながっています。



