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🌍 英語学習

💬 ペアワークが盛り上がらない時の処方箋|英語の授業で会話が続く仕掛けとは

✍️ 原田英語が厳選・執筆🗓 2026-09-28📖 6分🎁 読了で +10XP
「じゃあペアで練習してください」。そう言った直後は声が出ているのに、30秒後には静まり返り、気づけば日本語のおしゃべりに。英語のペアワークがうまくいかない悩みは、とてもよく聞かれます。でも多くの場合、原因は生徒ではなく活動の設計にあります。この記事では、ペアワークが盛り上がらない原因を4つに分け、それぞれに効く処方箋を具体的な活動例とともに紹介します。

まず原因を見立てる:4つのパターン

ペアワークが盛り上がらない時、次の4つのどれに当てはまるかを考えると、打つ手が見えてきます。

  1. 話す必然性がない:答えがすでに教科書に書いてあり、相手に聞く理由がない
  2. 何を言えばいいかわからない:使う表現や語彙が準備されていない
  3. すぐ終わってしまう:1往復で会話が終わり、続け方がわからない
  4. 相手との関係が気まずい:ペアの組み合わせや教室の雰囲気の問題

1つの活動に複数の原因が重なっていることもよくあります。授業の後に、「今日のペアワーク、どこで止まっていたか」を思い出してみてください。

ポイント:「盛り上がらない」をひとまとめにせず、原因を分けて考える。処方箋は原因によって違います。

処方箋①:話す必然性をつくる(インフォメーションギャップ)

人が話すのは、相手が自分の知らない情報を持っている時です。ペアのAとBで違う情報を持たせる「インフォメーションギャップ」は、この必然性を生み出す基本の仕掛けです。

活動例:時間割を完成させよう

  • Aのシートには月・水・金の時間割、Bのシートには火・木の時間割が書いてある
  • 互いに質問して、1週間分を完成させる
  • A: What do you have on Tuesday, third period?
  • B: I have music. What about Monday, second period?

活動例:違いを探せ

  • AとBに、少しだけ違う部屋の絵を配る(見せ合うのは禁止)
  • There is a cat under the table. / Is there a clock on the wall? などで、違いを5つ探す

活動例:本当のことを聞き出そう

  • 自分についての文を3つ書く。うち1つはウソ(例:I have been to Hokkaido. / I can play the guitar. / I have two brothers.)
  • 相手は質問を重ねて、どれがウソかを当てる

正解が相手の頭の中にしかないので、自然と質問が生まれます。

処方箋②:言うことを準備させる(型と語彙)

何を言えばいいかわからない生徒には、話し始める前の準備が必要です。

会話の型カードを配る

例えば、「週末の話」のペアワークなら、次のような型を示します。

  • A: What did you do last weekend?
  • B: I ___.
  • A: Sounds fun! / Really? / That's nice. + Who did you go with? / How was it?
  • B: I went with ___. It was ___.
  • A: (自分の話に切り替える) I ___.

事前に30秒メモ

話す前に、自分が言いたいことを単語だけでメモさせます。文にする必要はありません。例:「Saturday / soccer / tired」だけでも、話す時の手がかりになります。

先生とのデモを見せる

ペアワークの前に、先生と生徒1人(またはALT)でやり取りを実演します。「こんなふうにやるんだ」というイメージがあるだけで、始めやすさが大きく変わります。

処方箋③:会話を続ける技を教える

会話が1往復で終わるのは、「続ける技」を知らないからです。これは明示的に教える価値があります。

続けるための3つの技

  1. 反応する(リアクション):Really? / Me too! / That's great. / Oh, I see.
  2. 質問を足す(フォローアップ):Why? / When? / Who with? / How was it?
  3. 自分の話を加える(シェア):I like it too. I went there last year.

この3つを「リアクション・クエスチョン・シェア」として掲示し、ペアワークのたびに意識させます。

時間で続ける:チャット形式

「1分間、会話を止めずに続ける」というルールで、タイマーを使って行います。

  1. 1分間チャット(テーマ:好きな食べ物)
  2. 使えなかった表現を先生と確認(1分)
  3. 相手を替えて、もう一度1分間チャット

2回目は1回目より長く話せることが多く、生徒自身が伸びを実感できます。回を重ねたら1分半、2分と延ばしていきます。

高校向け:ペアワークを深める活動

高校生になると、単純なやり取りでは物足りなく感じる生徒も出てきます。少し知的な負荷をかけると、かえって会話が続くことがあります。

意見が割れる問いを使う

答えが一つに決まらない問いは、話す理由を自然に生みます。

  • Should students be allowed to use smartphones at school?
  • Is it better to live in a city or in the countryside?
  • Which is more important for learning English, reading or speaking?

最初に立場だけを決め(I agree. / I disagree.)、理由を1つ言い、相手の理由に Why do you think so? と質問する、という3ステップにすると、議論が深まりやすくなります。

教科書本文を使った再話(リテリング)

  1. Aが本文の前半を、キーワードだけを見ながら自分の言葉で説明する
  2. Bは聞きながら、抜けている情報があれば質問する(What happened after that?)
  3. 役割を交代して後半を行う

本文理解と話す練習を一度にでき、テスト前の復習にもなります。

処方箋④:ペアの関係と教室の雰囲気

活動の設計がよくても、ペアの相手と気まずいと会話は弾みません。

ペア替えの工夫

  • いつも同じ隣の席にしない:前後、斜め、ランダムなど、授業ごとに変える
  • 移動型のペアワーク:教室を立って歩き、合図で出会った人と話す。終わったら次の人へ。座ったままより活気が出やすい
  • インサイド・アウトサイド・サークル:二重の輪をつくり、向かい合った人と話す。合図で外側の輪が1人分ずれて、相手が替わる

雰囲気づくりのひと工夫

  • ペアワークの最初と最後に、Hello! / Thank you! と握手やハイタッチ(衛生面や生徒の気持ちに配慮して、手を振るだけでも)
  • 先生が教室を回り、うまく話せているペアのよい表現を全体に紹介する

よくある失敗

  • 指示が長すぎて、始める前に集中が切れる → 指示は短く、デモで見せる
  • 時間を決めずに始める → 何分やるか、タイマーを見せてから始める
  • 終わった後に何もしない → 数組に発表してもらう、使えなかった表現を確認するなど、必ず振り返る

1週間で試す処方箋プラン

  • 月曜:いつものペアワークを観察し、4つの原因のどれが当てはまるかメモする
  • 火曜:会話を続ける3つの技(リアクション・クエスチョン・シェア)を紹介し、掲示する
  • 水曜:インフォメーションギャップの活動を1つ取り入れる
  • 木曜:1分間チャットを、相手を替えて2回行う
  • 金曜:移動型のペアワークに挑戦し、最後に生徒に「一番話しやすかった活動」を聞く

生徒の声を聞くと、「絵の違い探しが楽しかった」「立って話すほうが緊張しない」など、次の授業のヒントがたくさん得られます。

ポイント:ペアワークが盛り上がるかどうかは、「話す理由」「話す材料」「続ける技」「話しやすい関係」の4つで決まります。どれか1つを変えるだけでも、教室の声の量は変わります。

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よくある質問

ペアワークですぐ日本語になってしまいます。
英語で言うべき部分を明確にし、型カードで表現を準備させると日本語に逃げる必要が減ります。「わからない時は How do you say ___ in English? と聞いてOK」とすれば、日本語の単語を英語の文に入れて質問でき、会話が止まりません。
奇数の人数でペアが1組足りない時は?
3人組を1つ作り、役割を交代で回す方法が一般的です。先生やALTがペアに入るのもよいですが、その間ほかのペアを見られなくなるので、短い活動に限るのがおすすめです。
話すのが極端に苦手な生徒がいます。
最初は型を見ながら読むだけでもよいと伝え、相手を話しやすい生徒にするなど配慮します。聞き役としてリアクションだけを担当する役割から始め、慣れてきたら質問を1つ加える、というように段階的に増やしていきます。
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英語の神動画図鑑 編集部(原田英語)
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