英語プレゼンの基本構成
英語のプレゼンは、次の3部構成が基本です。
- Introduction(導入):あいさつ、テーマ、なぜ大切か、全体の流れ
- Body(本論):ポイントを2〜3個。それぞれに根拠や例
- Conclusion(結論):要点のまとめ、聞き手へのメッセージ、質疑応答
英語圏のプレゼンでよく言われるのが、「これから話すことを伝え、話し、話したことをまとめる」という考え方です。導入で全体像を示し、本論で詳しく話し、結論でもう一度要点を繰り返す。日本語の感覚だと「繰り返しはくどい」と思うかもしれませんが、耳で聞くプレゼンでは、繰り返しがあるほうが理解しやすくなります。
ポイントは「3つまで」
本論のポイントは、多くても3つに絞りましょう。5つも6つもあると、聞き手は覚えきれません。
ポイント:内容を足すより、削るほうが難しい。でも削ったほうが、英語でも日本語でも伝わります。
オープニングと締めのフレーズ
オープニング
- Good morning, everyone. Thank you for coming today.
- My name is Hiro, and today I'm going to talk about ...(今日は〜についてお話しします)
- Have you ever wondered why ...?(〜がなぜか、考えたことはありますか?)
- My presentation is divided into three parts.(私の発表は3つのパートに分かれています)
- First, I'll talk about ... Then, I'll explain ... Finally, I'll ...
最初に質問を投げかけたり、身近な例を出したりすると、聞き手の注意を引きやすくなります。
オープニング例(授業の発表)
Good afternoon, everyone. How many of you use your smartphone for more than three hours a day? Today, I'd like to talk about how smartphones affect our sleep. I'll cover three points: the problem, the reasons, and some simple solutions.
締め
- To sum up, ...(まとめると)
- The key message I'd like you to remember is ...(覚えておいていただきたいのは〜です)
- Thank you for listening. I'd be happy to answer any questions.(ご清聴ありがとうございました。ご質問があればお答えします)
締めで要点をもう一度くり返すと、聞き手の記憶に残りやすくなります。
聞き手を迷わせない「道しるべ」フレーズ
プレゼンでは、今どこの話をしているのかを聞き手に伝える「道しるべ(signposting)」のフレーズがとても大切です。
次のポイントへ移る
- Let's move on to the next point.(次のポイントに移りましょう)
- Now, I'd like to talk about ...(では、〜についてお話しします)
- My second point is ...(2つ目のポイントは〜です)
スライドを示す
- As you can see on this slide, ...(このスライドにあるように)
- Please take a look at this graph.(このグラフをご覧ください)
- This chart shows ...(このグラフは〜を示しています)
例を出す・強調する
- For example, ...(たとえば)
- Let me give you an example.(例を挙げます)
- The important thing is ...(大切なのは〜です)
前の話に戻る
- As I mentioned earlier, ...(先ほど述べたように)
これらのフレーズは、原稿を忘れてしまったときの「つなぎ」にもなります。「Let's move on to the next point.」と言えば、少し間があっても自然に次へ進めます。
スライドと原稿の作り方
スライドのコツ
- 1枚1メッセージ:1枚に言いたいことは1つだけ。
- 文字は少なく:長い英文をスライドに書くと、聞き手は読むのに集中して話を聞かなくなります。キーワードと図を中心に。
- 数字はグラフで:表よりグラフのほうが、耳で聞きながらでも理解しやすいです。
原稿のコツ
- 短い文で書く:関係代名詞を重ねた長い文は、話すときに詰まりやすく、聞き手も理解しにくいです。
- 自分が発音しやすい単語を選ぶ:言いにくい単語は、同じ意味の簡単な単語に置き換えましょう。
- 全文暗記より「キーワード暗記」:原稿は準備のために全文を書きますが、本番はスライドのキーワードを見て話せる状態を目指します。
原稿の例(本論の1ポイント)
My first point is the problem. According to a survey by our class, more than half of us sleep less than six hours. Many people said they use their phones in bed. As you can see on this graph, the later people use their phones, the less they sleep.
※アンケートなどの数字は、実際に自分で調べたものや、出典のはっきりしたものだけを使いましょう。
話し方の練習と質疑応答
話し方の練習手順
- 原稿を見ながら音読する(発音がわからない単語は辞書の音声で確認)
- スライドだけを見て話す
- 時間を計って話す(制限時間の9割くらいに収めると、本番で余裕が出ます)
- スマホで録画し、声の大きさ・スピード・目線をチェック
- 家族や友だちの前で一度通しで話す
ゆっくりはっきり、が基本です。緊張すると早口になりがちなので、「少し遅すぎるかな」くらいを意識しましょう。
質疑応答のフレーズ
- That's a great question.(いい質問ですね)
- Could you repeat the question, please?(もう一度質問を言っていただけますか?)
- If I understand correctly, you're asking about ...(〜についてのご質問ということでよろしいですか?)
- I'm afraid I don't have that information right now, but I'll check and get back to you.(今その情報は手元にありませんが、確認してご連絡します)
わからない質問に無理に答えようとする必要はありません。確認して後で答えるのも、誠実な対応です。
想定質問を準備する
発表内容から、聞かれそうな質問を3〜5つ考え、答えを準備しておきましょう。
よくある失敗と本番までの1週間メニュー
よくある失敗
- スライドを読み上げるだけ:聞き手はスライドを見ればわかるので、退屈になります。スライドは補助、話の中心は自分です。
- 原稿を丸暗記して、1か所忘れたら全部止まる:キーワードと道しるべフレーズで話せるようにしておきましょう。
- 時間オーバー:練習で時間を測らないと、本番でほぼ確実に長くなります。
- Sorry を連発する:「英語が下手ですみません」から始めるのは避けましょう。聞き手が気にするのは内容です。
本番までの1週間メニュー
- 1日目:構成(導入・3ポイント・結論)を日本語でメモ
- 2日目:英語原稿を短い文で作成
- 3日目:スライド作成(1枚1メッセージ)
- 4日目:原稿を見ながら音読×3回、発音確認
- 5日目:スライドだけで話す練習、時間を測る
- 6日目:録画してチェック、想定質問の答えを準備
- 7日目:人前で通し練習、最終調整
この流れで準備すれば、英語力に自信がなくても、「伝わるプレゼン」に近づけます。
今日できる最初の一歩は、プレゼンのテーマを「一文」で英語にしてみることです。Today, I'm going to talk about ... の後ろに何を入れるかが決まれば、構成もスライドも一気に作りやすくなります。



