正誤問題の基本:「どこを疑うか」の順番を持つ
正誤問題では、英文の下線部のうち、誤りのあるものを1つ選ぶ形式などが一般的です(形式は大学によって異なります)。
やみくもに全体を読むのではなく、よく狙われる文法のポイントから順番に疑うのがコツです。
チェックの順番(おすすめ)
- 主語と動詞の一致
- 時制
- 代名詞(数・格・指すもの)
- 関係詞(which / that / what / where)
- 比較
- 自動詞と他動詞・前置詞
- 品詞(形容詞と副詞など)
この記事で紹介する例文はすべて編集部の自作で、実際の入試問題ではありません。
正誤問題は「知識の確認テスト」。誤りのパターンを知っているほど、速く正確に見つけられます。
パターン1〜3:一致・時制・代名詞
パターン1:主語と動詞の一致
主語と動詞の間に長い修飾語があると、見落としやすくなります。
- ✕ The books on the shelf in my room is old.
- ◯ The books on the shelf in my room are old.
主語は The books(複数)。on the shelf in my room は修飾語です。
- ✕ Each of the students have a tablet.
- ◯ Each of the students has a tablet.
Each は単数扱いです。
パターン2:時制
- ✕ I have visited Kyoto last year.
- ◯ I visited Kyoto last year.
last year のような過去の一時点を表す語句は、現在完了と一緒に使いません。
- ✕ By the time we arrived, the movie has already started.
- ◯ By the time we arrived, the movie had already started.
パターン3:代名詞
- ✕ The prices in this shop are lower than that in the station shop.
- ◯ The prices in this shop are lower than those in the station shop.
比べているのは prices(複数)なので、代名詞も複数の those にします。
- ✕ This secret is just between you and I.
- ◯ This secret is just between you and me.
前置詞のあとは目的格です。
代名詞は、何を指しているか、数と格が合っているかを確認します。
パターン4〜5:関係詞と比較
パターン4:関係詞
関係代名詞と関係副詞の区別はよく狙われます。
- ✕ This is the town which I was born.
- ◯ This is the town where I was born.
- ◯ This is the town which I was born in.
関係詞のあとが「完全な文」なら関係副詞、「名詞が欠けた文」なら関係代名詞です。
- ✕ That she said was true.
- ◯ What she said was true.
what は「~すること・もの」の意味で、先行詞を含みます。
- ✕ My brother, that lives in Osaka, is a doctor.
- ◯ My brother, who lives in Osaka, is a doctor.
カンマのあと(非制限用法)では that は使いません。
パターン5:比較
- ✕ This problem is more easier than that one.
- ◯ This problem is easier than that one.
- ✕ He is taller than any other students in his class.
- ◯ He is taller than any other student in his class.
any other のあとは単数名詞が一般的です。
- ✕ The population of Tokyo is larger than Osaka.
- ◯ The population of Tokyo is larger than that of Osaka.
比べているもの同士が同じ種類か(人口と人口)を確認しましょう。
パターン6〜7:動詞の語法と品詞
パターン6:自動詞と他動詞・前置詞
- ✕ We discussed about the plan.
- ◯ We discussed the plan.
- ✕ She married with a pianist.
- ◯ She married a pianist.
- ✕ Please lie the book on the table.
- ◯ Please lay the book on the table.
lie(横たわる:自動詞)と lay(横たえる:他動詞)は、活用も含めてよく狙われます。
パターン7:品詞
- ✕ She sings beautiful.
- ◯ She sings beautifully.
動詞を修飾するのは副詞です。
- ✕ The plan was success.
- ◯ The plan was successful. / The plan was a success.
- ✕ It is economic to buy in bulk.(文脈によっては ◯ economical=節約になる)
economic(経済の)と economical(節約になる)のように、似た形で意味が違う形容詞もよく出題されます。
見つからないときの対処法
チェックの順番どおりに見ても誤りが見つからない場合は、次の方法を試しましょう。
1. 下線部を1つずつ「正しい理由」を言う
各下線部について、「なぜ正しいか」を頭の中で説明してみます。説明できないものが誤りの候補です。
2. 文の骨組みを確認する
長い文は、主語・動詞・目的語だけを抜き出して読むと、構造のミスが見えてきます。
3. 「誤りなし」の選択肢がある場合
形式によっては「誤りなし」を選ぶ選択肢があることもあります。その場合、根拠なく「誤りなし」を選ぶのではなく、すべての下線部を確認してから判断しましょう。
よくある失敗
- 意味が通るかだけで判断し、文法のルールを確認しない
- 見慣れない表現を「誤り」と決めつける(正しいけれど自分が知らないだけのことも)
- 1問に時間をかけすぎて、長文の時間がなくなる
1問の目安時間を決めて、迷ったら印をつけて先に進みましょう。
練習メニューと教材の選び方
教材の選び方
- 文法問題集の「正誤問題」の章
- 志望校の過去問
- 自分で解いた文法問題の間違いノート
1日15分のトレーニング
- 正誤問題を5問解く(7分)
- 答え合わせ:誤りのパターン名をメモ(例:一致、時制、関係詞)(5分)
- 正しい文に直して音読(3分)
1週間メニュー
- 月:一致・時制
- 火:代名詞・関係詞
- 水:比較
- 木:動詞の語法・品詞
- 金:過去問の正誤問題
- 土:1週間で間違えたパターンの復習
- 日:自分で「誤りのある文」を作ってみる
自分で誤りのある文を作る
学んだパターンを使って、わざと誤りのある文を作ってみましょう。出題者の目線に立つと、どこが狙われやすいかが体でわかるようになります。
今日やることは、文法問題集の正誤問題を5問解いて、間違えた問題に「パターン名」をつけること。パターンが見えると、正誤問題は怖くなくなります。



