第4問・第5問の特徴(近年の傾向)
令和7年度・8年度の共通テスト英語リーディングでは、中盤に次のような問題が出されました。
- 第4問:ある人が書いた文章(ニュースレターなど)を読み、より良い文章にするための修正(推敲)について答える
- 第5問:チラシ・申込フォーム・メールなど、複数の資料を読み合わせて答える
どちらも、英文の内容を理解するだけでなく、論理の流れや情報の組み合わせを考える力が問われます。形式は年度によって変わる可能性があるので、最新の情報は大学入試センターの資料で確認しましょう。
中盤は「読む+考える」ゾーン。前半より1問あたりの配点が大きくなる傾向があり、時間をかける価値があります。
推敲問題とは:「書き手の立場」で読む
推敲問題では、ある文章の下書きを読み、「この部分をどう直せばよいか」「どこに文を加えればよいか」などを考えます。
見るべき4つのポイント
- 段落の主題:その段落は何について書かれているか
- 文のつながり:前後の文と論理的につながっているか
- 具体例と主張の対応:具体例が主張を支えているか
- 不要な文:段落の主題と関係ない文がないか
自作の練習例
下書き:
Our school started a recycling program last year. (A) Students separate plastic bottles and cans. (B) The cafeteria sells delicious curry. (C) As a result, the amount of garbage has decreased.
設問(自作):Which sentence should be removed?
→ (B)。段落の主題は「リサイクル」なので、カフェテリアのカレーは関係ありません。
接続語の選択
「文と文の間に入る適切な接続語」も推敲のポイントです。
- 対比:However / On the other hand
- 追加:In addition / Also
- 結果:As a result / Therefore
- 例示:For example
推敲問題の解き方の手順
手順
- 設問を先に読み、何を直す問題かを確認
- 下書きの各段落の主題を1語でメモ(例:①背景 ②活動 ③結果)
- 設問に関係する段落を読み、前後のつながりを確認
- 選択肢を1つずつ当てはめて、自然につながるかを判断
選択肢を当てはめるときのコツ
選択肢を空所や修正箇所に入れたら、その前後の文を声に出さずに通して読む。流れが不自然なら、その選択肢は不正解です。
よくある失敗
- 選択肢の英文が正しいかどうかだけで判断して、前後のつながりを見ない
- 段落の主題を確認せずに、文の追加・削除を考える
- 接続語の意味(However は逆接)を取り違える
推敲問題は、自由英作文を書くときの見直しの視点と同じです。英作文の練習をしている人ほど、この問題に強くなります。
複数資料問題:情報を「横断」する
第5問のような複数資料の問題では、チラシ・申込フォーム・メールなど、形式の違う資料を読み合わせて答えます。
難しさのポイント
- 答えに必要な情報が、複数の資料に分かれている
- 条件(日付、料金、対象者など)を組み合わせて判断する
- 資料の一部だけを見ると、誤った選択肢を選んでしまう
手順
- 設問をすべて先に読み、何が問われているかを確認
- 各資料の種類と役割を把握(イベントの案内?申込みの条件?個人の予定?)
- 設問ごとに、どの資料のどこを見ればよいかを考える
- 条件を組み合わせて答える
自作の練習例
- 資料1(イベント案内):Workshop fee: 1,000 yen. Students get a 20% discount.
- 資料2(メール):I'm a high school student, and I'll bring my younger brother, who is also a student.
設問(自作):How much will they pay in total?
→ 1,000円の20%引き=800円 × 2人=1,600円
割引・追加料金・日程の重なりなどは、複数資料問題の定番のポイントです。
条件整理のメモの取り方
複数資料の問題では、頭の中だけで情報を組み合わせると、ミスが起きやすくなります。問題冊子の余白に条件を短くメモしましょう。
メモの例
- 日程:Sat ×(予定あり)、Sun ◯
- 料金:通常1,000 → 学生800
- 対象:高校生以上
メモのルール
- 英語のまま書かず、日本語や記号で短く
- 条件に合わない選択肢には × をつける
- 計算が必要な場合は、式を書いて確かめる
よくある失敗
- 「Students get a discount」の対象に自分(設問の人物)が含まれるかを確認しない
- 締切(deadline)や「~まで」を見落とす
- 資料の注意書き(※や小さな文字)を読み飛ばす
小さな文字の注意書きに答えのカギがあることは珍しくありません。資料の端まで目を通しましょう。
目標時間と練習メニュー
目標時間の例
- 第4問:9〜10分
- 第5問:12〜13分
配点が比較的大きい問題なので、前半で貯めた時間をここで使うイメージです。ただし、後半にも長い問題が続くので、目標時間を大きく超えないようにしましょう。
1日25分のトレーニング
- 過去問・予想問題の第4問か第5問を1題(12分)
- 答え合わせ:根拠を資料の中で指し示す(8分)
- 間違えた理由を1行で書く(5分)
日常でできる練習
- 英語のイベント案内やウェブサイトを見て、「自分が参加するなら、いつ・いくら・何が必要か」を確認する
- 自分で書いた英作文を読み返し、「不要な文はないか」「接続語は適切か」を推敲する
1週間メニュー
- 月:第4問タイプ
- 火:第5問タイプ
- 水:英作文を書き、自分で推敲
- 木:第4問・第5問を通しで
- 金:木曜の復習
- 土:リーディング全体を80分で
- 日:時間の記録と間違いノートの見直し
今日からの一歩
第4問・第5問は、英語力+整理力の問題です。英語が読めても、条件の整理や論理の確認を怠ると点を落とします。逆に言えば、手順を固めれば安定して得点できる問題でもあります。
まとめ:2つの問題の共通点
- 設問を先に読む
- 段落や資料の役割を把握する
- メモを使って情報を整理する
- 選択肢は本文・資料の根拠と照らし合わせる
今日やることは、過去問の第5問を1題解き、答えの根拠が「どの資料のどの部分か」を全部線で結んでみること。複数資料を横断する目が育ちます。



