共通テスト英語の配点と「換算」
共通テストの英語は、次の2つで構成されています。
- リーディング:80分・100点
- リスニング:100点(試験時間60分のうち解答時間30分)
共通テストの配点としては、リーディングとリスニングは同じ100点です。
ただし、各大学は共通テストの得点を、それぞれの大学の方針で換算して合否判定に使います。英語についても、リーディングとリスニングの比率を変えて利用する大学があります。
換算の例(架空)
- 比率 1:1(そのまま合計200点を利用、または同じ比率で圧縮)
- 比率 3:1 や 4:1(リーディングを重視)
- その他、大学独自の比率
実際の比率は大学・学部・入試方式によって異なるので、必ず志望校の最新の募集要項で確認しましょう。
同じ「英語160点」でも、比率によって換算後の点数は変わります。自分の志望校のルールを知ることが、戦略の第一歩です。
募集要項で比率を確認する手順
確認の手順
- 志望校の入試情報のページで、最新の「学生募集要項」または「入学者選抜要項」を開く
- 共通テストの「利用教科・科目」と「配点」の表を探す
- 英語の欄に、リーディングとリスニングの扱いが書かれているかを確認
- 注記(※)に、換算方法が書かれていることが多いので必ず読む
確認したいこと
- リーディングとリスニングの比率
- 英語全体の配点(他教科との比較)
- 英語外部試験の扱い(得点換算がある場合)
併願校もチェック
第一志望だけでなく、併願校の比率も確認しておくと、全体の勉強方針が立てやすくなります。
メモの例(自作)
- A大学:英語200点、R:L=1:1
- B大学:英語250点、R:L=4:1
- C大学:英語100点、R:L=3:1
比率がわかったら、すべての志望校で共通して重視されている技能を確認しましょう。
比率ごとの得点の考え方(架空の計算例)
比率によって、同じ素点でも換算後の点数がどう変わるかを、架空の例で見てみましょう。
受験生Xさん:リーディング80点、リスニング60点
比率1:1(合計200点満点)
80 + 60 = 140点(70%)
比率4:1(合計200点満点に換算する場合の例)
リーディング:80 × 1.6 = 128点
リスニング:60 × 0.4 = 24点
合計:152点(76%)
受験生Yさん:リーディング60点、リスニング80点
比率1:1:140点(70%)
比率4:1の例:60 × 1.6 + 80 × 0.4 = 96 + 32 = 128点(64%)
同じ合計140点でも、比率4:1ではXさんとYさんで24点の差がつきます。
※この計算は考え方を示すための架空の例です。実際の換算方法は大学によって異なるので、募集要項を確認してください。
リーディング重視の大学を受ける人は、リーディングの1点の価値が大きくなる。これを知っておくだけで、勉強の優先順位が変わります。
逆に、比率1:1の大学では、リスニングの1点もリーディングの1点と同じ価値を持ちます。リスニングが苦手な人ほど、比率1:1の大学ではリスニングの底上げが合計点アップの近道になることがあります。
比率に応じた学習時間の配分
比率1:1の大学が中心の場合
リーディングとリスニングを同じくらい重視します。リスニングは短期間では伸びにくいこともあるので、毎日続けることが大切です。
学習時間の目安:リーディング6:リスニング4
リーディング重視(3:1や4:1)の大学が中心の場合
リーディングの得点が合否に大きく影響します。長文を速く正確に読む練習を中心にしましょう。ただし、リスニングを捨てるのは危険です。
学習時間の目安:リーディング7〜8:リスニング2〜3
大学によって比率がばらばらの場合
第一志望の比率を基準にしつつ、どちらの技能も大きな穴を作らないようにします。併願校の数が多い比率に合わせる、という考え方もあります。
注意:リスニングを「捨てない」
リーディング重視の大学でも、リスニングの点数がゼロになるわけではありません。また、リスニングで鍛えた音の処理速度は、リーディングの速読にもつながると考えられます。毎日10〜15分でも、リスニングは続けましょう。
模試の結果を「換算後」で見る
模試の成績は、素点だけでなく、志望校の比率で換算した点数でも見てみましょう。
手順
- 模試のリーディングとリスニングの素点を書き出す
- 志望校の比率で換算する
- 志望校の合格者の目安(模試の判定資料など)と比べる
換算してわかること
- 「リスニングが弱いけれど、第一志望はリーディング重視なので影響は小さい」
- 「リーディングは十分だが、比率1:1の併願校ではリスニングの弱さが響く」
など、どこを伸ばせば合格に近づくかが具体的に見えてきます。
よくある失敗
- 素点の合計だけを見て、比率を考えない
- 比率を確認したのが直前期で、勉強の配分を変える時間がない
- リーディング重視だからとリスニングを完全にやめ、比率1:1の併願校で苦戦する
1週間メニュー(リーディング重視の大学が第一志望の場合)
- 月:リーディング大問2題+リスニング10分
- 火:長文の精読と音読+リスニング10分
- 水:リーディング大問2題+リスニング10分
- 木:単語・文法+リスニング15分
- 金:リーディング大問2題+リスニング10分
- 土:共通テスト形式の通し演習(R・L両方)
- 日:換算後の点数で振り返り
比率と合わせて確認したいこと
英語の配点の大きさ
共通テストの英語の配点が、他の教科と比べて大きいか小さいかも確認しましょう。英語の配点が大きい大学なら、英語の1点の価値がさらに高まります。
個別試験とのバランス
共通テストと個別試験の配点の比率も大切です。個別試験の比重が大きい大学では、共通テストの英語は「一定の点数を確保する」戦略も考えられます。
英語外部試験の扱い
大学によっては、英語外部試験のスコアを共通テストの英語の得点に換算したり、加点したりする方式もあります。資格を持っている人は、あわせて確認しましょう。
二段階選抜や足切りにも注意
大学によっては、共通テストの得点で第一段階の選抜を行う場合があります。その場合、換算前後の点数がどう使われるかも募集要項で確認しておきましょう。
情報は毎年確認
入試の方式や配点は、年度によって変わることがあります。高3の春と夏に、最新の募集要項で確認する習慣をつけましょう。
今日やることは、第一志望の募集要項を開いて、共通テスト英語のリーディングとリスニングの比率を確認し、直近の模試の素点で換算してみること。自分の「本当の点数」が見えてきます。



