準1級の一次試験と優先順位
準1級の一次試験は、リーディング・ライティングが90分、リスニングが約30分です。
- リーディング:短文の語句空所補充18問、長文の語句空所補充6問、長文の内容一致選択7問
- ライティング:英文要約1問(60〜70語)、英作文1問(TOPICについてPOINTSを使って意見を書く)
- リスニング:会話の内容一致選択12問、文の内容一致選択12問、Real-Life形式の内容一致選択5問(放送は1回)
1か月で優先したい順番は次のとおりです。
- ライティング2題:型が固まると一気に安定する
- 語彙:直前でも頻出語は詰められる
- リスニング:Real-Life形式の「状況把握」の手順を固める
- 長文:時間配分を決め、解く手順を一定にする
準1級の合否は技能別スコアの合計。語彙が苦手でも、ライティングとリスニングで取り返すことは十分できます。
1週目:過去問で「時間」と「語彙の穴」を測る
過去問1回分を本番どおりに解き、次の2つを記録します。
- 各パートにかかった時間
- 語彙問題で「知らなかった語」の数(選択肢も含めて)
準1級の語彙問題は、正解の語だけでなく、不正解の選択肢も別の回で正解になることがあります。間違えた問題の選択肢4つをすべて調べ、単語カードやアプリに入れましょう。
1週目の毎日メニュー(1日75分)
- 語彙:30分(単語帳+過去問の選択肢)
- 要約1題:20分
- リスニング:25分(1パートを解いてスクリプト確認)
社会人など時間が限られる人は、語彙を通勤時間に回し、机に向かう時間をライティングに使うと効率的です。
2週目:要約60〜70語の型を固める
準1級の要約は、4段落程度の英文を60〜70語でまとめます。2級より段落が長く、論点も複数になりやすいのが特徴です。
手順
- 各段落のトピックを一語〜一句でメモ(例:背景/利点/懸念/対策)
- 具体例・数字・固有名詞を削る
- 抽象度を上げて言い換える(例:smartphones, tablets, and laptops → digital devices)
- 本文の論理関係(対比・因果)を接続語で再現する
自作の練習例
本文(要旨):都市部で屋上菜園が広がっている。背景には食の安全への関心と、身近で自然に触れたいという欲求がある。利点として、建物の温度上昇を抑える効果や地域交流が挙げられる。一方、建物の強度の確認や水やりの手間、初期費用が課題で、自治体が補助を行う例もある。
要約例:
Rooftop gardens are spreading in cities because people care more about food safety and want to be close to nature. These gardens can help keep buildings cool and bring neighbors together. However, owners must check whether buildings are strong enough, and maintenance and start-up costs can be high, so some local governments offer financial support.(55語)
これは55語なので、利点か課題をもう少し具体化して60語以上にします。語数が足りないときは、要点を1つ足す。多いときは具体例を削るが基本です。
3週目:英作文とリスニングの仕上げ
英作文(語数の目安120〜150語)
TOPICに対して、示されたPOINTSのうち2つを使って意見を書きます。型は「序論→本論1→本論2→結論」の4段落。
序論の自作例:
It is often argued that governments should invest more in public transportation. I agree with this idea for two reasons: the environment and the aging population.
このように、序論で理由の方向性を予告しておくと、本論が書きやすく、読み手にも伝わりやすくなります。本論では、理由→説明→具体例の順で3〜4文書きましょう。
Real-Life形式のリスニング
アナウンスや留守番電話のような音声を聞いて、自分の状況に合う行動を選ぶ問題です。放送の前に与えられる10秒ほどの時間で、Situation(状況)とQuestionを読んで条件に線を引くのがコツ。「予算は50ドル以内」「土曜は予定がある」など、条件に合わない選択肢を消していく意識で聞きます。
3週目の毎日メニュー(1日80分)
- 語彙:25分
- 英作文か要約:30分(交互に)
- リスニング:25分(Real-Lifeを毎日1〜2問)
4週目:リハーサルと当日の戦い方
90分の配分例
- 語彙18問:12分
- 長文空所補充6問:13分
- 長文内容一致7問:25分
- 要約:15分
- 英作文:22分
- 見直し:3分
語彙は考えても答えが出ない問題が多いパートです。1問30秒で見切るルールを決め、ライティングに40分近くを残しましょう。
よくある失敗
- 語彙問題で粘りすぎて、英作文の結論が書けない
- 要約で本文の段落順を無視して、論理がねじれる
- 英作文でPOINTSを使わず、理由が弱くなる
- 直前に難しい単語帳へ乗り換える
前日
要約の手順、英作文の序論テンプレ、語彙リストの「まだ言えない語」だけを確認しましょう。
長文7問の読み方
準1級の長文は、科学・社会・歴史などの硬いテーマが中心です。すべての文を精読しようとすると時間が足りません。
- 設問文を先に読み、キーワードに印をつける
- 各段落の最初の1〜2文で、段落の役割(主張・具体例・反論など)をつかむ
- 設問に関係する段落だけを丁寧に読む
選択肢は、本文の表現を言い換えたものが正解になりやすく、本文と同じ単語がそのまま並んでいる選択肢は、部分的にずれていることがあります。「本文のどの文が根拠か」を指で押さえてから選ぶ習慣をつけましょう。
1週間メニュー(4週目)
- 月:語彙+長文1題
- 火:要約+Real-Life
- 水:英作文+会話問題
- 木:語彙+長文1題
- 金:要約+文の内容一致
- 土:過去問リハーサル
- 日:リハーサルの復習と休養
二次試験の準備も並行して
準1級の二次試験は約8分で、4コマのイラストのナレーション(2分間)と、4つの質問への応答があります。
ナレーションは、1コマごとに2〜3文、過去形で状況と登場人物の行動・発言を描写する練習をしておくと、本番で2分を使い切れます。後半の質問は社会的な話題が多く、一次の英作文で使った理由のストックがそのまま役立ちます。
一次試験の翌日から、1日1枚の4コマ(市販の問題集や過去問)で練習を始めましょう。
今日やることは、過去問の語彙問題を解き直し、選択肢4つを全部調べること。準1級の語彙はそこから増えていきます。



