2級の一次試験と「1か月で動く場所」
2級の一次試験は、リーディング・ライティングが85分、リスニングが約25分です。
- リーディング:短文の語句空所補充17問、長文の語句空所補充6問、長文の内容一致選択8問
- ライティング:英文要約1問(45〜55語)、英作文1問(80〜100語)
- リスニング:会話の内容一致選択15問、文の内容一致選択15問(放送は1回)
英検の合否は、リーディング・ライティング・リスニングの技能別スコア(英検CSEスコア)の合計で決まります。ライティングは2題だけでも1技能として大きな比重を持つので、1か月で最も伸ばしやすく、最も差がつく場所です。
一方、語彙17問は一朝一夕には伸びにくい分野ですが、直前期に「よく出るテーマの語」を詰めれば数問は拾えます。長文とリスニングは、時間配分と解き方の手順を固めることで安定させます。
1か月の配分の目安は「ライティング4:語彙2:長文2:リスニング2」。ライティングを毎日触ることが最優先です。
1週目:過去問1回分と「答案の見える化」
最初の週は、過去問1回分を本番どおり85分+リスニングで解きます。ここで大事なのは、ライティングの答案を必ず残しておくことです。
採点後にやること
- 技能別に正答数を書き出す
- 要約と英作文は、学校の先生などに見てもらうか、公式の採点観点(内容・構成・語彙・文法)で自己チェックする
- 時間配分を記録する(語彙に何分、長文に何分、ライティングに何分かかったか)
2級で多いのは「長文に時間をかけすぎて英作文が途中で終わる」パターンです。1週目の時点でこれが見えれば、残り3週間で直せます。
1週目の毎日メニュー(1日60分)
- 単語:20分(間違えた語彙問題の選択肢4つ全部を覚える)
- 要約1題:20分
- リスニング:20分(1パートを聞き、スクリプトで確認して音読)
2週目:要約45〜55語を「段落→1文」で書く
2級の要約は、3段落程度の英文を45〜55語にまとめる問題です。よくある構成は「導入(話題)→よい点→悪い点・課題」や「現状→理由→結果」です。
手順
- 各段落の要点を英語か日本語で1行メモ
- 具体例・数字・引用を削る
- 抽象的な言葉に言い換える
- However / In addition / As a result などでつなぐ
自作の練習例
本文(要旨):地方の町で、使われなくなった校舎をカフェや宿泊施設として再利用する例が増えている。建物を壊す費用がかからず、観光客も呼べる。ただし、古い建物の修理には多くの費用がかかり、運営する人手も必要になる。
要約例:
Some towns are reusing old school buildings as cafes or hotels. This saves the cost of destroying them and attracts tourists. However, repairing old buildings can be expensive, and enough staff are needed to run them.(36語)
これでは目安より短いので、「なぜ増えているか」や「地域の人が集まる場になる」などの要点を本文から補い、45語以上にします。短すぎる要約は情報不足、長すぎる要約は具体例の入れすぎと覚えておきましょう。
3週目:英作文80〜100語を型で量産する
2級の英作文では、TOPICについて意見と理由2つを書きます。問題に示されるPOINTS(観点)を参考にすると理由を作りやすくなります。
型
- 意見(I think / I do not think ~)
- 理由1+具体的な説明
- 理由2+具体的な説明
- まとめ(Therefore, ~)
自作の練習例(TOPIC:Should companies allow employees to work from home more often?)
I think companies should allow employees to work from home more often. First, working from home saves commuting time. Employees can use this time to rest or study, so they can work more efficiently. Second, it can reduce costs for companies. For example, they may not need large offices. Therefore, I believe working from home has clear benefits for both workers and companies.(63語)
この例は63語なので、各理由にもう1文ずつ足して80語以上にします。たとえば理由1に「Crowded trains can make people tired before work even begins.」を加えるイメージです。
3週目のルール
- 1日1題、25分以内で書く
- 書いたら語数を数え、文法の自己チェック(時制・三単現・冠詞)をする
- 同じテーマで2回書いてもOK。2回目のほうが得点は安定します
4週目:リハーサルと語彙の最終詰め
85分の配分例
- 語彙17問:12分
- 長文空所補充6問:10分
- 長文内容一致8問:23分
- 要約:15分
- 英作文:20分
- 見直し:5分
ライティング2題に35分を確保できるよう、読解の時間を管理するのがポイントです。リハーサルで自分の実際の時間を測りましょう。
語彙の最終詰め
直前週は、単語帳の中でも「まだ言えない語」だけを集めた小さなリストを作り、1日2回見返します。2級は環境・健康・テクノロジー・教育・ビジネスなど社会的な話題の語が多いので、テーマ別にまとめると覚えやすくなります。
リスニング
会話・文章とも15問ずつあります。直前週は毎日1パートを放送1回で解き、間違えた問題だけシャドーイングします。
よくある失敗
- 要約に自分の意見を入れる
- 英作文の理由が抽象的すぎる(「便利だから」で終わる)
- 最後の週に新しい単語帳を始める
二次試験までの準備
2級の二次試験は約7分で、60語程度のパッセージの音読、パッセージについての質問、3コマのイラストの説明、意見を問う質問があります。
一次で練習した英作文の型は、意見を問う質問に直結します。
Q(自作例):Some people say that students should do more volunteer work. What do you think about that?
A:I agree. Volunteer work helps students learn about their community. It also gives them a chance to work with people of different ages.
一次試験が終わったら、答え合わせをして手応えを確認したうえで、すぐに声に出す練習を始めましょう。
今日やることは、過去問1回分を解いて、ライティング2題の答案を残すこと。答案が「伸びしろの地図」になります。



