まずは気持ちを整える
不合格の結果を見た直後は、成績表をじっくり読む気分になれないかもしれません。1〜2日は、英語から少し離れても大丈夫です。
ただし、1週間以内には成績表を見直すと決めておきましょう。記憶が新しいうちに、「どこで時間が足りなかったか」「どの問題で迷ったか」を思い出せるからです。
覚えておきたいこと
- 英検の合否は、技能別スコアの合計で決まります。不合格でも、伸びている技能は必ずあるはずです
- 合格基準スコアにどれだけ近かったかを見ると、次回の目標が具体的になります
- 同じ級に何度か挑戦して合格する人は珍しくありません
- 試験直後に「時間が足りなかった大問」「迷った問題」をメモしておくと、成績表と照らし合わせたときに原因がはっきりします
不合格は「今の自分の位置」がわかった、ということ。位置がわかれば、道順は描けます。
成績表の読み方:3つのステップ
ステップ1:合計スコアと合格基準スコアの差を見る
たとえば2級(一次の合格基準スコア1520)で、合計が1480だったなら、差は40です。この差が小さいか大きいかで、次の作戦が変わります。
ステップ2:技能別スコアを並べる
リーディング・ライティング・リスニングのスコアを並べ、一番低い技能を見つけます。英検は技能ごとにスコアが均等に配分されるので、低い技能を上げるのが合計を上げる近道です。
ステップ3:細かい内訳を見る
- リーディング:大問ごとの正答数(語彙、長文空所補充、長文内容一致など)
- リスニング:パートごとの正答数
- ライティング:観点別の評価(内容・構成・語彙・文法など)
架空の例:2級で不合格だったAさん
- リーディング:まずまず(語彙が弱め)
- リスニング:高め
- ライティング:低め(要約の「内容」、英作文の「構成」が低い)
→ Aさんの次回の最優先はライティング。要約で本文の要点を落とさないこと、英作文の構成を型どおりにすること、の2つに絞ります。
原因別の対策
差が小さい(合格基準まであと少し)場合
同じ級で再挑戦がおすすめです。一番低い技能に集中し、他の技能は維持する程度にします。
差が大きい場合
同じ級で再挑戦するか、一つ下の級を受けて自信をつけるかを考えます。判断の目安は次の章で。
ライティングが低い
- 型を固定する(英作文:意見→理由1→理由2→まとめ)
- 質問にすべて答えているか、要約に意見を入れていないかをチェック
- 可能なら先生などに添削してもらう
リーディングの語彙が低い
- 単語帳の頻出ランクを優先して回す
- 過去問の選択肢を全部覚える
リーディングの長文が低い
- 設問を先に読み、根拠の文を探す練習
- 時間配分を見直す(語彙に時間をかけすぎていないか)
リスニングが低い
- 放送1回で答える練習
- 答え合わせのあとにスクリプトを見てシャドーイング
次回までの8週間プラン
英検の従来型は年3回実施されるので、次の回までの期間を8週間程度と想定したプラン例です。
1〜2週目:分析と土台
- 成績表の分析を終え、最優先の技能を1つ決める
- 前回の過去問(または受けた回の問題)を解き直す
- 単語帳の復習を再開
3〜5週目:弱点集中
- 最優先の技能に学習時間の半分を使う
- ライティングが弱点なら週4回書く
- リスニングが弱点なら毎日20分
6〜7週目:実戦
- 過去問を週1回分、本番どおりの時間で
- 時間配分をリハーサルで確認
8週目:仕上げ
- 新しい教材に手を出さず、間違えた問題の解き直し
- ライティングの型の確認
1週間メニュー例(3〜5週目・ライティングが弱点の場合)
- 月:単語+要約(または Eメール)
- 火:単語+長文
- 水:単語+英作文
- 木:リスニング+要約
- 金:単語+英作文
- 土:過去問の一部
- 日:1週間分の答案の見直し
ライティングを自分で添削するチェックリスト
不合格の原因でいちばん多いのがライティングです。先生に見てもらえない場合も、次のチェックリストで自己添削すると、観点別の評価を上げやすくなります。
内容
- 問われたこと(QUESTION・TOPIC・メールの質問)に正面から答えているか
- 理由は2つ(1級は3つ)あり、互いに重なっていないか
- 要約に自分の意見や本文にない情報が入っていないか
構成
- 意見→理由→まとめの順になっているか
- First / Second / However / Therefore などで流れが見えるか
- 要約で本文の段落の順番と論理が保たれているか
語彙
- 同じ単語を何度も繰り返していないか(important を3回など)
- 自信のない難しい語を無理に使っていないか
文法
- 時制がそろっているか
- 主語と動詞の一致(三単現の s)
- 名詞の単数・複数と冠詞
自己添削の手順
- 書き終えたら10分置く
- 上のチェックリストを1項目ずつ見る
- 直した答案をもう一度清書する
清書までやるのがポイントです。直した形を手で書くことで、次に同じミスをしにくくなります。
級を変えるべきか?の判断基準
不合格のあと、「同じ級に再挑戦するか、下の級にするか」で迷う人も多いでしょう。
同じ級に再挑戦するのがよいケース
- 合格基準スコアとの差が小さい
- 弱点がはっきりしていて、対策できそう
- 大学入試などで、その級が必要な期限がある
下の級(または間の級)を考えるケース
- 合格基準スコアとの差が大きく、全技能が低め
- 過去問を解いても、ほとんどの問題で自信がない
- 英語の勉強自体がつらくなっている
準2級と2級の間には、2025年度に新設された準2級プラスがあります。2級で大きく届かなかった人は、準2級プラスで要約や英作文の力を固めてから2級に戻る、という道もあります。
下の級を受けるのは後退ではなく、足場固めです。合格の経験が自信になり、次の挑戦の力になります。
よくある失敗
- 成績表を見ずに、同じ勉強を繰り返す:前回と同じ結果になりやすい
- 全部の技能を同時に上げようとする:時間が分散して、どれも中途半端になる
- 過去問の答えを覚えてしまう:同じ問題を何度も解くと、答えを覚えているだけで力がついたと勘違いしやすい。解き直すときは「根拠を説明できるか」を確認する
- 次の回の申込みを忘れる:申込期間は公式サイトで確認し、早めに申し込む
気持ちが折れそうなときは
前回の成績表と今回の成績表を並べてみましょう。どこか1つでもスコアが上がっていれば、それはあなたの努力の証拠です。
今日やることは、成績表の技能別スコアを紙に書き出し、一番低い技能に丸をつけること。それが次の8週間の主役です。



