論説文とは?物語文・説明文との違い
英語の文章は、目的によって大きく3つに分けられます。
- 物語文(narrative):出来事を時間の流れに沿って語る
- 説明文(expository):ある事柄について情報をわかりやすく伝える
- 論説文(argumentative / persuasive):ある問題について筆者の立場を示し、理由を挙げて読者を説得する
論説文の最大の特徴は、筆者の「主張」があることです。「〜すべきだ」「〜は誤りだ」「〜のほうが良い」といった立場があり、文章全体がその主張を支えるために組み立てられています。
だからこそ、論説文を読むときに一番大事な問いは、「この筆者は結局何を言いたいのか」です。細部を全部理解できなくても、主張とその理由がつかめれば、内容一致問題や要約問題の多くに対応できます。
なお、パラグラフ単位の読み方(トピックセンテンスの見つけ方など)は長文読解全般で役立つ考え方ですが、この記事では特に文章全体の組み立てと論説文ならではの展開に焦点を当てます。
基本の型:序論・本論・結論
英語の論説文の多くは、次のような構成で書かれています。
序論(Introduction)
- 話題の導入:多くの人が知っている事実や、よくある意見から入る
- 問題提起:その話題の何が問題なのか
- 主張(thesis statement):筆者の立場。序論の最後に置かれることが多い
本論(Body)
- 理由1とその具体例
- 理由2とその具体例
- (場合によって)反対意見への反論
結論(Conclusion)
- 主張の言い換え・繰り返し
- まとめや今後への提案
自作の例で見てみよう
次は短い論説文の骨組みです。
- 序論:Many schools ban smartphones in class. Some people think this is necessary. However, I believe students should be allowed to use smartphones for learning.
- 本論1:First, smartphones give students quick access to useful information, such as online dictionaries.
- 本論2:Second, learning to use technology responsibly is an important skill for the future.
- 反論への対応:It is true that some students may play games during class. However, clear rules can solve this problem.
- 結論:For these reasons, schools should teach students how to use smartphones wisely rather than ban them.
太字の部分を見ると、筆者の主張と結論が同じ内容を言い換えていることがわかります。序論の最後と結論をまず確認するだけで、文章の骨格がかなり見えてきます。
よく出る展開パターン4つ
論説文の本論には、よく使われる展開パターンがあります。
① 主張・理由型
「Aだと考える。なぜならBだから。たとえばC」という最も基本的な形です。First, Second, Finally や One reason is … などの表現が目印です。
② 問題・解決型
「今こんな問題がある → 原因はこれ → 解決策はこれ」という展開です。problem、issue、cause、solution、should、need to などの語がよく出ます。環境問題や社会問題を扱う長文で頻出の型です。
③ 比較・対照型
「Aには〜という特徴がある。一方Bは…」と2つを比べて、どちらが良いかを論じる形です。while、whereas、on the other hand、in contrast、compared with などが目印です。
④ 通説否定型
「一般には〜と考えられている。しかし実際は…」と、よくある考え方を否定して新しい見方を示す形です。Many people believe … / It is often said that … のあとに、But や However、In fact が続きます。
ポイント:④の型では、最初に書かれている「一般的な考え」は筆者の主張ではありません。ここを筆者の意見と取り違えると、内容一致問題で間違えやすくなります。
譲歩と逆接を見抜く
論説文を読むうえで特に大事なのが、「譲歩→逆接→主張」の流れです。
筆者は、反対意見を一度認めてから(譲歩)、それでも自分の意見のほうが正しいと述べる(逆接→主張)ことで、説得力を高めようとします。
譲歩の目印
- It is true that …(確かに〜だ)
- Of course, …(もちろん〜だ)
- Admittedly, …(確かに〜だ)
- Some people argue that …(〜と主張する人もいる)
- 文中の may や might(〜かもしれない)
逆接の目印
- But / However / Yet
- Nevertheless / Still(それでもなお)
- Although / Even though(〜だけれども)
例文
It is true that online classes save time and money. However, they cannot fully replace the experience of learning together in the same room.
1文目は「確かにオンライン授業には利点がある」という譲歩で、筆者が本当に言いたいのは However 以下の「同じ部屋で学ぶ経験の代わりにはならない」です。譲歩の文を読んだら、「本音はこのあとに来る」と構えて読むのがコツです。
論説文を読む手順と1週間メニュー
読む手順
- タイトルと第1段落を読み、話題と主張の候補を見つける
- 各段落の最初の文を読み、それぞれの段落の役割(理由・具体例・反論など)を予想する
- However、In fact、Therefore などの論理の目印に印をつけながら全体を読む
- 最終段落で主張を確認する
- 「主張+理由2つ」を日本語で3行にまとめる
1週間メニュー(1日20分)
- 月曜:論説文を1本読み、主張の文に線を引く
- 火曜:同じ文章の各段落に「理由」「例」「反論」などの役割をメモする
- 水曜:新しい論説文を読み、譲歩と逆接の目印に印をつける
- 木曜:水曜の文章を「主張+理由2つ」で3行に要約する
- 金曜:展開パターン①〜④のどれに当たるかを考えながら新しい文章を読む
- 土曜:読んだ論説文の型を借りて、自分で5文の論説文を書く
- 日曜:1週間分の要約を見直し、主張の見つけ方を振り返る
よくある失敗
最初の一般論を筆者の主張だと思う
特に通説否定型では、冒頭に書かれた考えは否定されるためにあります。However や In fact のあとを必ず確認しましょう。
具体例に時間をかけすぎる
具体例は主張を支えるためのものです。For example や such as のあとは、主張と理由がつかめていれば、軽めに読んでも大丈夫です。
型に当てはめることに必死になる
すべての論説文がきれいに型どおりではありません。型は「読むための地図」として使い、実際の文章の流れを優先しましょう。
読むだけで書かない
論説文の型は、ライティングでもそのまま使えます。英検やIELTSの意見論述は、まさに主張・理由・結論の型で書くものです。読んだ型を自分で書いてみると、読解でも型が見えやすくなります。
まとめ:「筆者は結局何が言いたいのか」を探そう
論説文の読み方をまとめます。
- 序論の最後と結論に主張が置かれることが多い
- 主張・理由型、問題・解決型、比較・対照型、通説否定型を知っておく
- 譲歩(It is true that …)のあとの逆接(However)に本音がある
今日は、手元の長文を1本選んで、筆者の主張の文に線を引くところから始めてみてください。



