級別の長文問題の構成
公式サイトの試験内容をもとに、長文問題の数を整理します。
- 4級:長文の内容一致選択10問(掲示・案内、Eメール、説明文)
- 3級:長文の内容一致選択10問(掲示・案内、Eメール、説明文)
- 準2級:長文の語句空所補充2問(物語文・説明文)、内容一致選択7問(Eメール・説明文)
- 準2級プラス・2級:長文の語句空所補充6問(説明文)、内容一致選択8問(Eメール・説明文)
- 準1級・1級:長文の語句空所補充6問(説明文・評論文など)、内容一致選択7問
準2級から「空所補充」が加わり、準1級からは「評論文」が入ってきます。上の級ほど、細部を拾う力より文章全体の流れをつかむ力が問われるようになります。
ポイント:長文は1題に複数の設問がつくので、1題を落とすと失点がまとめて出ます。「読み方の型」を決めておくことが大切です。
内容一致選択:設問を先に読む
基本の手順
- 設問(質問文)だけ先に読む:選択肢まで全部読むと時間がかかるので、まずは質問文だけ
- 本文を段落ごとに読み、設問に関係しそうな部分に線を引く
- 設問に戻り、線を引いた部分と選択肢を照らし合わせる
内容一致の設問は、多くの場合本文の順番どおりに並んでいます。1問目の答えは前半、最後の設問は後半、と見当をつけて読みましょう。
文章の種類ごとのコツ
- 掲示・案内(3級・4級):日付・時間・場所・料金など数字の情報に印をつける
- Eメール:だれがだれに、何のために書いたか。最後に「お願い」や「予定」が書かれていることが多い
- 説明文:第1段落のテーマと、各段落の最初の文に注目
- 評論文(準1級以上):研究者・批判者・筆者の意見を区別する
選択肢は「言い換え」
正解の選択肢は、本文の表現を別の言葉で言い換えていることがほとんどです。本文と同じ単語がそのまま入っている選択肢は、かえってひっかけのこともあるので注意しましょう。
長文の語句空所補充:前後の「つなぎ」を読む
準2級以上の長文の語句空所補充では、文章の空所に入る語句を選びます。ここで大事なのは、空所の前後の文との関係です。
関係のパターン
- 前と逆の内容 → However / On the other hand / Nevertheless
- 前の結果 → As a result / Therefore
- 前の具体例 → For example / For instance
- 前に追加 → In addition / Moreover
例(自作)
Many people believe that eating breakfast helps students concentrate. ( ), some studies have found that the effect depends on what they eat.
→ 前の文は「朝食は集中に役立つ」、後ろの文は「食べるもの次第」と、前の内容に条件をつける流れ。答えは However が自然です。
つなぎ言葉だけでなく、語句(動詞句など)が空所になっている問題もあります。その場合は、空所を含む文の前の文と後ろの文を読んで、段落が何を言いたいのかをつかんでから選びます。空所の文だけを読んで選ぶと、よくひっかけに引っかかります。
段落メモで読むスピードを上げる
長文で時間が足りなくなる人の多くは、1文ずつ日本語に訳しながら読んでいます。英検の長文は、すべてを訳さなくても解けるように作られています。
段落メモのやり方
各段落を読み終えたら、余白に日本語で5〜10文字のメモを書きます。
例(自作の説明文の場合):
- 第1段落:都市の屋上農園が増加
- 第2段落:利点=新鮮な野菜・教育
- 第3段落:課題=費用と管理
- 第4段落:自治体の支援が始まる
このメモがあれば、設問を読んだときに「この質問は第3段落だ」とすぐに戻れます。また、段落メモを英語で1文にする練習をすると、2級以上の要約問題の練習にもつながります。
わからない単語で止まらない
知らない単語が出てきても、前後の文から「プラスの意味か、マイナスの意味か」くらいを推測して読み進めましょう。設問に関係のない単語であれば、意味がわからなくても答えは出せます。
気になった単語は、解き終わってから調べれば十分です。本番中に1つの単語で立ち止まる時間が、いちばんもったいない時間です。
時間配分の決め方
英検の筆記試験は、リーディングとライティングを同じ時間の中で解きます。3級65分、準2級80分、準2級プラス・2級85分、準1級90分、1級100分です。
配分を決める手順
- 過去問で、ライティング2題に何分かかるかを測る
- 語彙問題は「1問30秒以内」を目安にする
- 残りの時間を長文に配分する
例:2級(85分)の場合の一例
- 語彙17問:10分
- 長文(空所補充+内容一致):35分
- ライティング2題:35分
- 見直し:5分
これはあくまで一例です。ライティングが得意な人は長文に時間を回すなど、自分の数字を過去問で決めておきましょう。
解く順番を変えるのもあり
ライティングの時間が足りなくなりやすい人は、先にライティングを書いてから長文に戻る方法もあります。どちらの順番が自分に合うかも、過去問演習で試しておきましょう。
見直しとマークのコツ
長文は1題ごとに解答用紙へマークしておくと、時間切れで「解いたのにマークしていない」という事態を防げます。迷った設問は、問題冊子に印をつけておき、最後に時間が余ったら戻りましょう。
ただし、見直しで答えを変えるのは、本文にはっきりした根拠を見つけたときだけにします。なんとなくの不安で最初の答えを変えると、かえって正解を消してしまうこともあります。「根拠があれば変える、なければ変えない」とルールを決めておくと、本番で迷わずにすみます。
毎日の練習メニューとよくある失敗
1週間メニュー(1日20〜30分)
- 月:長文1題(時間を計る)+答え合わせ
- 火:月曜の長文を音読し、段落メモを英語1文にする
- 水:長文の語句空所補充を2題
- 木:長文1題(時間を計る)
- 金:木曜の長文で知らなかった単語を単語帳に追加
- 土:過去問のリーディングを通しで時間を計って解く
- 日:1週間で間違えた設問について、「本文のどこが根拠か」を確認
よくある失敗
- 答え合わせで正解・不正解だけ見る:大事なのは「根拠がどこにあったか」。本文に線を引いて確認しましょう。
- 1文ずつ全部訳す:段落の要点をつかむ読み方に切り替えましょう。
- 空所補充を空所の文だけで解く:前後の文との関係から判断します。
- 解いた長文を二度と読まない:解き終わった長文を音読すると、読むスピードが確実に上がります。
ポイント:長文は「読んだ量」と「根拠を確かめた回数」で伸びます。1日1題、確実に続けましょう。
今日は過去問の長文を1題、段落メモを書きながら解いてみましょう。



