2級の要約問題とは
2級のライティングは2題で、そのうち1題が英文要約です(もう1題は80〜100語の英作文)。
指示のポイント
- 英文を読んで、その内容を45〜55語の英語で要約する
- 解答が英文の要約になっていないと判断された場合は、0点と採点されることがある
本文の特徴
公開されている過去問を見ると、本文は3段落程度の説明文が多く、
- 導入:ある話題の紹介(新しいサービスや技術、社会の変化など)
- 良い点:その利点
- 問題点:その欠点や課題
という流れになっていることがよくあります。もちろん毎回同じとは限りませんが、「導入→利点→欠点」を基本の形として頭に入れておくと、本文を読むときに要点を拾いやすくなります。
要約で大切なのは、自分の意見を入れないことです。I think... のような文は要約には不要です。本文に書かれている内容だけを、短く正確にまとめましょう。
手順1:段落ごとに要点を1文でメモ
要約は、いきなり書き始めるとまとまりのない文章になりがちです。まずは本文を読みながら、段落ごとの要点をメモしましょう。
メモの取り方
- 各段落の最初の文(トピックセンテンス)に注目する
- 具体例(For example..., such as...)は、要点ではなく説明なので線を引かない
- 利点や欠点がいくつか並んでいるときは、まとめて言える言葉を考える
例:自作の本文
(第1段落)Many cities now have bike-sharing services. People can rent a bicycle using a smartphone app and return it at another station.
(第2段落)These services have several advantages. Users do not need to buy or store their own bikes. Also, riding bikes instead of driving cars helps reduce air pollution.
(第3段落)However, there are also some problems. Bikes are sometimes left in places where they block sidewalks. In addition, some users ride carelessly, which can cause accidents.
メモ
- 第1段落:シェアサイクルが多くの都市に
- 第2段落:利点=自分の自転車不要・大気汚染を減らす
- 第3段落:問題=歩道をふさぐ・事故の原因
手順2:削る・まとめる・言い換える
メモができたら、要約文を組み立てます。ここで使うテクニックは3つです。
1. 削る
具体例や細かい説明は削ります。上の本文なら、「スマホのアプリで借りて、別のステーションで返せる」という仕組みの説明は、短くまとめるか省きます。
2. まとめる
複数の具体的な内容を、1つの言葉でまとめます。
- 「自転車を買わなくていい・置き場所もいらない」→ it is convenient(便利)
- 「歩道をふさぐ・事故を起こす」→ cause problems for others / safety problems
3. 言い換える
本文の文をそのまま写すのではなく、できるだけ自分の言葉で書き直します。
- advantages → good points / benefits
- reduce air pollution → be good for the environment
- ride carelessly → do not ride safely
全部を言い換える必要はありませんが、本文の文を丸ごと写すのは避けましょう。
つなぎ言葉で流れを作る
導入・利点・欠点をつなぐために、However, / Also, / On the other hand, などを使います。これで、読み手に流れが伝わる要約になります。
解答例とその組み立て
上の自作の本文を要約してみます。
解答例
Bike-sharing services have become common in many cities. They are convenient because people do not need to own bikes, and they are also good for the environment. However, some bikes are left on sidewalks, and some users ride dangerously, which can lead to accidents.(46語)
組み立ての確認
- 1文目:導入(シェアサイクルが広まっている)
- 2文目:利点2つを1文にまとめる(便利・環境によい)
- 3文目:However でつなぎ、問題点2つをまとめる
このように、段落の数と要約の文の数をそろえると、構成がわかりやすくなります。2級の要約は、3文前後で書くのが1つの目安です。
よくない例
Bike-sharing services have become common in many cities. People can rent a bicycle using a smartphone app and return it at another station.(24語)
→ 導入の段落の内容だけで語数を使ってしまい、利点と問題点が書かれていません。全段落の要点をバランスよく入れることが大切です。
書き終えたあとのチェック
要約を書き終えたら、次の点を確認しましょう。
内容
- □ 全段落の要点が入っているか(特に「利点」と「問題点」の両方)
- □ 具体例や数字など、細かすぎる情報が入っていないか
- □ 自分の意見(I think... など)が入っていないか
構成
- □ つなぎ言葉(However / Also など)で流れがわかるか
- □ 語数が45〜55語の範囲に収まっているか
言葉
- □ 本文の文を丸ごと写していないか
- □ 主語と動詞の形、時制は正しいか
- □ スペルミスはないか
語数の調整
語数が足りないときは、利点や欠点を1つ具体的に足します。多すぎるときは、形容詞や副詞を削る、2つの文を and でつなぐ、などで調整しましょう。
語数を数えるのに時間がかかる人は、「1行に何語くらい書けるか」を練習で把握しておくと、本番で素早く見当をつけられます。
1週間の練習メニューとよくある失敗
1週間メニュー(1日20分)
- 月:過去問の要約問題を1題、段落メモだけ作る
- 火:月曜のメモから要約を書く
- 水:言い換え練習(本文の重要な表現を3つ、別の言い方に)
- 木:新しい要約問題を時間を計って1題(15分目安)
- 金:チェックリストで自己添削して書き直す
- 土:英語ニュースの短い記事を1本選び、3文で要約
- 日:先生や添削サービスに見てもらい、指摘をノートにまとめる
土曜日の「ニュースを3文で要約」は、過去問が足りなくなっても続けられる練習です。長文読解の力も同時に伸びます。
よくある失敗
- 本文の最初の段落だけで語数を使い切る
- 具体例を残して要点を落とす
- 自分の意見を書いてしまう
- 本文をそのままつなぎ合わせる
- 要約に時間をかけすぎて英作文が書けない:2題の時間配分を先に決めておきましょう。
準1級・1級の要約の書き方は、別記事「英検準1級・1級ライティング攻略」で扱っています。今日は、過去問の要約問題を1題選んで、まずは段落メモを作るところから始めましょう。



