アティチュードとは何を見られているのか
日本英語検定協会が公開している3級〜準1級の面接の評価観点には、応答内容・発音・語い・文法・語法・情報量などと並んで、「積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度」が挙げられています。
つまりアティチュードとは、「この人は英語で相手と伝え合おうとしているか」という姿勢のことです。具体的には、次のような点が目安になります。
- 相手に聞こえる声で話しているか
- 相手の目を見て話しているか
- 質問に対して、黙らずに反応しようとしているか
- 自然な英語のやりとりができているか
大切なのは、完璧な英語でなくてもいいということです。少しくらい文法を間違えても、伝えようとする姿勢がはっきり見えることが大事です。逆に、正しい英語を小さな声でぼそぼそ話すと、もったいない結果になりかねません。
ポイント:アティチュードは「礼儀正しさ」よりも「伝えようとする姿勢」。面接委員を、英語で話しかける相手として意識しましょう。
入室からあいさつまで
面接の流れは、公式サイトの「二次試験の受け方」で紹介されています。3級を例にすると、入室→面接カードを渡す→着席→氏名と級の確認・あいさつ、と進みます。
入室
係員の指示に従って面接室に入り、面接委員と目が合ったら明るくあいさつします。
- May I come in?(入ってもよろしいですか)
- Hello. / Good afternoon.
面接カードを渡す・着席
面接カードを渡すときは Here you are. と一言添えます。座るよう促されたら Thank you. と言ってから座りましょう。
氏名と級の確認
What's your name? と聞かれたら、My name is ○○. とはっきり答えます。How are you? と聞かれたら、I'm fine, thank you. だけでなく、And you? と聞き返すと自然な会話になります。
この最初の1分で、声の大きさと表情の雰囲気が決まります。緊張していても、ここだけは練習どおり笑顔で言えるように準備しておくと、その後が落ち着いて進みます。
話しているときの声・目線・姿勢
声の大きさ
面接会場の部屋は静かで、緊張すると声はどうしても小さくなります。普段の1.2倍くらいの声を意識しましょう。特に音読では、面接委員に向けて読み聞かせるつもりで。
アイコンタクト
質問に答えるときは面接委員の目を見て話します。問題カードを見ながら答えてよい質問もありますが、答え始めや答え終わりには顔を上げると、伝えようとしている姿勢が伝わります。
3級・準2級などでは、途中で「問題カードを裏返してください」と指示されます。そこからあとの質問は、カードを見ずに面接委員の顔を見て答えましょう。
姿勢
背筋を伸ばして座り、手はひざの上に。考えるときに腕を組んだり、髪をさわったりするくせがある人は、家で練習するときから気をつけましょう。
反応の言葉
面接委員が話しているときに、軽くうなずく、I see. と返すなどの反応も自然なコミュニケーションの一部です。やりすぎる必要はありませんが、無表情で固まるよりずっと好印象です。
聞き返し方と「沈黙しない」コツ
聞き返しは減点にならない?
公式サイトでは、質問が聞き取れなかったときなどに自然な流れで聞き返すことは減点の対象にならないと説明されています。ただし、不自然に行ったり、何度もくり返したりすると減点の対象になるとされています。
使いやすい聞き返しの表現:
- Pardon?
- Could you say that again, please?
- Sorry, could you repeat the question?
考える時間をつなぐ表現
答えが浮かばないときに黙ってしまうと、次の質問に進められてしまうこともあります。考えている間は、英語でつなぎましょう。
- Well, let me see...
- That's a difficult question, but...
- I have never thought about it, but I think...
日本語は使わない
「えーと」「うーん」と日本語が出てしまうのは、よくある失敗です。家で練習するときから、つなぎの言葉を Well... に置きかえる習慣をつけると、本番でも自然に出てくるようになります。
退室までが面接
すべての質問が終わったら、問題カードを返すように指示されます。
退室の流れ
- 問題カードを面接委員に返す:Here you are.
- あいさつ:Thank you very much.
- 面接委員に Goodbye. などと言われたら、Goodbye. / Have a nice day. と返す
- 退室する
公式サイトでは、試験が終わったら必ず問題カードを面接委員に返してから退室するよう案内されています。緊張から解放されてカードを持ったまま立ち上がってしまう人もいるので、「カードを返す」までを流れとして覚えておきましょう。
退室後
退室したあとは、控室に戻ったり、待っている受験者と話したりしてはいけないとされています。面接の感想を話したくなっても、会場を出るまではがまんです。
ポイント:「失敗したかも」と思っても、最後まで笑顔でお礼を言いましょう。最後の印象も含めて面接です。
準1級の自由会話も「態度」が見られる時間
準1級の面接は、問題カードを受け取る前に、面接委員との簡単な日常会話から始まります。公式の形式では、この自由会話そのものに問題数はありませんが、ここは面接全体の雰囲気を作る大切な時間です。
よく聞かれそうなのは、次のような話題です。
- Could you tell me a little about yourself?
- What do you do in your free time?
- How did you come here today?
答えは1〜2文で十分です。
例(自作):I'm a university student, and I study economics. In my free time, I enjoy running along the river near my house.
ここで大事なのは、質問に答えたあとに一言足すことです。「はい/いいえ」だけで終わらず、相手が会話を続けやすい情報を渡すと、自然なやりとりになります。3級〜2級の受験者も、最初のあいさつ(How are you? など)で同じことを意識すると、落ち着いて本題に入れます。
アティチュードを上げる練習メニュー
1週間の練習メニュー
- 1日目:入室〜着席〜あいさつまでを声に出して3回通す
- 2日目:音読を録音し、声の大きさと区切りをチェック
- 3日目:家族や友達に面接委員役をしてもらい、目を見て答える練習
- 4日目:わざと難しい質問をしてもらい、Well, let me see... でつなぐ練習
- 5日目:聞き返しの表現を使う練習(わざと速く質問してもらう)
- 6日目:本番と同じ流れで通し練習(入室から退室まで)
- 7日目:動画に撮って、姿勢・表情・声を確認
よくある失敗
- 答えを考えるときに下を向いたまま黙ってしまう
- 最後の質問が終わったとたん日本語でため息をつく
- 聞き返しを何度もくり返す(1回で聞き取れるよう、質問の最後の部分に集中)
アティチュードは、練習すれば誰でも確実に上げられる部分です。面接で話す内容の準備については、別記事「英検二次試験(面接)の対策」もあわせて読んでみてください。今日はまず、鏡の前で入室からあいさつまでを3回練習してみましょう。



