社会人が準1級を目指すメリットと難しさ
準1級は大学中級程度の級で、社会的な話題を扱う長文・ライティング・面接が中心です。
社会人の強み
- 社会的な話題の知識:ビジネス・医療・テクノロジーなど、仕事やニュースで触れている話題が多い
- 意見の引き出し:英作文や面接で「理由」を考えるとき、実体験がある
- 目的意識:なぜ受けるのかがはっきりしている
社会人の難しさ
- 勉強時間が細切れになりやすい
- 手書きで長い文を書く機会が少ない
- 学生時代の文法を忘れていることがある
社会人の準1級は「時間の確保」と「強みの活用」の勝負。知識はあるので、それを英語で出す練習を積むのが近道です。
6か月計画の全体像
平日1時間、週末に3時間程度を想定した計画例です。
1〜2か月目:土台作り
- 過去問1回分で現在地を確認
- 準1級の単語帳を1冊決めて、毎日回す
- 忘れている文法(仮定法・分詞構文・関係詞など)を総復習
3〜4か月目:技能別の強化
- 長文を週3題
- 要約・英作文を週2題ずつ
- リスニングは毎日(通勤中)
5か月目:実戦
- 過去問を週1回分、時間を計って
- ライティングは添削サービスや英語の先生に見てもらう
6か月目:仕上げと二次対策
- 苦手パートの集中補強
- 一次試験後はすぐにナレーションの練習へ
語彙の力に不安がある人は、1〜2か月目の単語の期間を長めに取ると、あとの伸びが違ってきます。
忘れた文法を2週間で総復習する
社会人が準1級を目指すとき、意外な落とし穴になるのが文法です。長文はなんとなく読めても、ライティングで時制や冠詞、関係詞の使い方があいまいになっていることがあります。
総復習の優先リスト
- 時制(現在完了・過去完了の使い分け)
- 冠詞(a / the / 無冠詞)と名詞の数
- 関係詞(which / that / what / 非制限用法)
- 仮定法(If ~ were / had done)
- 分詞構文
- 比較の応用(the 比較級, the 比較級)
進め方
大学受験用や社会人向けの文法書を1冊用意し、上のリストの項目だけを拾い読みします。1日1項目、例文を読んで、自分の仕事の話題で1文作ります。
自作例:
- 現在完了:Our team has completed three projects this year.
- 非制限用法:The new system, which was introduced last month, has reduced our workload.
- 仮定法:If we had started earlier, we would have met the deadline.
2週間で一通り見直すと、英作文の「なんとなく不安」が減り、書くスピードも上がります。
スキマ時間は「語彙」と「リスニング」に
社会人の勉強時間は、机に向かえる時間と、スキマ時間に分けて考えます。
スキマ時間(通勤・昼休み・待ち時間)
- 単語アプリ・単語帳:思い出す練習を中心に
- リスニング:過去問の音声、英語のポッドキャスト、学習者向けニュース
机に向かう時間
- ライティング(要約・英作文)
- 長文読解
- 過去問演習
「書く」と「じっくり読む」は机で、「覚える」と「聞く」はスキマでと分けると、限られた時間を無駄なく使えます。
語彙の覚え方のコツ
準1級の語彙問題では、不正解の選択肢が別の回で正解になることがあります。過去問を解いたら、選択肢4つすべてを単語アプリに入れましょう。仕事で使う分野の語は、仕事の場面で使う例文を自作すると覚えやすくなります。
自作例:
- allocate:We need to allocate more budget to marketing.
- postpone:The meeting was postponed until next week.
英作文は「仕事の知識」を武器にする
準1級の英作文(語数の目安120〜150語)は、TOPICについて示されたPOINTSのうち2つを使って意見を書きます。社会人は、仕事で得た知識や経験を理由・具体例に活かせます。
型
- 序論:立場+理由2つの予告
- 本論1:理由1+説明+具体例
- 本論2:理由2+説明+具体例
- 結論:立場の再確認
自作の練習例(TOPIC:Should companies invest more in employee training?)
序論:
I believe companies should invest more in employee training for two reasons: productivity and employee retention.
本論1(一部):
First, well-trained employees can work more efficiently. For example, staff who learn new software skills can complete routine tasks faster, which allows them to focus on more creative work.
手書きに慣れる
普段パソコンで文章を書いている人は、手書きの速度と正確さに注意が必要です(英検S-CBTではタイピングを選べる場合があります)。本番の受験方式に合わせて練習しましょう。
面接:4コマのナレーションに慣れる
準1級の二次試験は約8分で、4コマのイラストのナレーション(2分間)と、4つの質問への応答があります。
ナレーションのコツ
- 1コマにつき2〜3文、過去形で描写
- 登場人物の行動と、吹き出しのセリフを両方入れる
- コマの間の時間の流れを、That evening / A few days later などで表す
質問への応答
後半の質問では、社会的な話題について意見を聞かれることがあります。社会人は、仕事の経験を具体例として話せるのが強みです。
自作例(Q:Do you think companies should allow more flexible working hours?)
A:Yes, I think so. In my experience, when people can choose their working hours, they can avoid crowded trains and concentrate better. However, companies need clear rules so that teams can still communicate well.
よくある失敗
- ナレーションで現在形と過去形が混ざる
- 2分を使い切れず、途中で沈黙する
- 質問に長く答えすぎて、結論がぼやける
社会人向け1週間メニュー
平日1時間(スキマ時間含む)、週末3時間の例です。
- 月:通勤で単語30分/夜に長文1題(30分)
- 火:通勤でリスニング30分/夜に要約1題(30分)
- 水:通勤で単語30分/夜に英作文の構成メモ(30分)
- 木:通勤でリスニング30分/夜に英作文を仕上げる(30分)
- 金:通勤で単語30分/夜は休み(疲れた週は無理しない)
- 土:過去問のリーディング+ライティング(2時間)+復習(1時間)
- 日:リスニング過去問+単語の総復習
続けるコツ
- 勉強する時間帯を固定する(朝型なら出社前、夜型なら夕食後)
- 忙しい週は「単語とリスニングだけはゼロにしない」
- 月1回、過去問で進歩を確認する
今日やることは、明日の通勤時間に聞く音声(過去問のリスニングなど)をスマホに入れておくこと。準備が勉強のハードルを下げます。



