家庭の英語で大切にしたい3つのこと
おうちで英語に取り組むときに、まず心に留めておきたいことがあります。
- 楽しさを最優先にする:子どもが「英語は楽しい」と感じることが、何よりの土台になります。
- 親も一緒に学ぶ姿勢を見せる:「ママもパパも勉強中なんだ」という姿は、子どもにとって良いお手本になります。
- 量より継続:1日5分でも、毎日続けるほうが意味があります。
特に大事なのが1つ目です。無理に覚えさせようとしたり、間違いを細かく直したりすると、子どもは英語を嫌いになってしまうことがあります。家庭では「勉強」ではなく「遊び」や「生活の一部」として英語に触れるのがおすすめです。
ポイント:親の役割は「教える人」ではなく「一緒に楽しむ仲間」。これだけで、ぐっと気が楽になります。
親の発音に自信がなくても大丈夫
「自分の発音が悪いと、子どもに悪い影響があるのでは」と心配する人がいます。でも、家庭での英語は、親の英語だけで成り立っているわけではありません。
- 音源を活用する:絵本の朗読音声、子ども向けの英語の歌、動画など、ネイティブの音声に触れられる素材はたくさんあります。
- 親は「きっかけ」をつくる役:親が話す英語は、簡単な声かけで十分です。発音のお手本は音源に任せましょう。
- 一緒にまねする:親子で同じ音声をまねすると、親の発音練習にもなります。
子どもは、いろいろな人の英語を聞くことで、さまざまな発音があることを自然に知っていきます。世界で英語を使っている人の多くは、英語を母語としない人たちです。完璧な発音でなくても、英語でコミュニケーションをとる姿を見せることには意味があります。
朝から寝るまで:毎日の声かけフレーズ
生活の場面に合わせて、短い英語の声かけを取り入れてみましょう。毎日くり返すことで、子どもも自然に意味がわかるようになります。
朝
- Good morning!(おはよう!)
- Time to get up.(起きる時間だよ)
- Let's brush your teeth.(歯をみがこうね)
出かけるとき
- Put on your shoes.(くつをはいてね)
- Are you ready?(準備できた?)
- Let's go!(行こう!)
食事
- Let's eat!(食べよう!)
- Is it yummy?(おいしい?)
- Are you full?(おなかいっぱい?)
寝る前
- Time for bed.(寝る時間だよ)
- Sweet dreams.(いい夢を見てね)
- Good night. I love you.(おやすみ。大好きだよ)
最初は1日1つだけでOKです。「朝は Good morning! だけ英語で言う」と決めるだけで、立派なおうち英語のスタートです。
絵本・歌・遊びを取り入れる
英語の絵本
絵本は、家庭の英語で最も取り入れやすい教材の一つです。絵があるので、英語がわからなくても内容を理解できます。
- くり返しのフレーズが多い絵本を選ぶ(子どもが一緒に言えるようになる)
- 音声つきの絵本なら、親が読むのが不安なときも安心
- 同じ絵本を何度も読んでいい(子どもはくり返しが大好き)
英語の歌
童謡やわらべうたのような英語の歌は、リズムに乗って自然に英語が口から出てくるようになります。手遊びや体の動きがついた歌は、特に小さい子どもに人気です。
英語で遊ぶ
- 色あてゲーム:What color is this?(これは何色?)→ It's red!
- 数えっこ:おやつやおもちゃを One, two, three... と数える
- 動物のまね:What does a dog say?(犬は何て鳴く?)
遊びの中で使う英語は、子どもの記憶に残りやすいものです。
子どもが英語で答えなくても大丈夫
声かけをしても、子どもが日本語で返事をすることはよくあります。それでもまったく問題ありません。英語を聞いて意味がわかっている、というだけで立派な一歩です。親が英語で言い、子どもが日本語で答える――そんなやりとりが続くうちに、ある日ふと英語で返ってくることもあります。無理に英語で言わせようとせず、気長に待ちましょう。
年齢別の取り入れ方の目安
子どもの年齢によって、合う取り組み方は変わります。あくまで目安として参考にしてください。
未就学の子ども
歌、手遊び、絵本、声かけが中心です。「聞く」「まねする」を楽しむ時期なので、文字や文法を教える必要はありません。
小学校低学年
絵本の読み聞かせに加えて、簡単な英語のゲームやアニメを一緒に見るのもおすすめです。アルファベットに興味を持ったら、一緒に書いてみるのもいいでしょう。
小学校高学年
学校でも英語の授業が本格的になる時期です。学校で習った表現を家でも使ってみる、やさしい英語の本を一緒に読むなど、学校の学びとつなげると効果的です。親が「今日は英語で何を習ったの?」と聞くだけでも、子どもは復習のきっかけになります。
どの年齢でも共通するのは、子どもの「好き」から入ることです。恐竜が好きなら恐竜の英語絵本、電車が好きなら乗り物の英語の歌、というように、興味に合わせて素材を選びましょう。
親子で一緒に楽しめる遊びをもう一つ
「宝さがしゲーム」もおすすめです。おもちゃを部屋に隠して、Is it under the table?(テーブルの下かな?)、Is it in the box?(箱の中かな?)と英語で聞きながら探します。under(下)、in(中)、on(上)のような位置を表す言葉が、遊びながら自然に身につきます。
1週間メニュー(1日10分)
親子で無理なく続けられるメニュー例です。
- 月曜:英語の絵本を1冊読む(音声つきでもOK)
- 火曜:英語の歌を1曲、一緒に歌う
- 水曜:色あてゲームや数えっこで遊ぶ
- 木曜:月曜と同じ絵本をもう一度読む
- 金曜:英語のアニメや動画を一緒に見る(10〜15分)
- 土曜:親子で英語の声かけを1日中いつもより多めに使ってみる
- 日曜:お休み、または子どもが好きな英語の遊びをリクエストしてもらう
これに加えて、毎日の「おはよう」「おやすみ」を英語で言う習慣をつくると、1週間ずっと英語に触れていることになります。
よくある失敗
失敗1:テストのように聞いてしまう
「これは英語で何て言うの?」と何度も聞くと、子どもはプレッシャーを感じます。答えを求めるより、親が楽しそうに英語を使う姿を見せましょう。
失敗2:ほかの子と比べる
「〇〇ちゃんはもう英語で話せるのに」と比べるのは逆効果です。英語に触れた量や興味の向き方は、子どもによってまったく違います。
失敗3:親が燃え尽きる
最初にがんばりすぎて、親が疲れてしまうケースも多くあります。1日1フレーズ、1日1曲くらいの気軽さで始めるのが長続きのコツです。
今日は、寝る前に Good night. Sweet dreams. と英語で言ってみることから始めてみましょう。
おうち英語は、子どものためだけでなく、親にとっても英語に触れ直す良いきっかけになります。親子で一緒に少しずつ、楽しみながら続けていきましょう。



