e-RIIK // DIGITAL NATION BRIEFING
原田先生の英語教育ニュースレター
中高英語教師のための授業アイデア&最新情報
2026.06.29 MONVOL.133
VÄRAV ITODAY
今日のヘッドライン
FROM 文部科学省・外国語WG
次期学習指導要領、外国語に「AI活用」を明記へ — 国が「基盤語彙リスト」も作成
文科省は外国語ワーキンググループで、次期学習指導要領にAIを含むデジタル学習基盤の活用を明記し、適切なAI活用を「有効な学習手段」と位置づける方針を示しました。これまでAI活用は学校現場の判断に委ねられ、学習の「量・質」の格差につながる懸念がありましたが、それを是正する狙いです。さらに、教科書ごとの語彙のばらつきや過度な難化を抑えるため、国が「基盤語彙リスト」を作成予定。「英語を使って何ができるか」を学年ごとにきめ細かく示す方向です。AIを“使わせない”時代から“どう使わせるか”の時代へ。今日の帯活動も、AIに頼り切らず即興力を鍛える設計でいきましょう。
VÄRAV IIWARM-UP
今日の帯活動アイデア(5分でできる!)
① Two Truths and a Lie(2つの真実と1つの嘘)
対象: 中2〜高校 / 時間: 5分 / 準備: 不要
▶ 生徒は自分に関する英文を3つ書く。うち2つは本当、1つは嘘。
例:“I have been to Okinawa. I can play the piano. I have two dogs.”
▶ ペアで読み上げ、相手はどれが嘘かを当てる。当てる側は “Is it true that …?” と質問してから推理。
▶ 当たったら1点。役割を交代。
💡 現在完了(経験)と一般動詞の自然な復習に。「自分のこと」だから英文を書く動機が生まれます。
② Last Letter Chain(しりとり英単語リレー)
対象: 中1〜 / 時間: 5分 / 準備: 黒板のみ
▶ テーマを1つ決める(例:food / animals / verbs)。
▶ 前の人の単語の最後の文字で始まる単語をテーマ内で言う。apple → egg → grape → …
▶ 3秒以内に言えない・重複・スペルミスで脱落。最後まで残った列が勝ち。
▶ 慣れたら「3文字以上」「複数形NG」などの制約を追加。
💡 語彙の瞬発力とスペリングを同時に鍛える定番。テーマを単元語彙に合わせれば、その日の復習にも直結します。
VÄRAV IIIAI x ELT
AI × 英語指導 最前線
FOR TEACHERSDiffit
記事・PDF・YouTubeのURL・トピックを入れるだけで、同じ題材を複数のリーディングレベルに自動調整してくれる教師向けAI。各レベルに語彙リスト・要約・読解設問(選択式/記述式/オープン)が自動で付き、出典も明示されます。混在クラスや学び直しの生徒に「同じ話題を、それぞれの段階で」読ませる差別化が数分で実現します。
🎓 活用例:今日の検定教科書の本文をDiffitに通し、易しめ版を“読めない生徒”の手元に。全員が同じディスカッションに参加できます。基本機能は無料プランで利用可。
FOR STUDENTSCuripod
トピックを入力すると、AIがスライド+投票・ワードクラウド・自由記述・お絵かきなどの参加型アクティビティ入りレッスンを生成。生徒は自分の端末から匿名で回答でき、書いた英文にはAIがその場でフィードバックを返します。「発表が苦手で黙ってしまう生徒」も匿名なら参加しやすく、クラス全員の理解度がリアルタイムで可視化されます。
📱 生徒アカウント不要で開始可能。Exit Ticket(出口チケット)として授業末の5分に使うのもおすすめ。
VÄRAV IVNEWS
英語教育ニュース FLASH
JP JAPAN
ELSA School、授業内で使える「AIスピーキング評価」機能を提供 — 採点負担の軽減へ
2026年度の全国学力・学習状況調査で中学英語にCBT方式の「話すこと」測定が加わるなど、スピーキング評価の重要性が増しています。ELSA Schoolは、生徒の発話を音素レベルで解析し、発音・イントネーション・流暢性・語彙・文法の5観点でCEFR準拠スコアを返す機能を発表。外部検定に頼らず授業時間内で形成的評価を完結でき、採点の標準化と負担軽減が期待されます。
GL GLOBAL
英語教師の75%が「すでにAIを活用」— 118カ国調査、最多用途は教材作成
2026年の語学教育トレンドをまとめた分析によると、118カ国1,348人の英語教師を対象とした調査で75%がすでにAIツールを使用。用途は教材作成(57%)、練習支援(53%)、指導案づくり(43%)の順でした。一方で「2035年までにAIが人間なしで英語を教えられる」には51%が否定的。AIは“代替”ではなく“facilitation(伴走)”へという潮流が鮮明です。
VÄRAV VTOOLKIT
超絶使える!英語学習ツール
QuizletOPEN →
単語カード・テスト・ゲームを自作&共有できる定番の語彙学習サービス。単元語彙をセット化すれば、生徒が自宅でも反復練習でき、帯活動の小テストにも使えます。
BBC Learning EnglishOPEN →
ニュース英語・発音・文法を無料で学べるBBCの語学サイト。短い動画と音声教材が豊富で、リスニング素材や授業の導入クリップ探しに最適。
Lyrics TrainingOPEN →
洋楽のMVを見ながら歌詞を穴埋めするゲーム型リスニング。難易度を選べ、生徒が「楽しい」と感じながら耳を鍛えられます。
PadletOPEN →
オンラインの掲示板に全員が付箋を貼るように投稿できる協働ツール。英作文の共有、ブレインストーミング、ライティングの相互コメントに便利。
VÄRAV VIWORLD CLASSROOM
世界の教室から — ラトビア 🇱🇻
LATVIJA // BALTIC
「歌う国」の英語教育 — 字幕文化と多言語環境が育てる耳
バルト三国の中央に位置する人口約180万人のラトビア。首都リガの旧市街はアール・ヌーヴォー建築の宝庫として世界遺産に登録され、5年に一度、数万人が集う「歌と踊りの祭典」はユネスコ無形文化遺産です。ラトビア語・ロシア語・英語が日常に混在する多言語環境で、映画やテレビは吹き替えではなく字幕が主流。子どもは幼い頃から複数の言語の音にさらされ、英語が非常によく通じる国として知られています。
🔑 明日から使えるヒント
「教室の外でどれだけ英語に触れるか」が伸びを大きく左右します。授業の最後に “English mission: watch ONE clip with English subtitles tonight.” と“字幕オン”ミッションを出すだけでも、インプット量は変わります。週1回、観たクリップを一言英語で共有させれば、立派なアウトプットにも。
VÄRAV VIIQUOTE
今日の一言 — ELT研究者の言葉
“The main thing that affects learning is what the learners do, not what the teacher does.”
学びを左右する最大の要因は、教師が何をするかではなく、学習者が何をするかである。
— Penny Ur(英語教育研究者・”A Course in English Language Teaching” 著者)
VÄRAV VIIITIP
今日の1分ティップス
帯活動を「やりっぱなし」にしないコツは、同じ活動を最低2週間続けること。ルールが浸透するまでは英語そのものより「やり方」に注意が向くため、本当の力がつくのは生徒が慣れてから。毎回ちがう活動に飛びつくより、定番を1つ磨き込むほうが、結果的に英語を使う総量は増えます。
VÄRAV IXINDEX
今号の参考リンクまとめ
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原田先生の英語教育ニュースレター
VOL.133 / 2026.06.29 / haradaeigo.com
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