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【悲報】教科書がカラフルな人ほど要注意。蛍光ペンの線引きは学習法ランキングで「効果低め」

【悲報】教科書がカラフルな人ほど要注意。蛍光ペンの線引きは学習法ランキングで「効果低め」

読む前に予想してみよう!

蛍光ペンで線を引くと、それだけで内容が記憶に残りやすくなる

研究カード(どんな研究?)
対象
大学生・小中高生
規模
10学習法の大規模レビュー+36論文のメタ分析
研究の種類
文献レビュー+メタ分析
確かさ
★★★★☆
3秒でわかる

10種類の学習法を比べた有名レビューで、蛍光ペンの線引きは「効果低め」判定。でも使い方を変えれば、テスト対策の道具に変身する。

ひとことで言うと線を引くだけでは覚えられない。線を「問題」に変えよう!

もくじ
  1. 10種類の勉強法、ガチ採点の結果
  2. 線を引くだけでは、脳は働かない
  3. 蛍光ペンを「問題製造機」に変える
  4. 「低評価」の勉強法も、使い方しだいで化ける
  5. まとめ

試験前、教科書が蛍光ペンで虹色になっていく。あの達成感、たまりませんよね。

でも残念なお知らせです。心理学者たちが有名な学習法を効果の高さで「高・中・低」に格付けしたところ、蛍光ペンの線引きは「効果低め」グループに入っていました。

とはいえ、蛍光ペンを捨てる必要はありません。問題は道具ではなく使い方。この記事の最後で、線引きを強力なテスト対策に変える方法を紹介します。

0110種類の勉強法、ガチ採点の結果

ランキングをざっくり並べるとこんな感じです。

  • 高:練習テスト、分散学習
  • 中:交互練習、「なぜ?」と考える精緻化質問、自分に説明する自己説明
  • 低:要約、線引き、キーワード法、イメージ化、読み返し

「低」とされたものも「無意味」ではなく、効く場面が限られる・研究がまだ足りないという意味です。それでも、多くの人が一番時間をかけている方法が下位にいるのは、ちょっとショックですよね。

02線を引くだけでは、脳は働かない

なぜ線引きは弱いのか。理由はいくつか考えられています。

1つ目は引きすぎ。どこが大事か分からないまま塗ると、ページ全体が真っ黄色になり、何も選んでいないのと同じになります。

2つ目は受け身になりやすいこと。線を引くと「重要な所は押さえた」という安心感が生まれ、そこで満足してしまいがちです。

「全部大事」は「何も選んでいない」のと同じ
「全部大事」は「何も選んでいない」のと同じ

ちなみに、2022年に36本の論文をまとめたメタ分析では、自分で線を引くと「覚える」テストの成績は少し上がるが、「理解」を問うテストでははっきりした効果がなかった、という結果でした。また、先生などがあらかじめ大事な所に線を引いておいた文章では、記憶も理解も良くなる傾向がありました。線そのものが悪いのではなく、「選ぶ力」と「その後の使い方」が問われているわけです。

03蛍光ペンを「問題製造機」に変える

ランキング上位の「練習テスト」と組み合わせれば、蛍光ペンは一気に頼れる相棒になります。

04「低評価」の勉強法も、使い方しだいで化ける

2018年には、米ワシントン大学(セントルイス)の心理学者ミヤツらが、線引き・読み返し・ノート取りなど学生に人気の勉強法を取り上げ、「どこが落とし穴で、どう使えば効果を高められるか」を整理したレビューを発表しています。

ポイントは、どの方法も「頭を使う工程」を足すと化けやすいこと。線を引くなら「なぜここが大事か」を考えて選ぶ。読み返すなら、先に思い出してから答え合わせとして読む。

つまり、ランキングの上位と下位は「別々の道具」ではなく、組み合わせて使える部品なんです。蛍光ペンで印をつけ、その印を使って自分にテストを出す。これが、手持ちの文房具で今日からできる最強の組み合わせです。

色分けのルールを作りすぎるのも要注意です。「赤は人名、青は年号、緑は用語…」と決めると、塗り分けに頭を使ってしまい、内容を考える余裕がなくなりがち。色は1〜2色で十分です。

05まとめ

蛍光ペンは「覚える道具」ではなく、「あとで自分にテストを出すための目印」として使うのが正解です。

教科書がカラフルになったら、それはゴールではなくスタート。その線を、今度は隠して思い出してみてください。

この研究を英語で読もう原田英語の English CornerIn 2013, Dunlosky and his colleagues reviewed many studies on ten popular learning techniques and rated… 音声 4択クイズ9問A2・B1・B2タップして開く

原田英語の English Corner

この研究を英語で読もう

In 2013, Dunlosky and his colleagues reviewed many studies on ten popular learning techniques and rated each one as high, moderate or low in usefulness. Practice testing and spaced practice got high ratings.

Marking text with a highlighter pen, rereading and summarizing were rated low. This does not mean highlighter pens are useless. Their benefits are just limited. One problem is that students often mark too much, so they are not really choosing anything.

Another is that marking is passive and can give a false feeling of having learned. A 2022 meta-analysis found that it helped a little with memorizing, but it did not clearly help with understanding. So mark only a few key points, and then turn each one into a question.

123 words ・ CEFR B1

和訳を見る

2013年、ダンロスキーらは、よく使われる10の学習法に関する多くの研究を検討し、それぞれの有用性を高・中・低で評価しました。練習テストと分散学習は高い評価を受けました。

蛍光ペンで線を引くこと、読み返し、要約は低いと評価されました。これは蛍光ペンが無意味だという意味ではありません。効果が限られているだけです。一つの問題は、生徒がしばしば線を引きすぎて、実際には何も選んでいないことです。

もう一つは、線を引くことは受け身の作業で、学んだという誤った感覚を生みかねないことです。2022年のメタ分析では、線引きは暗記には少し役立ったものの、理解にははっきりした効果がありませんでした。だから、線を引くのは大事な点だけにして、それぞれを問題に変えましょう。

4択リーディングクイズ

Q1. How was marking text with a highlighter pen rated in the 2013 review?

Q2. What did the 2022 meta-analysis find about using a highlighter?

Q3. What does "a false feeling of having learned" suggest?

重要単語

  • highlightB1
    動詞・名詞蛍光ペンで線を引く、目立たせる/見どころDon't highlight every sentence on the page. 「強調する」の意味でも頻出(highlight the importance of ~)。highlighter は「蛍光ペン」。
  • passiveB2
    形容詞受け身のRereading is a passive way to study. 反対語は active(能動的な)。文法の「受動態」は the passive voice。
  • utilityC1
    名詞有用性The review rated highlighting as low utility. use と同語源。utilitarian(実用主義の)も評論文に出る。
  • practice testB1
    名詞(句)練習テストPractice tests are one of the best ways to learn. 研究では practice testing / retrieval practice と呼ばれ、学習法ランキングの最上位。
  • selectiveB2
    形容詞選び抜いた、選択的なBe selective about what you mark. select(選ぶ)の形容詞形。be selective about ~「~を慎重に選ぶ」。
  • fareC1
    動詞(うまく・まずく)やっていくHighlighting fares poorly in research. fare well / badly「うまくいく/いかない」。名詞では「運賃」(bus fare)。welfare(福祉)にも含まれる。
  • masteryC1
    名詞習得・熟達Highlighting can create a false sense of mastery. master(習得する・名人)の名詞形。a sense of mastery「使いこなせている感覚」。

動画でもっと知る

教科書を蛍光ペンでカラフルにする勉強、心理学者たちが10種類の学習法を比べたランキングで「効果低め」判定だったらしい。一方で最高評価だったのは…

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出典・参考文献(4件)タップで表示
  1. Dunlosky, Rawson, Marsh, Nathan & Willingham (2013) Improving students' learning with effective learning techniques, Psychological Science in the Public Interestdoi.org
  2. Miyatsu, Nguyen & McDaniel (2018) Five popular study strategies: Their pitfalls and optimal implementations, Perspectives on Psychological Sciencedoi.org
  3. Ponce, Mayer & Méndez (2022) Effects of learner-generated highlighting and instructor-provided highlighting on learning from text: A meta-analysis, Educational Psychology Reviewdoi.org
  4. Roediger & Karpicke (2006) Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention, Psychological Sciencedoi.org