要約・リテリング
Summarizing & Retelling
3秒でわかる読んだら、見ずに自分の言葉で話し直す

読んだり聞いたりした英語の内容を、本文を見ずに自分の言葉でまとめて話したり書いたりする方法です。インプットとアウトプットをつなぐ練習で、本文の表現を「借りて使う」ことで、知っているだけの表現が使える表現に変わっていきます。英検やIELTSの要約問題の対策にもなります。
たとえるなら
見てきた映画の話を、友だちにするときを思い出してください。話そうとすると、筋を覚えていない所や、うまく言えない場面がはっきりします。要約・リテリングは、英語でこの「映画の話」をする練習です。

目から鱗・知ってた?
評価が高かった勉強法は、たった2つ?
Dunlosky らが2013年に10の勉強法を評価した論文で、最高の評価を受けたのは、思い出すテストと、間をあけた復習の2つでした。マーカーを引くことと読み返しは低い評価でした。要約も、本文を見ずに思い出す形にすると、高評価の方法に近づきます。
その思い込み、実は…
カードをタップすると答えが出ます要約すれば誰でも理解が深まる
Dunlosky らの2013年のまとめでは、要約は効果が「低め」の方法に分類されました。要約のしかたを身につけていない人が多く、本文を写すだけになりやすいからです。本文を閉じ、要点だけを自分の言葉で言う形にすると、思い出す練習の効果が加わります。
本文の表現を使うのは手抜き
リテリングでは、本文に出てきた表現を借りて使うのは大事な練習です。読んで知っただけの表現は、自分で口に出して初めて使える表現になります。最初は本文の言い回しを使い、慣れたら言い換えに挑戦してください。
なぜ効く?
Fiorella & Mayer は、学んだ内容を自分で作り直す「生成的学習」の一つとして要約を挙げています。本文を見ずに再現する点では、テスト効果(思い出す練習)とも重なります。効果は内容の理解と記憶で示されており、話す力への効果は経験則に支えられている部分もあります。
やり方
- 1〜3分で読める・聞ける英語の文章やニュースを選ぶ
- 2回読んで(聞いて)、キーワードを5個だけメモする
- 本文を閉じて、キーワードを見ながら英語で1分間話し直す(録音する)
- 本文を開いて、言えなかった表現や内容を確認する
- もう一度、3文の要約を書く。本文の良い表現を1つ取り入れる
動画で見て、まねする
使い方:有名な講義を短くまとめた動画なので、要約のお手本になります。見終わったら画面を閉じ、要点を英語で3文にまとめて声に出して言います。
使い方:ニュースを題材にした回です。見終わったら本文を見ずに、何の話だったかを英語で30秒話し、出てきた語句を1つ以上使うことを目標にします。
使い方:ストレスがテーマの6分間の会話を聞いたあと、内容を日本語で3行、次に英語で3文にまとめます。英語字幕で見直して、使えなかった表現を書き足します。
使い方:英検の要約問題を受ける人向けです。級をまたいで共通する要約の考え方を聞いたら、読んだ英文の要点を3つに分けてメモし、本文を見ずに自分の英語で書き直します。
レベル別のやり方
読んだ話を、まず日本語で3文に要約することから始め、慣れたら英語の単語を混ぜていきます。
ニュースを読んで、いつ・どこで・誰が・何をを入れた英語3〜5文で要約し、録音して本文と比べます。
TED の講演を聞き、要点と自分の意見を英語で1分にまとめ、英検や IELTS の要約問題の形で練習します。

今日の5分チャレンジ
News in Levels の記事を1本読み、閉じてから1分間、英語で内容を話して録音します。本文と比べ、言えなかった大事な情報を1つ、使えなかった表現を1つメモしてください。
できたかチェック
日本人の落とし穴
日本人は本文の文をそのまま書き写すか、日本語で要約してしまいがちです。要約は英語で、しかも本文を見ずにおこなうのがポイントです。最初は本文の表現を借りてかまいません。完璧な要約を目指すより、毎回1つ新しい表現を自分の口から出すことを目標にしてください。
よくある失敗
- 本文を見ながら、文をつなぎ合わせるだけで終わる
- 日本語で要約して、英語のアウトプットにならない
- 長い文章を選び、要約がまとまらずに挫折する
立場別メニュー
| 中学生 | 教科書の本文を読んだら、英語で2文にまとめて言う |
| 高校生 | 英検の長文を読んだら、本文を見ずに3文で要約を書く |
| 大学生 | TED を1本見て、英語で1分間リテリングして録音する |
| 社会人 | 英語の業界ニュースを、同僚に説明するつもりで要約 |
| 大人のやり直し | News in Levels の記事を読み、1文でまとめて声に出す |