TOEIC800点から900点へ|1か月集中プランと高得点の壁の越え方
800点台は上級者の入口です。ここから900点を目指す段階では、1問1問の重みが大きくなり、「何となく正解」を「根拠を持って正解」に変えていく作業が中心になります。この記事では、精度を上げることに集中した1か月のプランを紹介します。

01800点台の課題は「精度」と「集中の持続」
800点台の人は、リーディングを最後まで解き切れることが多く、基本的な文法や語彙で迷うことも少なくなっています。それでも900点に届かない理由は、次のようなところにあります。
- 意図を問う設問(話し手がある発言をした意図は何か)での判断ミス
- NOT問題(本文に書かれていないものを選ぶ)での見落とし
- 難しめの語彙問題での、なんとなくの選択
- 2時間の後半での集中力の低下
ここで必要なのは、新しい知識を増やすことよりも、正解の根拠を毎回はっきりさせる習慣です。
ポイント:900点を目指すなら、正解した問題でも「本文のどこが根拠か」を指で示せるかを確認しましょう。示せない正解は、次は落とすかもしれない正解です。
使い方:800点・900点の壁を突破する勉強法を語る動画です。見終わったら、この節の4つの課題のうち自分に当てはまるものを選び、1週目の根拠チェックで確かめます。
024週間のプラン(平日90分・休日3時間)
1週目:根拠チェック付きの通し練習
- 休日:公式問題集1回分を通しで解き、全問に「根拠あり/勘」の印をつける
- 平日:「勘」で正解した問題と不正解の問題を、根拠を探しながら解き直す
2週目:Part 3・4の意図問題と図表問題
- 平日:Part 3・4を毎日2セット。意図問題は、発言の前後の流れを書き出す
- 毎日:シャドーイング15分
3週目:Part 7のNOT問題と言い換え
- 平日:Part 7を毎日2〜3文書。NOT問題は選択肢1つずつに根拠の行番号を書く
- 毎日:言い換えノートの見直し
4週目:通しの集中力トレーニング
- 休日:本番と同じ時間帯に、休憩なしで通し練習
- 平日:後半に集中が切れたパートを重点的に復習
03800点台からの教材:金のセンテンス・黒のフレーズと、模試2種の使い分け
800点台からは、単語帳を上のレベルに替え、模試で「根拠あり/勘」を判定する量を増やします。
| 役割 | 教材 | 中身(出版社の案内) | 使い方 |
|---|---|---|---|
| 単語 | 金のセンテンス | 約1500語を360の文にまとめた、「金のフレーズ」の一つ上の単語集 | 文ごと音読し、意味を言えない語に印。2周目から印の文だけ |
| 単語(別の選択肢) | 黒のフレーズ | 中級・上級者向けの1000フレーズ | 公式問題集で「勘」だった語彙問題の語がのっていれば丸 |
| 模試 | 精選模試 | 全設問に正答率、テストごとにスコア算出表。2026年刊は新装版で中身は初版と同じ | 正答率の高い問題で落としたものを最優先で復習 |
| 模試 | 究極の模試600問+ | 模試3回分+復習用のTest 4。弱点の問題タイプを診断できる。全600問に解説動画 | 3回分を通しで解いてから、診断で出た弱点のタイプだけを解き直す |
4週間のプランへの入れ方
- 休日の通し練習:1・3週目は公式TOEIC Listening & Reading 問題集(2026年10月時点の最新は12、13は10月19日発売)、2・4週目は模試
- 平日の単語:毎朝15分、金のセンテンスを20文
- 金のフレーズを持っている人:印が残っている語を先に片づけてから金のセンテンスへ
04意図問題は「発言の前後」で判断する
Part 3・4には、ある発言について「なぜそう言ったのか」を問う設問があります。発言そのものの意味だけで選ぶと、引っかかりやすくなります。
自作の会話で考えてみましょう。
- M: Could you review the sales report before the client meeting?
- W: I have three interviews this afternoon.
設問が「What does the woman imply when she says, "I have three interviews this afternoon"?」なら、答えは「面接の予定があるから手が回らない=依頼を引き受けにくい」という意図です。「面接官として働いている」といった、発言をそのまま言い換えただけの選択肢は、意図の説明になっていません。
意図問題の復習法
- 問われた発言の直前の発言を書き出す
- 問われた発言が、それに対する「承諾・断り・提案・驚き」のどれかを判断する
- 選択肢がその働きと合っているかを確認する
05NOT問題と難しめの語彙問題
NOT問題は「消去法の証拠集め」
「What is NOT mentioned about the event?」のような設問は、選択肢4つのうち3つが本文に書かれています。1つずつ本文の該当箇所を探し、見つかったものに印をつけて消していくのが確実です。時間はかかりますが、800点台では確実に取りたい問題です。
語彙問題は「コロケーション」で判断
難しめの語彙問題では、意味が近い選択肢が並びます。自作の例です。
- The contract will be ( ) for another two years.
(A) renewed (B) refreshed (C) restored (D) repeated
「契約を更新する」は renew a contract という組み合わせで使われることが多く、答えは (A) renewed です。refresh(気分・画面などを新しくする)や restore(元の状態に戻す)も「新しくする」系の意味ですが、contract との組み合わせとしては自然ではありません。
語彙問題の復習では、正解の単語を名詞とのペアで覚えることを意識しましょう(renew a contract、meet a deadline、address an issue など)。
使い方:Part 5には正攻法で取り組む、という考え方を語る動画です。見たあとに、勘で選んだ語彙問題を5問選び、この節のペアの形で根拠をノートに書きます。
06根拠を確かめるための道具:会話・コロケーション・辞書の使い方
「なんとなく正解」を減らすには、迷ったときに確かめる場所を決めておくことが近道です。意図問題・語彙問題・Part 7の根拠探しに、それぞれ次のサイトを使いましょう。
| 迷う場面 | 使うサイト | 使い方 |
|---|---|---|
| 発言の意図をつかむ | ELLLO | 世界中の人の会話をスクリプトつきで聞ける。相手の発言への応答が「承諾・断り・提案・驚き」のどれかを、1つの会話で3か所判断する |
| 一緒に使う語を確かめる | SKELL | renew のような語を入れて、後ろによく来る名詞を例文で確かめる。正解の語を名詞とのペアでノートに書く |
| 意味の違いを確かめる | Longman Dictionary | refresh と restore のような近い語を引き、やさしい定義と例文を並べて読み比べる |
| 複数の文書に慣れる | Exam English | TOEICの複数の文書の練習問題を解き、つないだ情報を矢印で書き込む |
語彙問題で迷った1問の確かめ方(5分)
- 正解と、自分が選んだ選択肢の2語を書き出す
- SKELL で2語をそれぞれ調べ、問題文の名詞と一緒に使われる例文があるかを見る
- Longman で2語の定義を読み、違いを日本語で1行にまとめる
- 正解の語を、名詞とのペアで自作の例文にする
5分かかっても、同じ型の問題を次から落とさなくなれば元が取れます。800点台からは、1問にかける復習の時間を惜しまないことが精度につながります。
07図表問題と平日の時間割
図表問題は「表のどこを見るか」を先に決める
Part 3・4には、図や表を見ながら答える問題があります。800点台で落としやすいのは、音声で聞こえた情報をそのまま答えにしてしまうケースです。
自作の例で考えます。表には「Room A:10名」「Room B:20名」「Room C:30名」と定員が書かれています。音声では次のように話されます。
- We'll have about twenty-five people, so we need a bigger room than we originally planned.
設問が「Look at the graphic. Which room will the speaker most likely book?」なら、25名が入れる Room C が答えです。音声には「C」という言葉は出てきません。音声で聞いた情報(25名)を、表の別の列(部屋名)に変換するのが図表問題の基本です。
先読みの段階で、設問の選択肢に並んでいる項目(ここでは部屋名)と、表のもう一方の列(定員)を確認し、「音声では定員の話が出るはず」と予想しておきましょう。
平日90分の時間割
- 朝(20分):言い換えノートと、前日の「勘」問題の見直し
- 通勤・通学(25分):シャドーイングと、前日のPart 3・4の聞き直し
- 夜(45分):新しい問題を解き、全問の根拠を確認
800点台の人は仕事や学業も忙しい時期であることが多いので、平日に時間が取れない日は、朝と通勤だけでも続けることを優先しましょう。
08Part 6の文挿入問題も「根拠」で解く
800点台で意外に残りやすいのが、Part 6の文を挿入する問題です。空所に入る文を4つから選ぶ問題で、なんとなくの流れで選ぶと外しやすくなります。
根拠を探すときは、空所の直前と直後の文とのつながりを確認します。自作の例で考えてみましょう。
- 直前の文:We have decided to extend our business hours.
- 空所
- 直後の文:We hope this change will make shopping more convenient for you.
空所には「新しい営業時間の具体的な内容」を述べる文、たとえば Starting next month, the store will stay open until 10 P.M. が入ると自然です。直後の this change が、空所の内容を指していることがヒントになります。
this / these / such などの指示語や、however / therefore などのつなぎの言葉は、空所の前後をつなぐ根拠になりやすいので、必ず印をつけて読みましょう。
使い方:Part 6の解き方のコツと復習の仕方を紹介する動画です。文挿入問題を1問選び、この節のように指示語やつなぎの言葉に印をつけてから答えを選び直します。
09よくある失敗と本番での意識
失敗1:正解した問題を復習しない
900点を目指す段階では、正解した問題の中にこそ次の失点が潜んでいます。「勘」で正解した問題は、不正解と同じ扱いで復習しましょう。
失敗2:難問にこだわりすぎる
高得点を目指すほど1問を落としたくなくなりますが、1問に粘って後半の時間や集中力を失うのは本末転倒です。
失敗3:体調管理を軽く見る
2時間の試験で最後まで同じ精度を保つには、睡眠や食事も大切です。本番の数日前から、試験の時間帯に頭が働くよう生活リズムを整えましょう。
1か月後の目標は、「根拠あり」の正解の割合が増えていることです。それが900点という数字につながる、いちばん確かな道です。
使い方:最近のTOEICの難化傾向と、Part 7・リスニングの落とし穴を扱う動画です。自分の答案と比べ、本番までに直したい習慣を1つ手帳に書きます。
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よくある質問
800点台から900点には、どれくらいの勉強時間が必要ですか?
人によって大きく異なるため一概には言えません。時間より、正解の根拠を毎回確認するなど復習の質を上げることが大切な段階です。
難しい単語帳に切り替えるべきですか?
失点の原因が語彙不足であれば検討してもよいでしょう。ただ、多くの場合は言い換えや意図問題の精度が課題なので、まず間違いの分析から始めるのがおすすめです。
集中力が後半に落ちます。どうすれば?
本番と同じ時間帯・同じ長さで通し練習を重ねると、2時間の感覚に慣れていきます。前日の睡眠など体調管理も大切です。
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