TOEFL旧形式と新形式の違い|2026年改訂で変わった点と教材の選び方
TOEFL iBTは2026年1月21日から改訂版に切り替わりました。以前に受けたことがある人や、先輩から教材を譲ってもらった人は、「何がどう変わったのか」をまず正確に知っておく必要があります。この記事では、旧形式と新形式の主な違いを整理し、手元の教材や情報が新形式に対応しているかを見分けるポイントを紹介します。

01新形式の全体像
まず、2026年1月からの新形式の全体像を確認しましょう。ETSの公式情報に基づく構成は次のとおりです。
- リーディング(約30分・適応型):Complete the Words/Read in Daily Life/Read an Academic Passage
- リスニング(約29分・適応型):Listen and Choose a Response/会話/アナウンス/講義
- ライティング(約23分):Build a Sentence/Write an Email(約7分)/Write for an Academic Discussion(約10分)
- スピーキング(約8分):Listen and Repeat/Take an Interview(1問最大45秒)
受付から終了まで約2時間を見ておくよう案内されており、予定された休憩はありません。スコアは各セクションと総合が1〜6の0.5刻みで示されます。
ポイント:新形式は「短い問題をたくさん解く」形に近づきました。1問ごとの集中と切り替えが大切です。
使い方:ETS Japan による日本語の入門セミナーです。見ながらこの節の構成表に、各セクションの時間と課題名を日本語のメモで書き足していきます。
02変更点1:リーディングとリスニングが適応型に
新形式の大きな変更の1つは、リーディングとリスニングが2段階の適応型になったことです。前半の出来によって、後半の問題の難易度が変わります。
旧形式では、すべての受験者が同じ難易度の問題セットを解く形式でした。新形式では、前半で正確に答えられた人ほど、後半でより難しい問題に進む仕組みです。
この変更によって、学習の考え方も変わります。
- 前半を丁寧に正確に解くことが、高いスコアへの土台になる
- 後半の問題が難しく感じても、それは前半がうまくいったサインかもしれない
- 1問に時間をかけすぎず、全体のペースを保つことがより重要になる
なお、リーディングとリスニングは試験終了時に非公式スコアが表示されます。
03変更点2:新しい問題タイプ
新形式では、旧形式にはなかった問題タイプがいくつも加わりました。
リーディング
- Complete the Words:文章中の単語の欠けた部分を補う。つづりまで正確に知っている語彙力が問われる
- Read in Daily Life:お知らせやメッセージなど日常の短い文章
- Read an Academic Passage:短めの学術的な文章
旧形式のリーディングは、長めの学術的な文章が中心でした。新形式では、日常的な文章や短めの文章が加わり、読む素材の幅が広がっています。
リスニング
- Listen and Choose a Response:短い発言に最も適切な応答を選ぶ
ライティング
- Build a Sentence:語句を並べ替えて正しい文を作る
- Write an Email:場面に合わせたメールを書く
スピーキング
- Listen and Repeat:聞いた英文をそのまま繰り返す
- Take an Interview:録画された面接官の質問に答える
旧形式のスピーキングでは、読んだり聞いたりした内容をまとめて話すタスクがありましたが、新形式のスピーキングはこの2種類に変わりました。
使い方:4技能の変更点を24分でまとめた英語の解説です。新しい課題名が出るたびに一時停止し、この節の一覧のどれに当たるかを確かめます。
04変更点3:スコアの表し方と試験時間
スコア
旧形式では各セクション0〜30点、合計0〜120点で示されていました。新形式では、各セクションと総合が1〜6の0.5刻みで示されます。総合は4セクションの平均を0.5刻みに丸めた値です。
2026年1月から2028年1月までの移行期間中は、成績表に1〜6のスコアに加えて、0〜120に相当するスコアとCEFRレベルも併記されます。大学などの提出先が0〜120で要件を示している場合でも、対応関係を確認できるようになっています。
試験時間
新形式は試験全体が以前より短くなりました。受付から終了まで約2時間が目安です。予定された休憩はないので、集中を保つ練習が必要です。
変わらない点
- テストセンター受験と自宅受験(Home Edition)を選べる
- スコアの有効期限は受験日から2年間
- 大学・大学院の出願で広く使われる
05古い教材・情報を見分けるチェックリスト
書店や中古市場、ネット上には旧形式の情報がまだたくさんあります。次のチェックポイントで見分けましょう。
旧形式の可能性が高いサイン
- スコアが「各セクション30点満点」「合計120点満点」だけで説明されている
- スピーキングに「4つのタスク」「Independent / Integrated」という言葉がある
- リーディングの問題が長文だけで、Complete the Words や Daily Life の文章がない
- 発行日・更新日が2025年以前
新形式対応のサイン
- 1〜6のバンドスコアで説明されている
- Complete the Words、Build a Sentence、Listen and Repeat などの名前が出てくる
- 適応型(adaptive)について説明がある
旧形式の教材は使えない?
旧形式の教材でも、アカデミックな語彙や長文読解、講義のリスニングの練習には役立ちます。ただし、問題形式の練習や時間配分の目安、スコアの予想には使えません。形式の練習は、ETSの公式サンプル問題や新形式対応の教材で行いましょう。
使い方:旧形式と新形式を比べながら準備の仕方を語る動画です。旧形式の教材のうち「そのまま使える物」と「使えない物」を2列のメモに分けます。
06新形式に対応した素材だけで準備する:見る順番とサイト
旧形式の情報を避ける一番かんたんな方法は、最初に公式の情報を見て、そのあとで対策サイトを選ぶことです。公式の説明を先に頭に入れておくと、対策サイトの内容が新形式かどうかを自分で判断できます。
| 順番 | 見るもの | 使い方 |
|---|---|---|
| 1 | TOEFL(ETS公式) | 4セクションの構成と時間を確かめる。セクションごとの説明は TOEFL iBT Test Content にまとまっている |
| 2 | 公式の準備ページ | 練習問題やガイドの入口。まず無料の範囲で、新しい問題タイプの画面を一度見ておく |
| 3 | TST Prep | 2026年版と書かれた練習動画・問題だけを使う。タイトルに年がないものは中身を確かめてから |
| 4 | TOEFL Resources | ライティングとスピーキングの解説を読む。記事の公開日と、Build a Sentence など新しい課題名が出てくるかを確認する |
手元の教材を仕分ける手順
- 教材を机に並べ、上のチェックリストで「旧形式のサイン」がある物に付せんを貼る
- 付せんのついた教材のうち、語彙集や文法問題のように形式に左右されにくい物は残す
- 解き方や時間配分を教える物は、新形式の公式情報と食い違う所に線を引いてから使う
- 新しい問題タイプ(Complete the Words、Listen and Repeat など)は、新形式対応の素材でしか練習できないので、上の表の3と4から素材を探す
使い方:2026年改訂でリーディングがどう変わったかの解説です。旧形式との違いをメモし、手元のリーディング教材のうち形式の違いで使いにくくなった物に付せんを貼ります。
07新形式に合わせた学習の切り替え方
旧形式の感覚が残っている人は、次のように学習の中身を切り替えましょう。
リーディング
- 旧:長い学術文を時間をかけて読む練習が中心
- 新:短い日常文・学術文を素早く正確に読む練習+つづりまで書ける語彙の練習
リスニング
- 旧:長い講義や会話を聞いてメモを取る練習が中心
- 新:短い発言への応答、アナウンスなど短めの音声にも対応。講義の練習も引き続き必要
ライティング
- 旧:読んで聞いて書く統合型のタスクがあった
- 新:語順の知識(Build a Sentence)とメールの書き方が加わった
スピーキング
- 旧:読んだり聞いたりした内容をまとめて話すタスクが中心
- 新:聞いた英文の正確な再現(Listen and Repeat)と、面接形式の質問への回答
旧形式でしっかり勉強してきた人は、語彙や読解の土台はすでにあります。新しいタスクの「形」に慣れれば、その力を十分に活かせます。
使い方:改訂版を日本語でくわしく解説した動画です。この節の「旧→新」の切り替えのうち、自分が一番手薄なセクションを1つ決めて、そこから練習を始めます。
08旧形式を受けたことがある人へ
旧形式で受験経験がある人は、次の点に注意しましょう。
- 旧形式のスコアとの比較:以前の0〜120のスコアと、新形式の0〜120相当のスコアを単純に比べて一喜一憂しないこと。形式が違うため、提出先の扱いも含めて確認が必要です
- 旧形式のスコアの有効期限:受験日から2年間。提出先が旧形式のスコアを受け付けるかも確認しましょう
- 解き方の癖を見直す:旧形式で身につけた時間配分や解答の型は、新形式ではそのまま使えないことがあります
よくある失敗
- 旧形式の対策本だけで準備して、新しいタスクを一度も練習せずに本番を迎える
- スピーキングで旧形式の「要約して話す」型を準備して、Listen and Repeat に対応できない
- ネットの古い体験談の時間配分をそのまま信じる
今日は、手元の教材の発行日と目次を確認して、新形式に対応しているかチェックしてみましょう。そのうえで、ETSの公式サイトでサンプル問題を1セクション試してみるのがおすすめです。
このコラムで使うサイト・アプリ
もっと見たい人へ
今日やること
よくある質問
旧形式の問題集はもう役に立ちませんか?
語彙や長文読解、講義リスニングの練習には役立ちます。ただし問題形式、時間配分、スコアの目安は新形式と異なるので、形式練習は新形式対応の教材で行いましょう。
新形式は旧形式より簡単になりましたか?
試験時間は短くなりましたが、適応型や新しいタスクが加わり、求められる力の種類が変わりました。簡単・難しいと単純に比べるより、新しい形式に慣れることが大切です。
0〜120のスコアはもう使われないのですか?
2028年1月までの移行期間は、1〜6のスコアとあわせて0〜120相当のスコアとCEFRレベルも成績表に表示されます。
読了ボーナス


