TOEFLリーディング対策|新形式3タスクの解き方とコツ
新しいTOEFLのリーディングは、以前の「長い学術文をじっくり読む」試験から、いろいろな種類の文章を手早く正確に読む試験へと姿を変えました。時間は約30分。3つのタスクそれぞれに求められる力が違うので、まずは中身を知ることから始めましょう。

01新形式リーディングの全体像
改訂後のリーディングは約30分で、次の3種類のタスクで構成されています。
- Complete the Words――文章の中で、単語の後半が欠けている部分を補う
- Read in Daily Life――お知らせ、メッセージ、短い案内文など、日常の短い文章を読んで答える
- Read an Academic Passage――大学の授業で読むような短めの学術的な文章を読んで答える
このセクションは2段階の適応型です。前半のまとまり(モジュール)の出来によって、後半に出てくる問題の難しさが変わります。また、同じモジュールの中であれば、前の問題に戻って見直すことができます。
公式の説明では、文章は簡潔にまとめられていて、答えに必要な情報はすべて本文の中にあるとされています。つまり、背景知識で答えるのではなく、本文に何が書かれているかを正確に読み取ることが求められています。
使い方:新形式リーディングの構成と学習計画をまとめたガイドです。3タスクの全体像を確かめ、毎日の30分メニューのどこに各タスクの練習を入れるかを決めます。
02Complete the Words:つづりまで覚えた単語が武器になる
このタスクでは、文章の中でいくつかの単語の後半が消えていて、それを補って文章を完成させます。語彙力、スペル、文法、文脈を読む力が同時に試される問題です。
イメージをつかむために、自作の例を見てみましょう(実際の問題とは形式の細部が異なります)。
Many plants grow tow___ the light. Scientists call th___ behavior phototropism.
答えは towards(toward)と this です。前後の意味と文法から、どんな単語が入るかを判断します。
解き方のコツ
- 品詞を先に考える――前に冠詞があれば名詞、主語の後なら動詞、というように候補を絞る
- 文全体を読んでから埋める――1語ずつ止まるより、まず文の意味をつかむ
- よく使う短い単語を侮らない――this、which、because、although などの機能語もよく欠ける
練習法
単語を覚えるときに、意味だけでなくつづりを書けるかを確認しましょう。英文記事をコピーして、自分で単語の後半を消し、翌日に埋めてみる「自作虫食い練習」も効果的です。
よくある失敗
意味は合っているのに、語形を間違えるミスです。たとえば、複数形の s を忘れる、過去形にすべきところを現在形にする、形容詞と副詞を取り違える(careful と carefully など)といったものです。単語を補ったら、その文の主語や時制と合っているかを一瞬だけ確認するクセをつけましょう。
03Read in Daily Life:目的と要点をすばやくつかむ
お知らせ、メール、掲示、短い案内文などを読むタスクです。英検やTOEICの読解に近い感覚で取り組めますが、スピードと正確さの両方が求められます。
読むときの3つの視点
- 誰が誰に向けた文章か――学生向けのお知らせ? 友人へのメッセージ?
- 何のための文章か――お知らせ、依頼、変更の連絡、勧誘など
- 読み手は何をすればよいか――締切、場所、持ち物、条件
たとえば、こんな掲示があったとします。
The campus gym will close at 6 p.m. this Friday for floor repairs. Members may use the pool as usual.
「何のための文章?」→ 閉館時間の変更のお知らせ。「読み手は何をすればよい?」→ 金曜の夕方以降はジムが使えないが、プールは使える。このように、読み終えたら一言で目的を言える状態を目指しましょう。
よくある失敗
本文にある単語がそのまま入った選択肢に飛びつくミスです。正解の選択肢は言い換えられていることが多いので、単語の一致ではなく意味の一致で選びましょう。
使い方:Read in Daily Life のコツを紹介する動画です。この節の3つの視点(誰が・何のため・何をすればよいか)と比べ、読み終えたら目的を一言で言う練習をします。
04Read an Academic Passage:段落の役割を追う
大学の授業で読むような学術的な文章を読むタスクです。以前の形式に比べて文章は短めになっていますが、題材は生物、歴史、環境、心理など、専門的な内容が中心です。
読み方のコツ
- 各段落の最初の1〜2文に注目する――段落の要点が書かれていることが多い
- 論理の流れを示す言葉に印をつける――however、therefore、in contrast、for example など
- 知らない単語で止まらない――前後の文脈や、直後の言い換え・具体例から意味を推測する
たとえば、次の文を読んでみましょう。
Some desert animals are nocturnal; that is, they are active mainly at night.
nocturnal を知らなくても、that is(つまり)の後ろの説明から「夜に活動する」という意味だとわかります。学術的な文章には、こうした言い換えのヒントがよく含まれています。
設問を解くときは
本文の該当箇所に戻って根拠を確認するのが基本です。「たぶんこうだろう」という推測で選ばず、本文のどこにそう書いてあるかを指させる状態で答えましょう。
使い方:Read an Academic Passage の取り組み方の解説です。段落の最初の1〜2文と論理の目印に注目する読み方を、動画の例でもう一度確かめます。
053タスクを練習できる教材と、毎日の素材の選び方
新形式の問題そのものは、公式と対策サイトで練習します。毎日の「量」は、形式に近い英文を自分で選んで補いましょう。
| タスク | 形式の練習 | 毎日の素材 |
|---|---|---|
| Complete the Words | TST Prep の無料問題(登録が必要) | 英文記事をコピーし、単語の後半を消した自作の虫食い問題を作る |
| Read in Daily Life | 公式サイトのサンプル問題 | ESL Fast の短い読み物や、身近なお知らせ文で「目的を一言で言う」練習 |
| Read an Academic Passage | 公式サイトのサンプル問題 | Simple English Wikipedia や The Conversation で、段落の要点を1行ずつ書く |
自作の虫食い問題の作り方(10分)
- 150語ほどの英文をコピーして、ワープロソフトに貼る
- 2文目から、1文に1〜2語ずつ、単語の後半を消す(例:environ___)
- 翌日、元の文を見ずに埋める
- 間違えた語は 単語SRS に、つづりごと登録する
Simple English Wikipedia は誰でも編集できるため、内容の正確さは記事によって違います。読解の練習用として使いましょう。
使い方:Complete the Words を日本語で演習しながら解説する動画です。自作の虫食い問題を作る前に見て、品詞と文脈から候補を絞る手順を確かめます。
06適応型と時間配分への向き合い方
適応型のリーディングでは、前半の出来が後半の難易度に影響します。そのため、前半のモジュールで丁寧に正確に解くことが大切です。前半で焦って取りこぼすと、後半で実力を発揮する機会を逃してしまいます。
時間配分の考え方
- 1問に時間をかけすぎない。迷ったら一度答えを選んで先へ進み、時間が残ったら見直す
- 同じモジュールの中なら戻れるので、見直したい問題は覚えておく
- 最後の問題まで必ず解答する
よくある失敗
後半の問題が難しく感じて「失敗した」と焦るケースです。適応型では、後半が難しいのはむしろ前半がよくできたサインかもしれません。目の前の1問に集中し続けましょう。
使い方:新形式のリーディングで得点を上げるコツの動画です。時間と注意をどこに使うかの考え方を、適応型の前半を丁寧に解く方針と合わせて整理します。
07学術文に強くなる「背景語彙」の増やし方
学術的な文章が読みにくい原因の多くは、文法よりも分野ごとの語彙です。TOEFLの学術文では、自然科学から社会科学、人文科学まで幅広い分野が題材になります。すべての専門用語を覚える必要はありませんが、分野ごとによく使われる基本語を知っていると、読むスピードが大きく変わります。
分野別に単語をまとめる
単語帳の順番どおりに覚えるだけでなく、分野ごとにグループを作ってみましょう。
- 生物・環境:species(種)、habitat(生息地)、adapt(適応する)、predator(捕食者)
- 地学・天文:erosion(浸食)、sediment(堆積物)、orbit(軌道)
- 歴史・社会:settlement(定住地)、trade(交易)、civilization(文明)
- 心理・教育:behavior(行動)、perception(知覚)、motivation(動機づけ)
同じ分野の単語はいっしょに出てくることが多いので、まとめて覚えると文章の中で出会ったときに思い出しやすくなります。
日本語で背景知識を補うのもあり
英語で読んでピンとこない分野は、日本語の入門書や解説記事でざっくり背景を知っておくのも一つの方法です。内容のイメージがあると、英語の文章でも迷子になりにくくなります。ただし、試験では本文に書かれていることを根拠に答えるのが原則なので、知識で答えを決めないように注意しましょう。
1分でできる習慣
英文を読んで知らない単語に出会ったら、単語だけでなくその単語を含む1文ごとメモしておきます。文ごと覚えると、使われ方や一緒に使われる単語も自然に身につきます。
08毎日できるリーディング練習メニュー
最後に、毎日30分でできる練習メニューを紹介します。
平日30分メニュー
- 5分:前日に覚えた単語を、つづりまで書けるかチェック
- 10分:短い英文(ニュースや掲示)を読み、目的を一言で言う
- 10分:学術系の短い文章を1本読み、各段落の要点を1行でメモ
- 5分:自作の虫食い問題を解く
週末メニュー
- 新形式対応の模試でリーディングを1セクション、本番の時間で解く
- 間違えた問題の「なぜ間違えたか」を一行で記録する
リーディングは、毎日読む量がそのまま力になるセクションです。今日はまず、英語のニュース記事を1本選び、段落ごとの要点を1行ずつ書き出すところから始めてみましょう。
このコラムで使うサイト・アプリ
もっと見たい人へ
今日やること
よくある質問
リーディングは以前より簡単になりましたか?
文章は短くなりましたが、適応型なので、よくできる人には難しい問題が出されます。「簡単になった」というより、「いろいろな種類の文章を手早く正確に読む力」が求められるようになったと考えましょう。
単語の後半を補う問題は、どう勉強すればいいですか?
意味だけでなくつづりまで正確に覚えることが一番の対策です。単語を覚えるときに書いて確認する、英文記事で自作の虫食い問題を解く、といった練習が効果的です。
背景知識がないと解けませんか?
公式の説明では、答えに必要な情報はすべて本文にあるとされています。背景知識があると読みやすくなりますが、本文の根拠に基づいて答えることが基本です。
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