私大の正誤問題 頻出ミスパターン集|自作例文で学ぶ誤りの見つけ方
私立大学の英語では、英文の中から文法・語法の誤りを見つける「正誤問題(誤り指摘問題)」が出題されることがあります。一見どれも正しく見えて、悩んでしまう人も多い形式です。でも、狙われやすいミスにはパターンがあります。この記事では、よく狙われるパターンを自作の例文で整理し、チェックの順番を紹介します。

01正誤問題の基本:「どこを疑うか」の順番を持つ
正誤問題では、英文の下線部のうち、誤りのあるものを1つ選ぶ形式などが一般的です(形式は大学によって異なります)。
やみくもに全体を読むのではなく、よく狙われる文法のポイントから順番に疑うのがコツです。
チェックの順番(おすすめ)
- 主語と動詞の一致
- 時制
- 代名詞(数・格・指すもの)
- 関係詞(which / that / what / where)
- 比較
- 自動詞と他動詞・前置詞
- 品詞(形容詞と副詞など)
この記事で紹介する例文はすべて原田英語の自作で、実際の入試問題ではありません。
正誤問題は「知識の確認テスト」。誤りのパターンを知っているほど、速く正確に見つけられます。
使い方:英文法をどう学び、どう定着させるかを語る動画です。見終わったら、この節のチェックの順番7つをカードに書き、文法問題集を解くときに手元に置きます。
02パターン1〜3:一致・時制・代名詞
パターン1:主語と動詞の一致
主語と動詞の間に長い修飾語があると、見落としやすくなります。
- ✕ The books on the shelf in my room is old.
- ◯ The books on the shelf in my room are old.
主語は The books(複数)。on the shelf in my room は修飾語です。
- ✕ Each of the students have a tablet.
- ◯ Each of the students has a tablet.
Each は単数扱いです。
パターン2:時制
- ✕ I have visited Kyoto last year.
- ◯ I visited Kyoto last year.
last year のような過去の一時点を表す語句は、現在完了と一緒に使いません。
- ✕ By the time we arrived, the movie has already started.
- ◯ By the time we arrived, the movie had already started.
パターン3:代名詞
- ✕ The prices in this shop are lower than that in the station shop.
- ◯ The prices in this shop are lower than those in the station shop.
比べているのは prices(複数)なので、代名詞も複数の those にします。
- ✕ This secret is just between you and I.
- ◯ This secret is just between you and me.
前置詞のあとは目的格です。
代名詞は、何を指しているか、数と格が合っているかを確認します。
使い方:高校で学ぶ現在完了形の意味を解説する授業です。パターン2の last year と現在完了の例を、授業の考え方で説明できるかを確かめてから、時制の正誤問題を5問解きます。
03パターン4〜5:関係詞と比較
パターン4:関係詞
関係代名詞と関係副詞の区別はよく狙われます。
- ✕ This is the town which I was born.
- ◯ This is the town where I was born.
- ◯ This is the town which I was born in.
関係詞のあとが「完全な文」なら関係副詞、「名詞が欠けた文」なら関係代名詞です。
- ✕ That she said was true.
- ◯ What she said was true.
what は「~すること・もの」の意味で、先行詞を含みます。
- ✕ My brother, that lives in Osaka, is a doctor.
- ◯ My brother, who lives in Osaka, is a doctor.
カンマのあと(非制限用法)では that は使いません。
パターン5:比較
- ✕ This problem is more easier than that one.
- ◯ This problem is easier than that one.
- ✕ He is taller than any other students in his class.
- ◯ He is taller than any other student in his class.
any other のあとは単数名詞が一般的です。
- ✕ The population of Tokyo is larger than Osaka.
- ◯ The population of Tokyo is larger than that of Osaka.
比べているもの同士が同じ種類か(人口と人口)を確認しましょう。
使い方:関係副詞の使い方と関係代名詞との違いをくわしく解説する動画です。この節の「後ろが完全な文か、名詞が欠けた文か」の見分け方を、自作の例文3つで確かめます。
04パターン6〜7:動詞の語法と品詞
パターン6:自動詞と他動詞・前置詞
- ✕ We discussed about the plan.
- ◯ We discussed the plan.
- ✕ She married with a pianist.
- ◯ She married a pianist.
- ✕ Please lie the book on the table.
- ◯ Please lay the book on the table.
lie(横たわる:自動詞)と lay(横たえる:他動詞)は、活用も含めてよく狙われます。
パターン7:品詞
- ✕ She sings beautiful.
- ◯ She sings beautifully.
動詞を修飾するのは副詞です。
- ✕ The plan was success.
- ◯ The plan was successful. / The plan was a success.
- ✕ It is economic to buy in bulk.(文脈によっては ◯ economical=節約になる)
economic(経済の)と economical(節約になる)のように、似た形で意味が違う形容詞もよく出題されます。
使い方:自動詞と他動詞の違いを講義形式で扱う英文法講座の第1講です。パターン6の discuss about のような誤りを、動詞の性質から説明できるようにします。
05見つからないときの対処法
チェックの順番どおりに見ても誤りが見つからない場合は、次の方法を試しましょう。
1. 下線部を1つずつ「正しい理由」を言う
各下線部について、「なぜ正しいか」を頭の中で説明してみます。説明できないものが誤りの候補です。
2. 文の骨組みを確認する
長い文は、主語・動詞・目的語だけを抜き出して読むと、構造のミスが見えてきます。
3. 「誤りなし」の選択肢がある場合
形式によっては「誤りなし」を選ぶ選択肢があることもあります。その場合、根拠なく「誤りなし」を選ぶのではなく、すべての下線部を確認してから判断しましょう。
よくある失敗
- 意味が通るかだけで判断し、文法のルールを確認しない
- 見慣れない表現を「誤り」と決めつける(正しいけれど自分が知らないだけのことも)
- 1問に時間をかけすぎて、長文の時間がなくなる
1問の目安時間を決めて、迷ったら印をつけて先に進みましょう。
06「正しい理由」を確かめるサイトと、パターン帳の作り方
正誤問題で迷う原因の多くは、「正しい形を見たことがあるか」の差です。迷った下線部は、文法の説明と実際の英文の両方で確かめましょう。
| 確かめたいこと | 使うサイト | 使い方 |
|---|---|---|
| 文法のルール | 英文法大全 | 関係詞・比較・時制など、パターン名がついた単元を読み直し、ルールを1行でパターン帳に書く |
| 動詞の形と活用 | Longman Dictionary | lie と lay、marry、discuss を引き、活用と例文で後ろに続く形を確かめる |
| 実際によく使われる形 | SKELL | any other のあとの形など、迷った形を入れて、学習者向けに選ばれた例文で確かめる |
| 前置詞があるかないか | Netspeak | discuss の後ろを穴あき検索し、about が入る形がどれくらい使われるかを比べる |
パターン帳の作り方(1問3分)
- 間違えた問題の英文を、誤りのある形のまま書き写す
- パターン名(一致・時制・代名詞・関係詞・比較・語法・品詞)を左はしに書く
- 正しい形を書き、上のサイトで確かめた根拠を1行で添える
- 日曜に、パターン名だけを見て、自分で誤りのある文を1つ作る
データで「よく使われていない」形が、必ず誤りとは限りません。最後は文法のルールで判断し、データは「迷いを減らす材料」として使いましょう。
07練習メニューと教材の選び方
教材の選び方
- 文法問題集の「正誤問題」の章
- 志望校の過去問
- 自分で解いた文法問題の間違いノート
1日15分のトレーニング
- 正誤問題を5問解く(7分)
- 答え合わせ:誤りのパターン名をメモ(例:一致、時制、関係詞)(5分)
- 正しい文に直して音読(3分)
1週間メニュー
- 月:一致・時制
- 火:代名詞・関係詞
- 水:比較
- 木:動詞の語法・品詞
- 金:過去問の正誤問題
- 土:1週間で間違えたパターンの復習
- 日:自分で「誤りのある文」を作ってみる
自分で誤りのある文を作る
学んだパターンを使って、わざと誤りのある文を作ってみましょう。出題者の目線に立つと、どこが狙われやすいかが体でわかるようになります。
今日やることは、文法問題集の正誤問題を5問解いて、間違えた問題に「パターン名」をつけること。パターンが見えると、正誤問題は怖くなくなります。
使い方:学習者がよく間違える前置詞を取り上げる英語のレッスンです。日曜の「誤りのある文を作る」練習で、出てきた前置詞のミスを使って問題を2つ作ります。
このコラムで使うサイト・アプリ
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今日やること
よくある質問
正誤問題はどの大学でも出ますか?
大学・学部によって出題形式は大きく異なります。志望校の過去問で、正誤問題が出るかどうか、どんな形式かを確認しましょう。
文法問題集を1冊終えたのに正誤問題が解けません。
4択の文法問題と違い、正誤問題は自分で誤りを探す必要があります。文法の知識をパターンとして整理し、チェックの順番を決めて練習すると解きやすくなります。
正誤問題にどのくらい時間をかけるべきですか?
試験全体の時間と問題数から、1問あたりの目安時間を決めましょう。迷った問題に時間をかけすぎず、長文など配点の大きい問題に時間を残すことが大切です。
読了ボーナス


