英語の過去問演習の年間計画|共通テスト・第一志望・併願校の配分カレンダー
「過去問はいつから?」という疑問に答える記事は多いですが、実際に悩むのは「共通テスト・第一志望・併願校の過去問を、1年の中でどう配分するか」ではないでしょうか。この記事では、高3の1年間を月ごとに区切って、英語の過去問演習の配分カレンダーを紹介します。

01過去問演習を「3つの箱」に分ける
大学受験の英語の過去問は、大きく3つの箱に分けて考えると計画が立てやすくなります。
箱1:共通テスト
大学入学共通テストの過去問・試作問題・予想問題。形式が全国共通なので、多くの受験生が使います。
箱2:第一志望
最も行きたい大学(学部)の過去問。形式や傾向を深く理解するために、最も多くの時間をかける箱です。
箱3:併願校
第二志望以降の大学の過去問。大学ごとに形式が違うので、傾向をつかむことと時間配分の確認が中心になります。
年間の配分イメージ
- 春〜夏:基礎固めが中心。過去問は「傾向を知る」ために少しだけ
- 秋:第一志望の過去問を本格化、共通テスト形式の演習も並行
- 冬(12月〜共通テスト):共通テスト演習を集中的に
- 共通テスト後:第一志望と併願校の過去問に切り替え
過去問は「実力を測る」ためだけでなく、「残りの時間で何をすべきかを決める」ための道具。早めに見て、計画に反映させましょう。
使い方:単語・文法・解釈・長文・作文を1年間でどの順に進めるかの計画の立て方です。この記事の3つの箱の配分と重ね、春〜夏の基礎の順番を決めます。
023つの箱の問題をどこで手に入れるか:公式ページと記録の道具
計画を立てる前に、「どの問題を・どこで手に入れるか」を確かめておくと、月ごとの配分が現実的になります。
| 箱 | 手に入れる場所 | 使い方 |
|---|---|---|
| 共通テスト | 過去3年分の試験問題(大学入試センター) | 本試験・追試験の問題と正解、リスニングの音声が公開されている。何年度のどの試験を何月に使うかを先に割りふる |
| 共通テストの最新情報 | 試験情報(大学入試センター) | 試験の日程などの最新情報が出る。年間計画を立てる日と、11月の2回は必ず確かめる |
| 第一志望・併願校 | 各大学の公式サイト・市販の過去問集 | 大学によっては公式サイトで問題を公開している。解答例や解説がついたものを優先する |
| 復習の時間の区切り | ポモドーロタイマー | このサイトのタイマー(25分・50分などの区切りを選べる)。過去問は本番の試験時間を時計で計って解き、そのあとの復習を50分の区切りで行う |
4月にやる「過去問の在庫表」作り(30分)
- 第一志望・併願校の名前と受験学部を書き出す
- それぞれ、手元にある(または手に入る)過去問の年度を書く
- 第一志望の最新1〜2年分に「直前期用」と印をつける
- 残りの年度を、この記事の月別カレンダーの8〜10月と1月に割りふる
在庫表があると、「秋に解く過去問が足りない」「最新年度をうっかり使ってしまった」という失敗を防げます。
034〜7月:傾向を知るための「お試し」期
やること
- 第一志望の過去問を1年分だけ解いてみる(時間は気にしすぎなくてOK)
- 共通テストの過去問を1回分解いて、形式を知る
- 併願校の候補の過去問を見るだけ(解かなくてもよい)
目的
- どんな形式が出るか(長文の本数、和訳、英作文、文法問題など)を知る
- 自分の弱点がどこにあるかを知る
- 夏休みの勉強の重点を決める
自作の分析メモの例
第一志望A大学:
- 長文2題(1題は700語程度)
- 下線部和訳あり
- 自由英作文(100語程度)
- 文法問題なし
→ 夏休みの重点:英文解釈(和訳対策)、英作文の型、長文の量
この時期は基礎(単語・文法・英文解釈)が最優先。過去問は解きすぎず、傾向を知ることにとどめましょう。
使い方:難関大を目指す新高3生に向けた英語の戦略の動画です。4〜7月の「お試し期」に見て、第一志望の過去問1年分から決めた夏の重点と照らし合わせます。
048〜10月:第一志望の本格演習期
やること
- 第一志望の過去問を、月に2〜3年分のペースで時間を計って解く
- 共通テスト形式の問題を、月に2〜3回分
- 併願校のうち、形式が第一志望と大きく違う大学を1年分解いておく
解いた後の復習に時間をかける
過去問は、解く時間と同じか、それ以上の時間を復習に使います。
- 答え合わせ(根拠の確認)
- 知らなかった単語・表現をノートに
- 和訳・英作文は先生に添削をお願いする
- 時間配分の反省
第一志望は何年分?
目安として、5〜10年分を解く受験生が多いようです。ただし、形式が大きく変わった年より前の問題は、傾向が違う場合があるので注意しましょう。最新の年度のいくつかは、直前期の仕上げ用に残しておく人もいます。
よくある失敗
- 過去問を解くだけで、復習をしない
- 解いた年数を増やすことが目的になる
- 第一志望の最新年度を早い時期に使い切ってしまう
0511月〜共通テスト:共通テスト集中期
やること
- 共通テスト形式の問題を、週1〜2回分、本番と同じ時間で解く
- リーディングは大問ごとのラップタイムを記録
- リスニングは毎日(1回読みの問題を中心に)
- 第一志望の過去問は週1回程度で感覚を保つ
共通テストの問題集の使い方
共通テストの過去問に加えて、大学入試センターが公表している試作問題や、予備校などの予想問題集も活用できます。本番の形式に近い問題を優先しましょう。
12月の注意点
12月は、共通テストの演習に集中するあまり、個別試験の記述問題から離れすぎる受験生がいます。和訳や英作文は、週に1〜2回は書くようにしておくと、共通テスト後の切り替えがスムーズです。
共通テストの日程
令和9年度(2027年1月)の共通テストは、2027年1月16日(土)・17日(日)に実施予定とされています。最新情報は大学入試センターで確認しましょう。
使い方:共通テスト英語に向けた1か月の勉強戦略の2026年版です。リーディングとリスニングの配分を確かめ、この節の共通テスト集中期の週ごとの演習と復習の予定を決めます。
06共通テスト後〜入試本番:個別試験の仕上げ期
やること
- 第一志望の過去問(残しておいた年度)を本番と同じ時間で解く
- 併願校の過去問を、受験日の近い順に1〜2年分ずつ
- 間違いノート・復習ノートの見直し
併願校が多い人の優先順位
併願校が多いと、すべての過去問を十分に解く時間はありません。次の順番で優先しましょう。
- 第一志望:最優先
- 形式が独特な併願校:慣れていないと点を落としやすい
- 受験日が早い併願校:最初の試験で調子をつかむため
- 形式が第一志望や共通テストに近い併願校:対策が重なるので最小限でOK
併願校の過去問の最低ライン
- 1年分を時間を計って解く
- 形式・時間配分・設問タイプをカードにまとめる
- 受験前日にカードを見直す
「形式を知っている」だけで、本番の落ち着きが大きく変わります。
07過去問の「解き方」と「記録の残し方」
過去問は、解き方と記録の残し方で効果が大きく変わります。
本番と同じ条件で解く
- 試験時間を守る(タイマーを使う)
- 辞書やスマートフォンは使わない
- できれば本番と同じ時間帯に解く
記録シートの項目(自作例)
- 大学名・年度・学部
- 大問ごとの所要時間と得点
- 失点の原因(語彙/構文/設問の読み違い/時間不足)
- 次にやること(1行)
記録から見えること
記録が5回分たまると、「長文の2題目で必ず時間が足りなくなる」「和訳で指示語の説明が抜ける」など、自分の失点のくせが見えてきます。くせがわかれば、次の1か月の勉強の重点が決まります。
過去問を「使い切らない」工夫
第一志望の最新の1〜2年分は、直前期の最終確認用に残しておく受験生もいます。残す年度を決めておくと、直前期に「本番のリハーサル」ができます。
赤本・過去問集の選び方
大学の過去問は、市販の過去問集のほか、大学が公式サイトで公開している場合もあります。解答例や解説がついているものを選ぶと、復習がしやすくなります。記述式の解答例は出版社によって異なることもあるので、学校の先生にも見てもらいましょう。
使い方:東大英語でどの問題でどう点を取るかという得点戦略の解説です。志望校が違っても、記録シートの「失点の原因」から大問ごとの目標点を決める参考にします。
08年間カレンダーのまとめと1週間の例
月別カレンダー(例)
- 4〜7月:基礎固め/第一志望1年分・共通テスト1回分で傾向把握
- 8月:第一志望2〜3年分/共通テスト形式2回分
- 9〜10月:第一志望を月2〜3年分/共通テスト形式を月2〜3回分/形式の違う併願校1年分
- 11〜12月:共通テスト形式を週1〜2回分/第一志望を週1回
- 1月(共通テスト後):第一志望の残り年度/併願校を受験日の近い順に
- 2月:受験の合間に、次の大学の過去問カードを見直し
1週間の例(10月)
- 月:第一志望の過去問(長文)
- 火:月曜の復習+単語
- 水:共通テスト形式(リーディング)
- 木:水曜の復習+リスニング
- 金:英作文・和訳(先生に提出)
- 土:第一志望の過去問1年分(通し)
- 日:1週間の復習、間違いノートの整理
今日やることは、第一志望と併願校候補の名前を書き出し、それぞれの過去問を「いつ・何年分」解くか、このカレンダーに当てはめてみること。計画があるだけで、秋以降の焦りが減ります。
使い方:崩れない勉強計画の立て方を紹介する動画です。この節の月別カレンダーを自分の予定に落とし込むとき、予備日をどこに入れるかの参考にします。
このコラムで使うサイト・アプリ
もっと見たい人へ
今日やること
よくある質問
第一志望の過去問は何年分解けばいいですか?
目安として5〜10年分を解く受験生が多いようです。形式が大きく変わった年より前は傾向が違う場合があるので、最近の年度を中心にしましょう。年数より、1年分ずつの復習の質が大切です。
併願校の過去問を解く時間がありません。
最低でも1年分を時間を計って解き、形式と時間配分を確認しておきましょう。形式が独特な大学や受験日が早い大学を優先するのがおすすめです。
共通テストの演習はいつから本格的に始めるべきですか?
秋以降に形式に慣れる演習を増やし、11〜12月に集中的に行う受験生が多いです。ただし個別試験の記述問題の練習も、週に1〜2回は続けましょう。
読了ボーナス


