比較構文の攻略|the 比較級 the 比較級・倍数表現・no more than
比較は中学英語で習う単元ですが、入試や英検になると「no more than」「not so much A as B」など、意味がパッと浮かばない構文が次々に出てきます。そして英作文では、「日本の人口は韓国より多い」を英語にしたときに、比べる相手がずれるミスが定番です。この記事では、比較の基本から難関構文までを、例文で一気に整理します。

01比較の基本3パターン
比較には、原級・比較級・最上級の3つの形があります。
原級:as +原級+ as(同じくらい)
- My sister is as tall as my mother.
(姉は母と同じくらいの背の高さだ。)
- I can't run as fast as you.
(私はあなたほど速く走れない。)
比較級:-er / more + than(〜より)
- This bag is lighter than that one.
(このかばんはあれより軽い。)
- English is more interesting than I expected.
(英語は思っていたよりおもしろい。)
最上級:the -est / the most(いちばん)
- Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
(富士山は日本で一番高い山だ。)
- This is the most useful app I've ever used.
(これは今まで使った中で一番便利なアプリだ。)
比較級を強めるときは much
- This is much better than before.
(これは前よりずっといい。)
- × This is very better.
very は比較級を強められません。much、far、even、a lot を使います。
使い方:中2英語の最上級の回で、比較級とセットで整理できます。この節の3パターンの例文と並べ、家族の中で「いちばん〜」を英語で1文言います。
02比較対象をそろえる(日本人の定番ミス)
英語の比較では、同じ種類のもの同士を比べる必要があります。日本語ではあいまいでも通じるので、ここでミスが多発します。
- × The population of Tokyo is larger than Osaka.
→ 「東京の人口」と「大阪」を比べてしまっている。
- ○ The population of Tokyo is larger than that of Osaka.
(東京の人口は大阪の人口より多い。)
- × My hair is longer than my sister.
- ○ My hair is longer than my sister's.
(私の髪は妹の髪より長い。)
- × The climate here is milder than Hokkaido.
- ○ The climate here is milder than that of Hokkaido.
(ここの気候は北海道の気候より温暖だ。)
複数形のものと比べるときは those of を使います。
- The prices in this shop are lower than those of the shop next door.
(この店の値段は隣の店の値段より安い。)
ポイント:than の前後に「同じ種類の言葉」が並んでいるか、指でなぞって確認する。
使い方:VOAの文法コーナーで population を文の中でどう使うかを扱う回です。この節の「人口の比較」の例文と合わせ、that of を使った文を自分で2つ作ります。
03比較の英語を「本物のデータ」で練習する:使う道具と手順
比較は、実際の数字を比べて英語にすると、比較対象をそろえる感覚が身につきます。
| 道具 | 特徴 | 使い方 |
|---|---|---|
| Google Books Ngram Viewer | 言葉の使われ方の移り変わりを折れ線グラフで見られる | color と colour のように2語を入れてグラフを作り、比較級や倍数表現で2文説明する |
| Simple English Wikipedia | やさしい英語で書かれた百科事典 | 2つの都市の記事を開き、人口などの数字を見つけて that of を使った文を作る |
| SKELL | 学習者向けの無料コーパス検索 | than that of や twice as を入れ、比較の対象がどうそろえられているかを例文で確かめる |
データで比べる手順(15分)
- 比べる2つを決める(2つの都市、2つの単語など)
- 数字を見つけ、「何と何を比べるか」を日本語で書く(例:A市の人口とB市の人口)
- 比較級・倍数表現・原級のどれを使うか決めて英文にする(自作例:The population of A is about twice as large as that of B.)
- 比べている2つが同じ種類のもの(人口と人口)になっているかを指で確かめる
Ngram Viewer は出版物の中での使われ方を示すデータです。グラフから言えること以上の理由づけはせず、数字の比較だけを英語にしましょう。
使い方:比較級と最上級のちがいを30分ほどで整理できる解説です。形を確かめてから、上の手順で集めた数字を比較級と最上級の文にします。
04入試によく出る比較構文
the 比較級, the 比較級(〜すればするほど…)
- The more you practice, the better you will become.
(練習すればするほど、上手になる。)
- The older we get, the wiser we become.
(年をとるほど、私たちは賢くなる。)
比較級 and 比較級(ますます〜)
- It's getting colder and colder.
(ますます寒くなってきている。)
- English is becoming more and more important.
(英語はますます重要になっている。)
倍数表現:X times as +原級+ as
- This room is three times as large as mine.
(この部屋は私の部屋の3倍の広さだ。)
- My brother has twice as many books as I do.
(兄は私の2倍の本を持っている。)
2倍は twice、半分は half を使います。
最上級の意味を表す書き換え
- Mt. Fuji is the highest mountain in Japan.
= No other mountain in Japan is higher than Mt. Fuji.
= Mt. Fuji is higher than any other mountain in Japan.
(日本のほかのどの山も富士山より高くない。)
→ any other の後ろは単数名詞になる点に注意。
05no more than / no less than などの難関構文
ここは意味を「数量」ではなく「気持ち」で覚えるのがコツです。
no more than = only(たった〜)
- I have no more than 500 yen.
(500円しか持っていない。)→ 少ないという気持ち
no less than = as much as(〜も)
- He paid no less than 10,000 yen for the ticket.
(彼はそのチケットに1万円も払った。)→ 多いという気持ち
not more than = at most(多くても)
- The trip will take not more than three hours.
(その旅は長くても3時間だ。)
not less than = at least(少なくとも)
- You need not less than 60 points to pass.
(合格には少なくとも60点必要だ。)
not so much A as B(A というよりむしろ B)
- He is not so much a teacher as a friend to us.
(彼は私たちにとって、先生というよりむしろ友達だ。)
no longer(もはや〜ない)
- She no longer lives here.
(彼女はもうここには住んでいない。)
ポイント:no +比較級は「差がゼロ」、つまり「思っていたのと逆方向に強調」。no more than は「多くない、それだけ」、no less than は「少なくない、そんなに」。
06よくある間違い
- × She is more smarter than me.
- ○ She is smarter than me.(彼女は私より賢い。)→ more と -er は重ねない。
- × This is the most best idea.
- ○ This is the best idea.(これが最高のアイデアだ。)
- × He is taller than any other students.
- ○ He is taller than any other student in his class.(彼はクラスのほかのどの生徒よりも背が高い。)
- × I'm as busy than you.
- ○ I'm as busy as you.(私はあなたと同じくらい忙しい。)
- × The more I study, I understand more.
- ○ The more I study, the more I understand.(勉強するほど理解が深まる。)
比較の文は、書いたあとに「形のセット(as〜as / -er than / the -est)」がそろっているかを確認するだけで、多くのミスを防げます。
07比較構文に強くなる1週間メニュー
1日15分のメニューです。
- 月曜:家族や友達と自分を比べて、原級・比較級・最上級で1文ずつ作る
- 火曜:「〜の人口」「〜の気候」など that of を使う文を3つ作る
- 水曜:the 比較級, the 比較級 で、自分の勉強についての文を3つ書く
- 木曜:倍数表現で身の回りの物を比べる(twice as ... as など)
- 金曜:no more than / no less than / not more than / not less than の4文を作って意味を言う
- 土曜:最上級の文を No other / than any other で書き換える
- 日曜:1週間分の文を見直し、比較対象がそろっているかチェック
今日の1文は「The more I ___, the more I ___.」。たとえば The more I read, the more I enjoy English. のように、自分の実感を英語にしてみましょう。
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よくある質問
than me と than I はどちらが正しいですか?
伝統的な文法では than I (am) が正しいとされますが、会話では than me も広く使われています。試験やフォーマルな文章では than I am のように動詞まで書くと安全です。
-er と more はどう使い分けますか?
1音節の短い語は -er、3音節以上の長い語は more が基本です。2音節の語は語によって異なり、happy → happier、careful → more careful のようになります。辞書で確認しましょう。
no more than と not more than の違いがよくわかりません。
no more than は「たった〜しか」と少ないことを強調する気持ちが入り、not more than は「多くても〜」と上限を客観的に述べる表現です。気持ちの有無で区別すると覚えやすくなります。
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