教育学部

【早稲田大学教育学部英語徹底研究】過去5年分析&2027年度 超絶入試予想|180設問を8タイプに分類・平均1,140語の読解を攻略

WASEDA / SCHOOL OF EDUCATION
早稲田 教育学部の英語は
1本1,100語超を3本読み切る
2022〜2026年の全16大問・180設問を1問単位で解剖。
下線部設問の攻略・位置指定整序・出題ミス2件まで検証
早稲田教育学部の英語は、構成そのものは単純です。長文読解だけ。会話文も英作文も語句整序(記述)もありません。
ところが中身は容赦がない。本文だけで年3,500〜3,900語、1本あたり平均1,140語の英文を3本、90分で処理します。しかも設問は年31〜40問。
さらに学科によって英語の重みが変わります。英語英文学科と複合文化学科は英語の得点が1.5倍、加えて英語英文学科には英語の合格基準点まで設定されています。
この記事では過去5年(2022〜2026)の全16大問・180設問を数え直し、そこから逆算した解法と2027年度の予想までを渡します。

SECTION 01

まず全体像。学科で英語の重みが変わる
教育学部は方式が複数ありますが、大学独自の英語を受けるのはA方式とB方式です。英語の問題は両方式で同一で、試験日は2月19日
方式
科目(時間/配点)
A方式
外国語(90分/50点)・地歴(60分/50点)・国語(90分/50点)=計150点
B方式
外国語(90分/50点)・理科(60分/50点)・数学(120分/50点)=計150点
3教科が均等に50点ずつ。ここまでは分かりやすいのですが、学科によって傾斜がかかります。ここを知らずに出願すると、必要な英語力を読み違えます。
英語英文学科と複合文化学科は、英語が1.5倍になる
英語英文学科複合文化学科は、得点調整後の英語(外国語)の点数が1.5倍されます。つまり50点満点が実質75点になり、総点175点中75点=約43%が英語という計算です。
他学科(教育学科・国語国文学科・社会科など)は50/150=約33%ですから、同じ問題を解いても重みが1.3倍違うということになります。
ちなみに国語国文学科は国語が1.5倍、数学科は数学が2.0倍です。自分の学科がどの科目を重く見るのかを、まず確認してください。
さらに英語英文学科には「英語の足切り」がある
教育学部は全教科に合格基準点(非公表)を設けており、基準点に満たない教科があると、合計点が合格最低点を超えていても不合格になります。
加えて英語英文学科には特定教科の基準が明示されています。英語で、A方式における同学科全受験者の平均点を取ること。これを下回ると、他がどれだけ取れていても通りません。
英語英文学科志望者にとって、英語は「差をつける科目」ではなく「まず通過しなければならない関門」です。
なお外国語はドイツ語・フランス語も選択できますが、英語英文学科の受験者は必ず英語を選択する必要があります。また独仏を選ぶ場合は共通テストの当該科目を受験し、200点を50点に換算する仕組みです。大学独自の問題があるのは英語だけで、実質的な選択肢は英語になります。
問題の骨格──長文3題、それだけ
形式は極めてシンプルです。過去5年で出た大問は、すべて長文読解。文法問題も会話文も英作文もありません。
年度
大問数
設問数
本文の語数(合計)
2026
3題
40問
3,658語(1,307/1,477/874)
2025
3題
31問
3,539語(1,015/1,245/1,279)
2024
3題
37問
3,903語(1,067/1,537/1,299)
2023
3題
32問
3,570語(947/1,763/860)
2022
4題
40問
3,574語(724/1,029/1,102/719)
大問数は2022年度のみ4題、それ以外は3題。設問数は31〜40問で揺れます。しかし本文の総語数は3,539〜3,903語で驚くほど安定しています。読む量は毎年ほぼ同じで、大問の切り方だけが変わっている、という設計です。

SECTION 02

過去5年 出題マップ──16大問を1枚に並べる
2022〜2026年に出た16本の英文を並べます。教育学部が何を読ませたいのかが一望できます。
年度
大問
語数
テーマ
2026
1
1,307
英語は「純粋」であるべきか──米英の英語と言語変化をめぐる論争
2
1,477
なぜ善良すぎる人は嫌われるのか──do-gooder derogationの心理学
3
874
パルテノン神殿の彫刻返還論争──所有権・複製・真正性
2025
1
1,015
スクリーンタイムの計測はカロリー計算に似ている──子どもと画面時間
2
1,245
ショッピングカートを押した瞬間、世界は変わる──小売空間と消費者心理
3
1,279
声で人は識別できるか──音声・言語と本人確認(書籍からの抜粋)
2024
1
1,067
就学前の子どもは1日10語以上を覚える──語彙獲得と公平さの概念
2
1,537
1967年という特異な年──文化史とAI以後の知的生活
3
1,299
終末期に認知症患者が急に記憶を取り戻す現象(terminal lucidity)
2023
1
947
歴史は「書き換え」られるのか──銅像撤去と歴史認識
2
1,763
表情は感情を世界共通に伝えるか──感情表出をめぐる論争
3
860
学習中のマルチタスクはなぜ問題か──注意と学習効率
2022
1
724
ダーウィン『人間の由来』(1871)と、その女性観をどう扱うか
2
1,029
「最初の赤ん坊」の世話をしたのは誰か──人類進化と子育て
3
1,102
気候不安(eco-anxiety)と、子どもを持つかどうかの選択
4
719
2本の英文を比較|アファーマティブ・アクションの賛成論と反対論
この表から読み取れる3つの事実
「教育学部だから教育の話」ではない。言語変化、心理学、文化財返還、消費者心理、人類進化、気候不安、歴史認識。むしろ人文・社会科学と自然科学の境界を扱う英文が中心です。
② ただし学習・発達・言語に関わるテーマは高頻度。語彙獲得(2024)、マルチタスクと学習(2023)、スクリーンタイムと子ども(2025)、英語の変化(2026)。教育学部らしさはここに出ます。
論争のある話題が選ばれる。表情と感情、銅像撤去、彫刻返還、アファーマティブ・アクション、ダーウィンの女性観。筆者が明確な立場を取り、反対論に反論するという構造の英文が非常に多い。設問もそこを突いてきます。
2022年度の大問4は特殊で、賛成側と反対側の2本を読ませて比較させる形式でした。「2本の関係は何か」「Passage 1の筆者ならPassage 2の下線部をどう見るか」といった設問が出ています。1回だけの出題ですが、論争構造を読む力という点では他の年度と地続きです。

SECTION 03

1本1,140語×3本|早稲田で最も重い読解量
16本の実測値を並べると、こうなります。719〜1,763語、平均約1,140語。最長は2023年度大問2の1,763語でした。
719/724/860/874/947/1,015/1,029/1,067/1,102/1,245/1,279/1,299/1,307/1,477/1,537/1,763
1,000語超が16本中11本。1,500語級も2本あります。
比較のために書いておくと、文学部・文化構想学部の読解本文は1本200〜700語程度、商学部は510〜1,230語です。教育学部の1,140語という平均は、早稲田の中でも最重量級だと考えてください。
90分をどう割るか、逆算しておく
本文3,500〜3,900語+設問文と選択肢。90分で処理するには、1大問あたり28分が上限です。うち本文を読むのに15分、設問処理に13分。
1,140語を15分で読むなら毎分約76語。これは決して速すぎる数字ではありませんが、戻り読みをしていると絶対に届きません。一度読んで内容を保持する力が要求されます。
段落番号 [1][2][3] が振ってあるのを使い倒す
教育学部の英文には、必ず段落番号 [1][2][3]…が振られています。これは飾りではありません。設問が「paragraph [4]」「paragraphs [11]-[13]」「paragraphs [10] to [14]」という形で段落を名指しして聞いてくるからです。
つまり段落単位で内容を保持できていれば、探し直す時間がゼロになります。読みながら各段落の横に日本語で3〜5字メモを書く。これだけで設問処理の速度が段違いになります。

SECTION 04

180設問の内訳|下線部設問が主役
5年で180設問。そのうち設問文を機械的に抽出できた167問を分類した結果が下の表です(1つの設問が複数の性格を持つため、合計は180を超えます)。
設問の性格
該当数
代表的な聞かれ方
下線部について問う
54
Underline (1) can best be replaced by/What is meant by underline (2)?
筆者の意図・立場
40
What does the author imply/suggest/mean by …?/author’s tone
段落を名指しする
34
the main point of paragraph [4]/paragraphs [10] to [14]
空所補充
27
Blank [ A ] can best be filled by/combination of words
NOT/CANNOT型
27
Which of the following is NOT in line with …?
タイトル
6
the most appropriate title for this article
複数選択
5
Select the TWO best choices/Select THREE choices
位置指定の語句整序
4
Indicate your choices for the FOURTH and FIFTH positions
「下線部」と「筆者」で全体の半分以上
下線部54+筆者の意図40。教育学部の設問は「筆者がこの表現で何を言おうとしているか」に集中しています。
単純な事実照合(何年に何が起きたか)は少なく、皮肉・比喩・言外の含みを読む問題が中心。だから設問文も What does the author implysuggestmean by …? という形が並びます。
逆に言えば、本文の主張と筆者の温度感さえ掴めていれば、多くの設問が同時に片付くということです。
下線部設問の3タイプ
タイプA|語句レベルの言い換え
Underline (1) can best be replaced by/Which of the following is closest in meaning to underline (2)?
2026年度大問1では、bluff という語について「下線部(1)の bluff について正しいものはどれか」と問われました。多義語と比喩的用法が狙われます。
処理法:下線部の前後1文だけを読み、品詞と方向(プラスかマイナスか)を確定させてから選択肢へ。
タイプB|下線部の含意を問う
What does the author suggest by underline (3)?/What does the author imply by underline (4)?
これが最も多い形です。2026年度大問1の設問9では、下線部(4)について「筆者は英語が破壊された醜さを強調したいのか/言語変化への独断的態度こそ怪物的だと考えているのか」といった選択肢が並びました。
処理法:下線部そのものではなく、その段落全体で筆者がどちら側に立っているかで決めます。語義だけ見ると必ず外します。
タイプC|なぜ筆者はこれを持ち出したか
Why does the author mention underline (5)?/The author mentions underline (4) because …
具体例・引用・逸話が下線され、その機能を問います。2026年度大問1の設問8は「なぜ筆者は controversy の発音について論じるのか」でした。
処理法:具体例は必ず直前か直後の一般論に奉仕しています。その一般論を探して、それを言い換えた選択肢を選ぶ。例そのものの内容を説明した選択肢は罠です。
下線部・筆者意図設問の処理手順

コピー

【読む前の30秒】
設問をざっと見て、下線番号(1)(2)(3)…と段落番号[4][11]を拾う
本文の該当箇所に、あらかじめ印をつけておく
これをやらないと1,100語を2回読むことになる

【読みながら】
各段落の横に日本語3〜5字でメモ(例:反論/具体例/筆者の主張)
筆者が「賛成側」か「反対側」かを、最初の3段落で確定させる
教育学部の英文は論争型が多い。立場さえ決まれば設問の半分は解ける

【下線部設問の解き方】
① 下線部は「語句」か「文」か
 語句 → 前後1文で品詞と方向を確定 → 選択肢の品詞違いを消す
 文  → その段落の主張を先に確定 → 主張と同じ向きの選択肢へ

② imply / suggest / mean を見たら「言外」を問われている
 字義通りの説明をした選択肢は、たいてい不正解
 筆者の温度感(皮肉・批判・共感)に合うものを選ぶ

③ Why does the author mention ...? は「機能」を問う設問
 具体例の内容を説明した選択肢=罠
 その例が支えている一般論を探し、それを言い換えた選択肢を選ぶ

【NOT型(27問)の作法】
設問文のNOT/CANNOTに必ず丸をつける
本文に根拠がある3つに○を打ち、残った1つを選ぶ
「常識的に正しいが本文にない」=NOTの正解になりやすい

【時間ルール】
1問45秒。1大問28分(本文15分+設問13分)
決まらなければ印をつけて飛ばす。1問に固執すると1大問落とす

SECTION 05

空所補充|[A][B]の組み合わせ型に慣れる
5年で27問。教育学部の空所補充には、他学部にあまりない特徴があります。複数の空所をまとめて1問にする「組み合わせ型」です。
Blanks [ A ] and [ B ] can best be filled by:(2026年度 大問1・大問3)
Blanks [ C ], [ D ], and [ E ] can best be filled by:(2026年度 大問3)
Choose the best combination of words that fits in blanks [ B ] and [ C ].(2026年度 大問2)
Choose the combination of words that best fits in blanks [ A ], [ B ], and [ C ].(2024年度 大問1)
Choose the words that best fit in blanks [ 2A ], [ 2B ], and [ 2C ].(2023年度 大問1)
Choose the ONE answer to fill in both blanks [ C-1 ] and [ C-2 ].(2025年度 大問3)
2〜3個の空所に入る語の組み合わせを選ぶので、1つでも判断を誤ると失点します。逆に言えば、確信のある1つが決まれば、選択肢が一気に絞れるという性質もあります。
2026年度大問1の設問12が典型例
選択肢は次の4つでした。
a.[ A ] is,[ B ] plus/b.[ A ] is,[ B ] minus/c.[ A ] is not,[ B ] plus/d.[ A ] is not,[ B ] minus
正解はc([ A ] is not、[ B ] plus)。
見てのとおり、is / is not と plus / minus の2軸で2×2の表になっています。片方を確定させれば2択、両方確定させれば1択。両方を同時に考えようとすると混乱します。
この設計は他の年度でも同じです。必ず「自信のあるほうの空所」から潰してください。
組み合わせ型空所補充の解法

コピー

【STEP 1】選択肢を「表」として見る
 4つの選択肢を縦に並べ、空所ごとに何が入っているかを整理する
 例)A:is / is / is not / is not  B:plus / minus / plus / minus
 → 2軸の2×2。1軸決めれば2択に落ちる

【STEP 2】自信のある空所から先に決める
 全部を同時に考えない。1つ確定 → 選択肢を線で消す
 残り2つになってから、もう一方を検討する

【STEP 3】空所の前後だけを読む
 組み合わせ型の空所は、たいてい同じ段落内にある
 段落全体の論旨(肯定か否定か、増加か減少か)で決まることが多い

【STEP 4】入れて音読する
 選んだ組み合わせを実際に入れて、2〜3文を通して読む
 どちらか一方でも不自然なら、その選択肢は落ちる

【教育学部で狙われる空所の中身】
 肯定/否定の切り替え(is / is not, do / do not)
 増減・方向(plus / minus, more / less, rise / fall)
 接続副詞(however, therefore, instead, similarly)
 程度(entirely / partially / rarely)
 前置詞・句動詞の一部

【注意】
 組み合わせ型は1問で複数の空所を含むが、配点は1問分
 時間をかけすぎない。90秒で決まらなければ飛ばす

SECTION 06

段落単位の設問|要旨・機能・段落間の関係
段落番号を名指しする設問が34問。教育学部を特徴づける形式です。3つの型があります。
聞かれ方と処理
要旨型
the main point of paragraph [4]/best summarises the argument in paragraphs [11]-[13]。指定範囲の第1文と最終文だけで決まることが多い
機能型
the primary purpose of paragraph [9] is to/All of the questions in paragraph [5] are best described as。「何を言っているか」ではなく「何のためにあるか」
関係型
How can we describe the relationship between paragraphs [1] and [2]?/the relationship between paragraph [8] and the previous two paragraphs
「機能型」と「関係型」は日本語で考えたほうが速い
段落の機能は、実は種類が限られています。問題提起/一般論の紹介/反論/具体例/根拠の提示/譲歩/結論。この7つのどれかです。
読みながら各段落の横に、この7語のどれかを日本語で書いておく。それだけで機能型と関係型はほぼ即答できます。
関係型なら「[1]が問題提起、[2]が反論」→ 選択肢の中で「対立を示している」ものを選ぶ。英語で考え直す必要はありません。
2022年度大問1の設問1は、まさに「[1]と[2]の関係を述べよ」でした。2024年度大問3の設問7は「[8]と直前2段落の関係」。毎年必ず1〜2問出るので、段落メモの習慣は必須です。

SECTION 07

タイトル問題6問と、複数選択5問の処理
タイトル問題は6問。ただし出る年と出ない年がある
5年で6問、出題箇所は次のとおりです。
2026年度 大問3/2025年度 大問3/2024年度 大問2・大問3/2023年度 大問2・大問3
2022年度は0問。また、出るときはその大問の最終設問に置かれるのが通例です。
判定基準は3つ。①第1段落と最終段落の両方をカバーしているか。②本文中の一つの具体例だけを指していないか。③本文にない主張を足していないか。教育学部の英文は論争型が多いので、筆者の立場が反映されたタイトルが正解になりやすい傾向があります。中立的すぎるタイトルは疑ってください。
複数選択は5問。個数指定を絶対に見落とさない
5年で5問。内訳はこうです。Select the TWO best choices(2026年度大問2)/Select TWO answers(2025年度大問2)/Select THREE choices(2025年度大問3)/Which TWO of the following statements are NOT in line with the content of the article?(2022年度大問1)/Which TWO paragraphs in Passage 2 together exemplify underline (2)?(2022年度大問4)。TWOが4問、THREEが1問です。
5問中4問が「TWO」、1問が「THREE」
数は多くありませんが、聞かれ方が毎回違います。とくに2022年度大問1は「Which TWO … are NOT in line with」という、個数指定とNOT型の複合。同じ年の大問4は「Passage 2 のどの2つの段落が下線部(2)を例証しているか」という、段落を2つ選ばせるまったく別の形でした。
設問文を流し読みすると、1つだけ選んで終わります。個数(TWO/THREE)と、何を選ぶのか(statements/paragraphs)と、判定の向き(NOT/true)の3点に丸をつける。これだけで防げる失点です。マーク前に指で数える習慣も必ずつけてください。

SECTION 08

位置指定の語句整序|4年連続で大問2に出た
教育学部で唯一、読解以外の力を問う設問です。そして出題位置に、はっきりした規則性があります。
年度・大問
語数
指定された位置
2025 大問2
SECOND and EIGHTH positions
2024 大問2
5語
FOURTH and FIFTH positions
2023 大問2
THIRD and SEVENTH positions
2022 大問2
8語
THIRD and SIXTH positions
4回とも大問2。2026年度だけ出ていない
2022・2023・2024・2025の4年連続で、いずれも大問2に置かれました。2026年度には出題されていません。
復活する可能性は十分あるので、大問2を解くときは「整序があるかもしれない」と意識しておくとよいでしょう。
形式は独特です。語群から並べ替えるところまでは普通ですが、解答するのは指定された2つの位置に来る語だけ。マーク式なので、完成文を書く必要はありません。
2024年度 大問2 設問6|語群:a.in/b.it all/c.ready/d.take/e.to
正しい語順は ready to take it all in(c→e→d→b→a)。4番目は b(it all)、5番目は a(in)。

2022年度 大問2 設問9|語群:a.find/b.a human/c.never/d.nonhuman/e.with/f.going to/g.baby/h.parents
正しい語順は never going to find a human baby with nonhuman parents(c→f→a→b→g→e→d→h)。3番目は a(find)、6番目は e(with)。

位置指定 語句整序の解法

コピー

【この形式の特徴】
・語群から並べ替えるが、答えるのは指定2か所の語だけ
・マーク式。完成文を書く必要はない
・2022〜2025は4年連続で「大問2」に出題された

【STEP 1】空所の前後を読み、文型と意味の方向を決める
 空所の前が be動詞 → 形容詞か分詞から始まる可能性
 空所の前が助動詞 → 動詞原形から始まる
 空所の後ろがピリオド → 空所内で完結する

【STEP 2】語群からかたまりを作る
 to + 動詞原形/going to + 原形
 冠詞 a・the は必ず名詞とセット(a human baby)
 前置詞は直後の名詞とセット(with nonhuman parents)

【STEP 3】かたまりを並べて全体を作る
 ready / to take / it all / in
 never / going to / find / a human baby / with nonhuman parents

【STEP 4】番号を振って、指定位置を数える
 語群の記号(a〜h)で1番目から順に書き出す
 指を使って数える。ここで1つずれると両方外れる

【STEP 5】本文に戻して意味を確認する
 整序は文法問題ではなく読解問題。文脈で最終確認する

【頻出のかたまり】
 be ready to do/~する準備ができている
 be going to do/~するつもりだ
 take it all in/すべてを受け止める、理解する
 find A with B/BをもつAを見つける

SECTION 09

出題ミス2件|過去問を解くときの注意
過去5年を精査すると、設問が無効になった事例が2件ありました。過去問演習で「答えが合わない」と悩む前に、知っておいてください。
該当箇所
扱い
2026年度 大問2 設問4
問題削除として扱われています
2024年度 大問3 設問4
出題ミスとして扱われています
2年に1回のペースで起きている、と考えておく
5年で2件。決して珍しい話ではありません。本番で「どう考えても答えが2つある」と感じても、そこで固まらないこと。1問に2分かけるより、印をつけて次に進むほうが確実に得です。
また過去問を解くときは、大学公式サイトの「入試問題の訂正」情報を必ず確認してください。市販の問題集が対応していない場合があります。
なお設問数は年により31〜40問と幅がありますが、これは大問あたりの設問数が5〜16問と大きく変動するためです。2023年度は大問2が16問、大問3が5問。「1大問=約12問」と決めつけず、開始時に各大問の設問数を確認してから時間を割り振ってください。

SECTION 10

頻出トピック20と、知っておくべき背景知識
1本1,100語超を読むには、背景知識が効きます。過去5年の16本を整理すると、次の20領域に集約されました。
#
トピック
押さえるキーワード
01
言語変化と「正しさ」
prescriptivism/purity/standard/evolution of language
02
語彙獲得と言語発達
word learning/fluent communication/pre-school
03
音声と話者の識別
voice recognition/syllable/speaker identification
04
学習と注意・マルチタスク
multitasking/attention/cognitive load/brain scan
05
子どもとスクリーンタイム
screen time/guidelines/misleading measure
06
感情と表情の普遍性
facial expression/universality/contentious debate
07
道徳心理と他者評価
do-gooder derogation/moral/insufferable
08
意識・記憶と終末期
terminal lucidity/dementia/hospice/memory
09
人類進化と子育て
paleoanthropology/caregiving/species
10
進化論と科学者の再評価
natural selection/status quo/legacy/reassessment
11
歴史認識と記念碑
statue removal/rewriting history/erased
12
文化財の返還論争
repatriation/marbles/authenticity/reproduction
13
入試と機会の平等
affirmative action/college admission/diversity
14
気候不安と世代
eco-anxiety/climate change/having children
15
消費者心理と空間設計
shopping cart/active consumer/retail environment
16
AIと知的生活
post-AI society/intellectual life/innocence
17
公平さの概念
fairness/equality/equity/deserve
18
科学的論争の読み方
contentious/maintain/experts disagree/evidence
19
文化史と時代区分
the sixties/counterculture/utopia
20
博物館と公共性
museum/ownership/access/stewardship
20トピックに共通する型
よく見ると、ほぼすべてが「専門家の間で意見が割れている」話題です。表情は普遍か、銅像は撤去すべきか、彫刻は返還すべきか、スクリーンタイムは測る意味があるか、ダーウィンをどう扱うか。
だから英文の構造も決まってきます。①論争の紹介 → ②一方の立場の紹介 → ③反論 → ④筆者の立場の表明
読みながら「いま誰の意見を読んでいるか」を追い続けること。これが教育学部の読解で最も重要な技術です。筆者の意見と、筆者が紹介している反対意見を取り違えると、設問の半分を落とします。
論争型の英文で「誰の意見か」を見分ける目印

コピー

【他人の意見の合図】=ここは筆者の主張ではない
Some experts maintain that .../一部の専門家は~と主張する
It is often argued that .../しばしば~と論じられる
Critics say .../批判する人々は言う
Conventional wisdom holds that .../通説では~
Many people assume that .../多くの人は~と思い込んでいる
apparently / supposedly / allegedly(伝聞・皮肉の合図)
We must be vigilant, apparently, to ...(apparentlyが皮肉)

【筆者が反転させる合図】=ここから主張が始まる
But / Yet / However / In fact / The trouble is
think again / that is not the whole story
The truth is .../ In reality ...
This question is under contentious debate.(論争の宣言)

【筆者の主張の合図】
I would argue that .../To my mind ...
What matters is .../The point is ...
This is why .../ Herein lies ...

【皮肉・批判の合図】=設問で imply を問われやすい
beyond silly / screeches / like a child in a playground
so-called / quotation marks around a word(“species”)
rhetorical questions(連続する疑問文)

【読みながらやること】
各段落の横に、日本語で3〜5字メモ
 例)通説/反論/実験/筆者主張/譲歩/結論
筆者の立場が決まった時点で、余白に「筆者=○○側」と書く
以後の設問は、この一言に照らして選べばよい

【設問での使い方】
What does the author imply by ...? → 筆者側の選択肢を選ぶ
Why does the author mention ...? → その例が支える一般論を探す
Which is NOT in line with the author? → 反対側の意見が答え

SECTION 11

90分の時間配分と、解く順番
90分で本文3,500〜3,900語、設問31〜40問。記述はありません。教育学部で最も多い失敗は、最後の1題に手が回らないことです。
対策は明快で、開始2分で全大問の設問数を数え、短い大問から解くこと。2023年度のように大問2が16問、大問3が5問という年もあります。順番に解く理由はありません。
順番
対象
目安
狙い
0分
全体の下見
2分
各大問の設問数を数え、解く順番を決める
1番目
設問が最少の大問
24分
短い大問で確実に得点し、リズムを作る
2番目
2番目に短い大問
28分
本文15分+設問13分の配分を守る
3番目
設問が最多の大問
30分
残り時間をすべて投入する
残り
見直し
6分
複数選択の個数、マークずれの確認
2022年度のような4題構成に当たったら
2022年度は4題・40問でした。1題あたり21分しかありません。本文の語数は毎年ほぼ同じ(3,500〜3,900語)なので、大問が増えれば1本あたりは短くなります。実際2022年度の本文は724/1,029/1,102/719語で、他年度より短めでした。
「4題ある=分量が多い」ではない。ここを誤解して焦ると、かえって崩れます。
本番用タイムテーブル(過去問演習でそのまま使う)

コピー

開始  0分 ─ 全大問をめくり、各大問の設問数を数える(2分)
         設問が少ない順に解く順番を決めて、番号を書く
    2分 ─ 1本目(設問が最少の大問)
   26分 ─ 2本目
   54分 ─ 3本目(設問が最多の大問)
   84分 ─ 見直し
終了 90分

【1大問の中の配分(設問12問前後の場合)】
 0〜1分   設問をざっと見て、下線番号と段落番号を本文に印
 1〜16分  本文を通読。各段落の横に日本語3〜5字メモ
 16〜28分 設問処理。1問45秒

【本文を読むときの3原則】
1. 戻り読みをしない。1,100語を2回読む時間はない
2. 各段落に機能メモ(通説/反論/具体例/筆者主張/結論)
3. 筆者の立場が見えた時点で余白に「筆者=○○側」と書く

【途中チェックポイント】
26分時点で1本目が終わらない → 残り設問を勘で埋めて次へ
54分時点で2本目が終わらない → 下線部設問だけ拾って次へ
84分に達したら、未着手の設問はすべて機械的に埋める

【捨てる基準】
1問45秒。決まらなければ印をつけて飛ばす
段落要旨型・タイトル型は最後に回してよい(本文全体が要る)
下線部設問は落とさない。5年で54問、最多の設問タイプ

【最後の6分でやること】
1. 複数選択(Select TWO / THREE)の個数を指で数える
2. NOT型の設問で、向きを取り違えていないか再確認
3. マーク番号のずれを、大問の変わり目だけ確認する

SECTION 12

2027年度 超絶入試予想
ここから先は過去5年の実測からの推定です。的中を保証するものではありません。
予想①|長文のみ・3題(確度:極めて高い)
5年で16大問、すべて長文読解でした。文法問題・会話文・英作文は1題もありません。2027年度も長文3題(まれに4題)、本文計3,500〜3,900語で来るとみています。
予想②|下線部設問と筆者意図設問が主役のまま
下線部54問、筆者意図40問。この2つで設問の大半を占めます。imply/suggest/mean by/Why does the author mention という聞き方は変わらないとみています。
対策の重心も明快で、語義暗記よりも「筆者の温度感を読む」訓練に時間を割くべきです。
予想③|位置指定の語句整序は復活しうる
2022〜2025の4年連続で、いずれも大問2に出題されました。2026年度は出ていません。復活する可能性は十分あります。語群からかたまりを作り、指定位置の語を数える練習を1〜2回はしておいてください。
予想④|タイトル問題は大問の最後に1問
5年で6問。2023・2024年度は2問ずつ、2022年度は0問という揺れがあります。出るとすればその大問の最終設問です。
予想⑤|テーマは「論争のある話題」
言語変化、感情表出、歴史認識、文化財返還、アファーマティブ・アクション、スクリーンタイム。専門家の間で意見が割れている話題が一貫して選ばれています。
2027年度もこの路線とみて、下の予想トピックを押さえてください。とくに教育・言語・発達に関わるものは優先度が高いです。
2027年度 予想トピック20(読み込んでおく順)

コピー

01 生成AIと学習・評価 AI in education/assessment
02 AIと言語学習の変化 language learning/fluency
03 読書習慣とデジタル読解 deep reading/screen reading
04 スマホと子どもの発達 screen time/attention span
05 早期教育の効果と限界 early education/long-term effects
06 バイリンガリズムと認知 bilingualism/cognitive benefit
07 方言・標準語と教育 dialect/standard language
08 学力格差と教育機会 achievement gap/equity
09 入試制度と公正さ admission/meritocracy/affirmative action
10 教員不足と働き方 teacher shortage/workload
11 インクルーシブ教育 inclusive education/accommodation
12 記憶と学習の科学 retrieval practice/spacing effect
13 感情と学習動機 motivation/self-efficacy
14 睡眠・運動と認知機能 sleep/exercise/cognition
15 気候不安と若者 eco-anxiety/climate education
16 歴史教育と記憶の政治 history education/memory politics
17 文化財返還と博物館 repatriation/museum ethics
18 メディアリテラシー misinformation/critical thinking
19 動物の認知と倫理 animal cognition/welfare
20 科学的合意はどう作られるか consensus/peer review

【使い方】
1トピック15分。日本語の解説記事を1本読み、
上のキーワードを英語で書き出して意味を確認するだけでよい。
20トピック×15分=5時間。

【教育学部だけの追加課題】
どのトピックでも「賛成側の主張」と「反対側の主張」を
それぞれ1文ずつ、日本語で言えるようにしておくこと。
教育学部の英文は論争型が中心で、
設問は「どちらが筆者の意見か」を突いてくる。

SECTION 13

逆算3か月ロードマップ
教育学部は長文一本勝負です。だから対策も一点に集中できます。逆に言えば、読解力が足りないと逃げ場がありません。
時期
目的
やること
1か月目
読む量に体を慣らす
1,000語級を週5本。全文に段落メモ(通説/反論/筆者主張)をつける
2か月目
設問タイプ別演習
下線部設問と筆者意図設問だけを集めて集中演習。組み合わせ型空所補充も
3か月目前半
通し演習
90分フルセットを週2回。必ず「設問数を数えて順番を決める」から始める
3か月目後半
背景知識と再演習
予想トピック20を消化。賛成・反対の両論を1文ずつ言えるようにする
前日
確認だけ
「誰の意見か」の目印リストとタイムテーブルを眺める。新しい問題はやらない
読む素材はどこから取るか
教育学部の英文は、論争のある話題を扱う1,000語級の記事・エッセイです。同種の素材としては、他大学の長文問題(早稲田他学部・上智・慶應)に加えて、英語圏の論壇誌・書評誌の記事が使えます。
また教育学部の過去問は可能な限り古い年度まで遡る価値があります。形式が極めて安定しているので、10年分解けば設問のパターンはほぼ網羅できます。

SECTION 14

落ちる人に共通する7つのパターン
パターン1|番号順に解いて、最後の1題が丸ごと残る
設問数は大問により5問〜16問と大きく違います。長い大問から入ると、それだけで30分以上溶けます。
処方:開始2分で各大問の設問数を数え、少ない順に解く。
パターン2|筆者の意見と、紹介されている反対意見を取り違える
論争型の英文が中心なので、これをやると設問の半分を落とします。
処方:Some experts maintain/It is often argued/apparently を反対意見の合図として印をつける。筆者の立場が見えたら余白に書く。
パターン3|下線部を「語義」だけで処理する
imply/suggest と書かれていたら、字義通りの説明は不正解であることが多い。
処方:下線部が属する段落の主張を先に確定し、その向きに合う選択肢を選ぶ。
パターン4|段落番号の設問で探し直す
「paragraph [11] の要旨は」と聞かれてから読み返すと、1,100語の中を彷徨うことになります。
処方:読みながら各段落に日本語3〜5字のメモ。これだけで探す時間がゼロになります。
パターン5|複数選択の個数と向きを見落とす
2022年度は「Which TWO … are NOT in line with」でした。個数指定とNOT型の複合です。
処方:TWO/THREE と NOT の両方に丸をつけ、マーク前に指で数える。
パターン6|組み合わせ型空所を同時に考える
[A]と[B]を一度に決めようとして混乱し、時間だけ消える。
処方:選択肢を表として見て、自信のある空所から先に決めて選択肢を消す。
パターン7|自分の学科の傾斜配点を知らない
英語英文学科と複合文化学科は英語が1.5倍。さらに英語英文学科には英語の合格基準点があります。
処方:出願前に募集要項で自分の学科の傾斜と基準点を確認し、目標点を設定し直す。
この記事のまとめ
出題は長文読解のみ。3題(2022年度のみ4題)、本文計3,500〜3,900語
1本平均1,140語。早稲田でも最重量級の読解量
設問の主役は下線部54問と筆者意図40問。語義より「筆者の温度感」
段落番号を名指しする設問が34問。段落メモが最強の時短になる
英語英文学科と複合文化学科は英語1.5倍。英英には英語の基準点もある
形式は5年間ほとんど動いていません。
読む力を積んだ人から、順に受かります。