なぜ見直しをしてもミスが見つからないのか
「見直したはずなのに、ミスが残っていた」という経験はありませんか。これには理由があります。
自分が書いた文章を読み返すとき、私たちは書きたかった内容を頭の中で補いながら読んでしまいます。He go to school. と書いていても、頭の中では「彼は学校に行く」と意味が通じてしまうので、s の抜けに気づきにくいのです。
そこで大切なのが、意味を読むのではなく、チェック項目を決めて1つずつ探すという見直し方です。
- × 全体をなんとなく読み返す
- ○ 「今は動詞の形だけを見る」「今は冠詞だけを見る」と、目的を決めて読む
この方法だと、1回あたりの見直しで見る場所がはっきりするので、ミスを見落としにくくなります。
ポイント:見直しは「読む」のではなく「探す」。何を探すか決めてから文章を見ましょう。
学習者に多い文法ミス10項目(前半)
英作文でよく見られるミスを10項目にまとめました。まずは前半の5つです。
1. 三単現の s の抜け
- × My sister play the piano every day.
- ○ My sister plays the piano every day.
主語が he / she / it や単数の名詞で、現在形のときは動詞に s が付きます。
2. 時制のずれ
- × Last weekend, I go to the zoo and see pandas.
- ○ Last weekend, I went to the zoo and saw pandas.
last weekend、yesterday、ago などがある文は過去形です。1つ目の動詞だけ過去形にして、2つ目を忘れるミスも多いです。
3. 冠詞(a / the)の抜け
- × I have dog. Dog is very cute.
- ○ I have a dog. The dog is very cute.
数えられる名詞の単数形には、基本的に a / an / the などが必要です。初めて出てくるものは a、2回目以降は the が基本です。
4. 名詞の複数形の s
- × There are many student in my class.
- ○ There are many students in my class.
many、some、two などのあとの数えられる名詞は複数形にします。
5. 主語の抜け
- × Yesterday was very busy, so went to bed early.
- ○ Yesterday was very busy, so I went to bed early.
日本語は主語を省くことが多いため、英語でも主語を落としがちです。so や and のあとに注意しましょう。
学習者に多い文法ミス10項目(後半)
6. 主語と動詞の数の不一致
- × One of my friends are from Canada.
- ○ One of my friends is from Canada.
主語は one(1人)なので is です。主語と動詞の間に語句が入ると、間違えやすくなります。
7. 前置詞のミス
- × I arrived to the station at 7.
- ○ I arrived at the station at 7.
前置詞は動詞とセットで覚えるのが近道です。arrive at / in、listen to、depend on など。
8. 数えられない名詞の扱い
- × I got many informations and advices.
- ○ I got a lot of information and advice.
information、advice、homework、furniture などは、原則として複数形にしません。
9. 文のつなぎ方(カンマだけでつなぐ)
- × It was raining, we stayed home.
- ○ It was raining, so we stayed home.
- ○ It was raining. We stayed home.
2つの完全な文をカンマだけでつなぐのは、英作文では誤りとされるのが一般的です。接続詞を入れるか、文を分けましょう。
10. 比較の形
- × This book is more easier than that one.
- ○ This book is easier than that one.
more と -er は一緒に使いません。短い形容詞は -er、長い形容詞は more を使うのが基本です。
見直しの順番と「自分専用ミス帳」
おすすめの見直し順
10項目を一度にすべて見るのは大変です。次の順番で、3回に分けて見直すと効率的です。
- 1回目(動詞チェック):三単現の s、時制、主語と動詞の一致(1・2・6)
- 2回目(名詞チェック):冠詞、複数形、数えられない名詞(3・4・8)
- 3回目(文のつながりチェック):主語の抜け、前置詞、カンマ、比較(5・7・9・10)
1回目は動詞にだけ下線を引きながら読む、2回目は名詞にだけ丸をつけながら読む、というように、手を動かしながら見ると見落としが減ります。
自分専用ミス帳を作る
10項目のうち、実際に自分がよくやるミスは人によって違います。添削で指摘されたミスを、次の形でノートに書きためていきましょう。
- 日付
- 自分が書いた文(×)
- 正しい文(○)
- ミスの種類(1〜10のどれか)
1か月ほど続けると、自分のミスの「くせ」が見えてきます。たとえば「3(冠詞)が一番多い」とわかれば、見直しでは冠詞を最優先でチェックすればいいのです。
ポイント:全員に共通の10項目より、自分がよく間違える3項目のほうが、見直しの効果は大きくなります。
試験本番の見直しと1週間の練習メニュー
試験本番での見直し
試験では時間が限られているので、見直し時間をあらかじめ確保しておくことが大切です。たとえば20分の英作文なら、最後の3分程度を見直しに残す、と決めておきましょう。
時間がないときは、ミス帳でわかった自分の弱点ベスト3だけをチェックします。すべてを見ようとして中途半端になるより、確実です。
1週間の練習メニュー
- 月:過去に書いた英作文を1つ出し、動詞チェックだけを行う
- 火:同じ英作文で名詞チェックを行う
- 水:同じ英作文で文のつながりチェックを行う
- 木:見つかったミスをミス帳に記録し、種類ごとに数える
- 金:新しいテーマで5文の英作文を書き、3回に分けて見直す
- 土:自分の弱点ベスト3を決め、各項目の正しい例文を2つずつ作る
- 日:金曜の英作文を、弱点ベスト3だけで2分以内に見直す練習
見直しの習慣は、一度身につくと一生使えるスキルです。次に英作文を書いたら、「探す見直し」を試してみてください。



