類義語は「訳」ではなく「絵」で区別する
類義語で迷う原因は、日本語訳が同じだからです。see も look も watch も「見る」と覚えていたら、区別できないのは当然です。
そこで大切なのが、それぞれの単語がどんな場面の「絵」を表しているかをつかむことです。
- 目に入ってくるのか、自分から目を向けるのか
- 一瞬なのか、しばらく続くのか
- 相手がいるのか、いないのか
こうした違いを1枚の絵で覚えると、日本語訳に頼らずに使い分けられるようになります。
ここで紹介するのは、あくまで典型的な使い分けの傾向です。英語には例外や慣用表現も多いので、迷ったら辞書の例文で確認しましょう。
ポイント:類義語は、1つずつ覚えるより「グループで並べて比べる」ほうが、違いがはっきりします。
see・look・watch:見るの3兄弟
see:自然に目に入る
意識しなくても、目を開けていれば見えてしまうイメージです。
- I saw a cat on my way home.(帰り道で猫を見かけた)
- Can you see the mountain from here?(ここから山が見える?)
「会う」(I'll see you tomorrow.)や「わかる」(I see.)の意味もあります。
look:自分から目を向ける
意識して視線を向けるイメージ。後ろに見る対象が来るときは look at になります。
- Look at this picture.(この写真を見て)
- She looked out of the window.(彼女は窓の外を見た)
watch:動くものをしばらく見続ける
動いているもの、変化するものを、時間をかけて見るイメージです。
- I watched a soccer game on TV.(テレビでサッカーの試合を見た)
- Watch your step.(足元に気をつけて)
よくある疑問:映画は see? watch?
映画館で映画を見るときは see a movie、家でテレビや配信を見るときは watch a movie と言うことが多い、という傾向があります。ただし、どちらも使われるので、厳密なルールではありません。
hear・listen、say・tell・speak・talk
hear と listen
- hear:自然に耳に入る(see に近い)
- I heard a strange noise last night.(昨夜、変な音が聞こえた)
- listen:自分から耳を傾ける(look に近い)。対象が来るときは listen to
- I listen to music every morning.(毎朝音楽を聴く)
see / hear が「入ってくる」、look / listen が「向ける」とペアで覚えると整理しやすくなります。
say・tell・speak・talk
- say:言葉そのもの(セリフ)に注目
- She said, "I'm tired."(彼女は「疲れた」と言った)
- He said that he was busy.(彼は忙しいと言った)
- tell:相手に情報を伝える。tell +人 の形がよく使われる
- Please tell me your name.(名前を教えてください)
- tell a story / tell a lie(話をする/うそをつく)
- speak:声を出して話す行為、言語を話す。一方的・フォーマルな場面にも
- Can you speak English?(英語を話せますか)
- He spoke at the meeting.(彼は会議で発言した)
- talk:相手とやりとりする会話
- We talked about our plans.(私たちは計画について話し合った)
- Can I talk to you for a minute?(ちょっと話せる?)
よくある間違い
- 誤:He said me the news. → 正:He told me the news.(say の直後に人は来ない)
- 誤:I speak with my friend about the movie for hours. → 自然:I talked with my friend about the movie for hours.
borrow・lend・rent、ほか頻出グループ
borrow・lend・rent:貸し借り
- borrow:(無料で)借りる
- Can I borrow your pen?(ペンを借りてもいい?)
- lend:(無料で)貸す
- Can you lend me your pen?(ペンを貸してくれる?)
- rent:お金を払って借りる・貸す
- We rented a car in Hokkaido.(北海道でレンタカーを借りた)
borrow と lend は矢印の向きが逆です。「自分に向かってくる=borrow」「相手に向かっていく=lend」と覚えましょう。
remember と remind
- remember:自分が覚えている・思い出す
- I remember his face.(彼の顔を覚えている)
- remind:誰かに思い出させる(remind +人+of / to)
- Please remind me to call her.(彼女に電話するよう私に念を押して)
job と work
- job:数えられる「仕事・職」(a job、two jobs)
- work:数えられない「仕事・作業」全般
- I have a lot of work today.(今日は仕事がたくさんある)――works にはしない
rob と steal
- steal:物を盗む(steal +物)
- Someone stole my bike.(誰かが自転車を盗んだ)
- rob:人や場所から奪う(rob +人・場所 +of 物)
- They robbed a bank.(彼らは銀行を襲った)
類義語を覚えるコツとよくある失敗
覚えるコツ
- グループで並べる:see / look / watch のように、似た単語を同じページにまとめる。
- 1文の違いで比べる:I saw him. / I looked at him. / I watched him. のように、他を同じにして1語だけ入れ替えた文を作る。
- 後ろの形もセットに:look at、listen to、tell 人、remind 人 of のように、後ろに続く形まで覚える。
- 絵を描く:矢印や目のイラストで「入ってくる」「向ける」を描くと、記憶に残りやすい。
よくある失敗
- 日本語訳だけで区別しようとする:「見る」「見つめる」「眺める」のように訳を細かくしても、使う場面がわからないと迷います。
- 全部のルールを覚えようとする:例外や慣用表現まで一度に覚えようとすると混乱します。まずは典型的な使い方を押さえましょう。
- グループを一気に増やしすぎる:1日に10グループ覚えるより、1日1〜2グループを確実にするほうが効果的です。
1週間の類義語トレーニング
1日10分のメニューです。
- 月曜:see / look / watch――それぞれ自分の生活で例文を1つずつ作る。
- 火曜:hear / listen――「今聞こえている音」と「今聴いているもの」を英語で言う。
- 水曜:say / tell / speak / talk――4つを使って、昨日の会話を英語で説明する。
- 木曜:borrow / lend / rent――矢印の図を描き、例文を1つずつ作る。
- 金曜:remember / remind、job / work――後ろの形に注意して例文を作る。
- 土曜:穴埋めクイズ――今週の例文の動詞を隠して、どれが入るか答える。
- 日曜:自分の間違いノート――土曜に間違えたものだけを、正しい例文で書き直す。
ポイント:土曜の穴埋めクイズは、グループを混ぜて出題するとより効果的です。
まとめ:似ている単語こそ並べて比べる
類義語の使い分けのポイントです。
- 日本語訳ではなく「絵」で区別する
- see / hear は「入ってくる」、look / listen は「向ける」
- tell は「人に伝える」、say は「言葉そのもの」
- borrow と lend は矢印の向きが逆
- 後ろに続く形までセットで覚える
今日は、see・look・watch の3つを使って、今日見たものを英語で3文言ってみましょう。I saw... I looked at... I watched... と言い分けられたら、類義語マスターへの第一歩です。



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