Part 6の形式:Part 5とどこが違う?
IIBCの公式案内によると、Part 6は不完全な文書を完成させる問題で、全16問。1つの文書につき4問、選択肢は4つです。答えとして選ぶのは、単語や句のほか、一文そのものの場合もあります。
Part 5が「1文の中で完結する問題」なのに対して、Part 6は文書の中の1つの空所です。そのため、次の2種類の問題が混在します。
- 空所のある1文だけで解ける問題:Part 5と同じ品詞問題など
- 前後の文を読まないと解けない問題:時制、つなぎ言葉、代名詞、文挿入など
Part 6でありがちな失敗は、Part 5と同じ感覚で「空所の文だけ」を読んで答えてしまうこと。文法的にはどれも正しそうに見えるのに、文脈で1つに絞られる、という問題が多いのです。
ポイント:Part 6は「文書を上から読みながら、空所に出会ったら解く」のが基本。空所だけ拾い読みしないこと。
文脈が必要な3つの問題タイプ
以下は編集部の作例です。社内メールの一部と考えてください。
We are pleased to announce that our Osaka branch ------ (1) next month. The new office is located near the central station. ------ (2), it will be easy for clients to visit us. Please share this news with ------ (3) customers.
① 時制の問題
(1) の選択肢が opened / will open / has opened / was opening なら、1文だけでは決められません。next month があるので will open ですが、もし next month がなければ、文書の日付やほかの文の時制から判断します。
② つなぎ言葉(接続副詞)の問題
(2) の選択肢が However / Therefore / Otherwise / Instead なら、前の文「駅の近くにある」と後ろの文「顧客が訪れやすい」の関係を考えます。原因→結果なので Therefore。
③ 代名詞・限定詞の問題
(3) の選択肢が your / its / their / his なら、メールの読み手の顧客なので your。誰が誰に書いているかを把握しておく必要があります。
どのタイプも、前後1〜2文を読めば解けることがほとんどです。
文挿入問題の考え方
Part 6の各文書には、空所に入る一文を選ぶ問題が含まれることがあります。選択肢がすべて完全な文なので、時間がかかりやすく、苦手意識を持つ人が多い問題です。
手順
- 空所の直前の文と直後の文を読む
- 4つの選択肢それぞれについて、「前の文から自然につながるか」「後ろの文に自然につながるか」を確認
- 代名詞(this, they, these など)やつなぎ言葉(Also, However など)が選択肢に入っていたら、それが何を指すかを前の文で確認
作例
The workshop will be held in Room 305 on Friday. ------. Lunch will be provided for all participants.
(A) Please bring your laptop and a notebook.
(B) The room was renovated two years ago.
(C) However, it has been canceled.
(D) Our sales increased last quarter.
前後は「ワークショップの案内」なので、参加者への持ち物の連絡である (A) が自然です。(C) は後ろの「昼食が出ます」と矛盾し、(B)(D) は話題がそれています。
ポイント:文挿入は「内容が関係あるか」だけでなく、「前後とのつながりの言葉」が決め手になることが多いです。
時間の使い方と解く順番
Part 6は16問。Part 5とPart 7にはさまれていて、時間をかけすぎるとPart 7に影響します。
おすすめの進め方
- 文書を最初から順に読み、空所に来たらその場で解く
- 前後の文で解けない問題は、少し先まで読んでから戻る
- 文挿入問題は、文書を最後まで読んでから解くと判断しやすい場合もある
- どうしても決まらない問題は、最もらしいものをマークして先へ
「1文書あたり何分」といった目安は人によって違うので、模試で自分のペースを測っておきましょう。時間配分全体の考え方は別記事「TOEICの時間配分と解き方のコツ」で詳しく紹介しています。
文書の種類を意識する
Part 6の文書は、メール、お知らせ、社内文書、広告、記事など。誰が誰に、何のために書いたかを最初の1〜2文でつかむと、代名詞や時制の問題が解きやすくなります。
Part 6の復習法と1週間メニュー
Part 6の復習では、答え合わせのあと文書全体を読み直すことが大切です。
復習ステップ
- 間違えた問題の根拠が、空所の文の中にあるか、前後の文にあるかを確認する
- 前後の文が根拠なら、その部分に線を引く
- 文書全体を音読し、流れ(導入→詳細→依頼など)を確認する
- つなぎ言葉(Therefore, However, In addition など)はノートにまとめる
1週間メニュー(1日15〜20分)
- 月:Part 6を2文書(8問)。根拠の位置(空所の文か前後か)をメモ
- 火:2文書。時制とつなぎ言葉の問題に注目
- 水:文挿入問題だけを集中して解く(手持ちの問題集から4〜5問)
- 木:月〜水の文書を音読し、つなぎ言葉ノートを作る
- 金:2文書を時間を計って解く
- 土:Part 5〜6を通しで。Part 6に何分かかったか記録
- 日:休み、またはつなぎ言葉ノートの見直し
Part 6に出やすい文書と書き出しのパターン
Part 6の文書は、書き出しを見れば「何の文書か」がすぐ分かることが多いです。以下は編集部の作例です。
- 社内メール:I'm writing to let you know that〜(〜をお知らせします)
- お知らせ・告知:Please be advised that〜(〜にご注意ください)
- 広告:Are you looking for〜?(〜をお探しですか?)
- 顧客へのお礼:Thank you for your recent purchase.(先日はご購入ありがとうございます)
文書の種類が分かると、その後の流れも予測できます。たとえば顧客へのお礼なら、「お礼→商品やサービスの説明→次回使える特典や問い合わせ先」という流れになりやすいでしょう。
こうした書き出しの表現は、そのままライティングにも使えます。Part 6の復習で出会った表現をノートにためておくと、読解にも英作文にも役立つ一石二鳥の教材になります。
よくある失敗とまとめ
- 空所の文だけ読んで答える:文法的には正しい選択肢が複数あって迷う原因に
- 文挿入問題で意味だけを考える:代名詞やつなぎ言葉の手がかりを見落としやすい
- 文挿入に時間を使いすぎる:1問にこだわってPart 7の時間を削らない
- つなぎ言葉をあいまいに覚えている:However と Therefore の違いを即答できるようにしておく
Part 6は、Part 5の文法力とPart 7の読解力の「中間」にあるパートです。ここで文脈を追う読み方が身につくと、Part 7も読みやすくなります。今日は、Part 6を1文書だけ解き、間違えた問題の根拠が「どの文にあったか」を線で示す復習をしてみましょう。



