Part 5の形式と、目指すべき状態
IIBCの公式案内によると、Part 5は不完全な文を完成させる問題で、全30問、選択肢は4つです。1文の中に1つ空所があり、そこに入る最も適切な語句を選びます。
Part 5で目指したいのは、「速く」と「正確に」の両立です。リーディングは75分で100問。Part 5で考え込むほど、後ろのPart 7が苦しくなります。一方で、スピードを優先して取りこぼすのももったいない。
そのために大事なのが、問題を見た瞬間に「どのタイプの問題か」を判断することです。タイプが分かれば、どこを見ればいいかが決まり、無駄に全文を読まずに済みます。
ポイント:Part 5は「問題を解く前に、問題を分類する」。これだけで解くスピードが変わります。
4つの問題タイプと見分け方
選択肢をまず見て、次のどれに当たるかを判断します。以下は編集部の作例です。
① 品詞問題:同じ語の形違い
選択肢:(A) efficient (B) efficiently (C) efficiency (D) efficiencies
The new system allows staff to process orders more ------.
→ 空所の前が more、さらに前が動詞 process orders。動詞を修飾するので副詞の efficiently。
② 動詞の形の問題:時制・態・主語との一致
選択肢:(A) will announce (B) announced (C) was announced (D) announcing
The winner of the design contest ------ at the ceremony last night.
→ last night で過去、主語 winner は「発表される」側なので受け身の was announced。
③ 前置詞・接続詞の問題
選択肢:(A) although (B) despite (C) because (D) during
------ the heavy rain, the outdoor event was held as scheduled.
→ 後ろが名詞のカタマリ(the heavy rain)なので前置詞。意味は「〜にもかかわらず」で despite。although は後ろに文(主語+動詞)が来ます。
④ 語彙問題:意味の違う単語
選択肢:(A) reserve (B) remain (C) require (D) remind
All visitors are ------ to sign in at the front desk.
→ be required to〜「〜するよう求められる」で require。文全体の意味で判断します。
空所の前後だけで解ける問題を見抜く
①品詞問題と③前置詞・接続詞の問題の多くは、空所の前後数語を見るだけで解けることがあります。全文を訳す必要はありません。
品詞問題のよくある手がかり
- 冠詞(a / the)や所有格(our / its)の後 → 名詞
- be動詞の後で、主語を説明 → 形容詞
- 動詞や文全体を修飾 → 副詞
- 形容詞の前で程度を表す → 副詞(extremely useful など)
前置詞か接続詞かの手がかり
- 空所の後ろが 名詞のカタマリ → 前置詞(despite, during, due to など)
- 空所の後ろが 主語+動詞 → 接続詞(although, while, because など)
一方、②動詞の形の問題は、主語と時を表す語(yesterday, next week, since など)を探す必要があり、④語彙問題は文全体の意味をつかむ必要があります。全文を読む問題と、読まなくていい問題を分けることで、30問全体のスピードが上がります。
本当に力がつく復習:間違いノートの作り方
Part 5で最も差がつくのは、解いた後の復習です。答え合わせをして「なるほど」で終わると、似た問題でまた間違えます。
おすすめの「間違いノート」の書き方
- 間違えた問題の英文を書き写す(またはコピーを貼る)
- 問題のタイプ(品詞・動詞・前置詞/接続詞・語彙)を書く
- 正解の根拠を一言で書く(例:「後ろが名詞→前置詞」)
- なぜ自分の選んだ答えがダメだったかを書く
- 知らなかった単語は、例文ごと単語帳に移す
「解き直し」は日をあけて
ノートに書いた問題は、翌日、3日後、1週間後に解き直します。答えを見ずに、根拠まで言えたらクリア。これは記憶の研究でも効果が確かめられている「間隔をあけた想起」の考え方です。
語彙問題で落とした単語は、フレーズで覚えるのがコツです。require だけでなく be required to sign in のように、よく一緒に使われる形で覚えると、次に出たときに意味と形の両方で判断できます。
Part 5の1週間メニュー
1日20分を想定したメニューです。問題集はPart 5の問題を多く収録したものと、公式問題集を組み合わせると良いでしょう。
- 月:品詞問題を15問。解いたら根拠を一言で言う
- 火:動詞の形の問題を15問。時と主語のチェックを徹底
- 水:前置詞・接続詞の問題を15問。後ろが名詞か文かを確認
- 木:語彙問題を15問。知らない単語はフレーズで単語帳へ
- 金:月〜木の間違いノートを解き直し
- 土:タイプを混ぜたPart 5を30問、時間を計って解く
- 日:休み、または間違いノートを眺めるだけ
月〜木はタイプ別に固めて形をつかみ、土曜日にタイプを混ぜて解くのがポイントです。本番はタイプが混ざって出るので、「見た瞬間に分類する」練習にもなります。
Part 5によく出る文法項目チェックリスト
Part 5で問われやすい文法項目を、チェックリストにまとめました。自信のない項目があれば、参考書でその章だけ復習しておきましょう。
- 品詞:名詞・動詞・形容詞・副詞の語尾(-tion, -ment, -ive, -ly など)
- 動詞の形:時制(現在・過去・未来・完了)、受け身、主語と動詞の一致
- 不定詞と動名詞:plan to do / consider doing のように、後ろに来る形が決まっている動詞
- 関係詞:who / which / that / whose の使い分け
- 前置詞と接続詞:during と while、despite と although、due to と because
- 代名詞:主格・所有格・目的格・再帰代名詞(he / his / him / himself)
- 比較:more〜than、the most〜、as〜as
品詞の語尾の作例
- 名詞:decision, improvement, availability
- 形容詞:effective, reliable, successful
- 副詞:effectively, reliably, successfully
語尾で品詞を見分けられるようになると、品詞問題は意味を考えなくても一瞬で解けるようになります。知らない単語でも、語尾から品詞を推測できるのは大きな武器です。
よくある失敗とまとめ
- すべての問題で全文を訳す:品詞問題まで全訳していると時間が足りなくなる
- 分からない問題で粘る:1問に1分以上かけるより、印をつけて先に進むほうが全体の得点は上がりやすい
- 正解だった問題を復習しない:「なんとなく」で当たった問題は、次は外れるかもしれない。根拠を言えない問題も間違いノートへ
- 単語を単語だけで覚える:語彙問題は組み合わせ(コロケーション)で問われることが多い
Part 5は、問題のタイプを見抜く目と、根拠を言える復習を続ければ、着実にスピードと正確さが上がるパートです。今日はまず、手元の問題集から10問解いて、1問ずつ「タイプ」と「根拠」を一言で書いてみましょう。



