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🌍 英語学習

🧭 若手大学教員のキャリアの考え方|英語教員の教育・研究・校務の両立

✍️ 原田英語が厳選・執筆🗓 2026-09-28📖 6分🎁 読了で +10XP
大学教員として働き始めると、授業、研究、学内の業務が一度に押し寄せてきます。特に英語教育を担当する教員は、担当する授業のコマ数が多くなりがちで、研究の時間をどう確保するかに悩む人も少なくありません。この記事では、若手の大学英語教員が、自分のキャリアを長い目で考えるためのヒントを一般論としてまとめます。

大学教員の仕事の3つの柱

大学教員の仕事は、大きく分けて次の3つの柱で考えられることが多いです。

  • 教育:授業、学生の指導、教材の作成、成績評価など
  • 研究:論文の執筆、学会発表、研究費の申請、共同研究など
  • 校務・社会貢献:委員会の業務、入試業務、学内行事、地域や学会での活動など

大学や職位によって、これらの比重は大きく異なります。教育を重視する大学もあれば、研究の成果を強く求める大学もあります。

まずは、自分の所属する大学が何を重視しているかを知ることが大切です。採用時の説明、就業規則、評価の仕組み、昇任の基準などを確認し、先輩の教員に話を聞いてみましょう。

ポイント:3つの柱を常に均等にする必要はありません。時期によって比重を変えながら、長い目で見てバランスを取るという考え方が現実的です。

1年目の優先順位:まず授業を安定させる

着任1年目は、新しい環境に慣れることで精一杯になりがちです。優先順位の考え方の例を挙げます。

最優先:授業を安定させる

  • 担当科目のシラバスと、科目の位置づけ(必修か選択か、どの学年か)を確認する
  • 同じ科目を担当する教員と、教材や評価の方針をすり合わせる
  • LMSや学内システムの使い方を早めに覚える

次に:学内の仕組みを知る

  • 所属する委員会の役割と、年間のスケジュールを把握する
  • 研究支援、教育支援、学生支援などの部署の場所と役割を知る

そして:研究を止めない

1年目は研究の時間が減ることを前提に、研究を完全に止めないことを目標にします。

  • 週に一度でも、研究のための時間を予定表に入れる
  • 大学院時代の研究を論文にまとめる作業を少しずつ進める

1年目から完璧を目指すと、心身の負担が大きくなります。2年目以降に向けた土台作りの年と考えましょう。

研究時間を確保するための工夫

授業のコマ数が多い英語教員にとって、研究時間の確保は大きな課題です。次のような工夫が役立ちます。

時間の確保

  • 研究の時間を予定として固定する:例「毎週水曜日の午前は研究の時間」と決め、会議などを入れないようにする(可能な範囲で)
  • 小さな単位で進める:まとまった時間がとれなくても、30分で論文を1本読む、1段落書くなど、細切れの時間を使う
  • 長期休暇を計画的に使う:夏休み・春休みの研究計画を、学期中に立てておく

教育と研究をつなぐ

英語教育の研究者にとって、自分の授業は研究のフィールドにもなりえます。

  • 授業の工夫を、実践研究として計画し、記録を残す
  • 授業で使った教材や活動を、学会で報告する

ただし、学生を対象とする研究では、所属機関の倫理審査や同意の手続きが必要になる場合があります。成績評価と研究への参加を切り離すなど、学生に不利益が生じない配慮を忘れないようにしましょう。

研究時間の記録をつける

1か月だけ、研究に使えた時間を毎日記録してみましょう。「思ったより少ない」「火曜日は全くとれていない」といった実態が見えると、どこを変えればよいかが分かります。記録は、上司や同僚に業務の調整を相談するときの材料にもなります。

学会や研究会を「ペースメーカー」にする

締め切りのない研究は後回しになりがちです。学会の発表申し込みや、研究会での報告を先に決めてしまうと、それが研究を進めるきっかけになります。

業績を記録し、見える形にする

日々の忙しさの中で、自分の仕事の記録はつい後回しになります。しかし、昇任の審査や、将来の異動の際には、業績を整理して示すことが求められます。

記録しておきたい項目

  • 研究:論文、学会発表、研究費の採択、共同研究
  • 教育:担当科目、開発した教材、授業改善の取り組み、学生の指導の実績
  • 校務・社会貢献:委員会の役割、学会の役員や査読、地域での講演など

記録の方法

  • 研究者データベースを更新する:researchmapなどに業績を登録しておくと、公開の業績一覧として使える
  • ティーチング・ポートフォリオを作る:自分の教育の理念、方法、成果を、資料とともにまとめる文書。大学によってはFD(ファカルティ・ディベロップメント)の一環として作成の支援がある

月に一度の記録習慣

毎月の最後に15分だけ、その月の業績と取り組みをメモする時間をとりましょう。1年後に振り返ったとき、自分がしてきたことの多さに気づくはずです。

キャリアの選択肢と情報の探し方

大学教員のキャリアには、さまざまな道があります。任期付きの職から任期のない職へ移る、別の大学へ異動する、教育と研究の比重の異なる職に就くなど、一人ひとりの道は違います。

公募情報の探し方

  • JREC-IN Portal:国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)が運営する研究者向けの求人情報サイト。大学教員の公募情報が多く掲載されている
  • 学会のメーリングリストやウェブサイト:英語教育や応用言語学の学会で公募情報が共有されることがある
  • 大学のウェブサイト:各大学の採用情報のページ

公募書類の準備

公募では、履歴書、業績書のほか、教育や研究の抱負、模擬授業などが求められることがあります。日頃から業績を記録しておくと、急な公募にも対応しやすくなります。

相談できる人を持つ

キャリアの悩みは、一人で抱え込まないことが大切です。大学院時代の指導教員、学会で知り合った研究者、学内の先輩教員など、率直に相談できる人を持っておきましょう。

1週間の時間の使い方の例

授業を週に8コマ担当する若手教員を想定した、1週間の時間の使い方の一例です。実際には、大学や担当科目によって大きく異なります。

  • 月:授業3コマ。空き時間に翌日の授業準備
  • 火:授業2コマ。午後は委員会と事務作業
  • 水:午前は研究の時間(論文の執筆、データの分析)。午後は授業1コマと学生の面談
  • 木:授業2コマ。空き時間に課題の採点とフィードバック
  • 金:授業準備(翌週分をまとめて)、研究の時間(文献を読む)
  • 土・日:原則として休む。必要な場合も、作業は半日までにする

時間を生むための工夫

  • 同じ科目を複数クラス担当する場合、教材を共通化する
  • 採点の基準を事前に決め、採点時間を短縮する
  • メールの確認時間を1日2回などに決める

休む時間を先に確保することも、長く働き続けるためには欠かせません。

よくある失敗と、その立て直し方

1. 頼まれた仕事をすべて引き受ける

若手教員は、さまざまな仕事を頼まれやすい立場にあります。引き受ける前に、自分の時間と優先順位を確認し、必要なら先輩に相談しましょう。

2. 研究を「時間ができたら」と後回しにする

時間は自然にはできません。予定として研究時間を確保しましょう。

3. 一人で抱え込む

授業や学生の対応で悩んだときは、同僚や教育支援の部署に相談しましょう。多くの悩みは、先輩の教員も経験してきたものです。

まずは今週、予定表に「研究の時間」を1つ入れ、今月の業績と取り組みを15分でメモするところから始めてみてください。

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よくある質問

授業のコマ数が多く、研究の時間がまったくとれません。
まずは週に1回、1〜2時間でも研究の時間を予定に入れることから始めましょう。自分の授業を実践研究のフィールドにするなど、教育と研究を結びつける工夫も有効です。負担が大きすぎる場合は、所属部署の上司に相談することも検討してください。
ティーチング・ポートフォリオは作ったほうがよいですか?
必須ではありませんが、自分の教育を振り返り、他者に説明するための有効な道具です。公募書類で教育の実績や抱負を求められる場合にも役立ちます。所属大学でFDの一環として支援があるか確認してみましょう。
学会にはどのくらい参加すべきですか?
決まった基準はありませんが、自分の研究テーマに近い学会に定期的に参加し、発表することは、研究の発展と人とのつながりの両方に役立ちます。予算と時間に合わせて、年間の計画を立てるのがおすすめです。
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英語の神動画図鑑 編集部(原田英語)
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