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🌍 英語学習

📝 実践報告 書き方|大学英語の授業研究を論文にする手順と構成

✍️ 原田英語が厳選・執筆🗓 2026-09-28📖 7分🎁 読了で +10XP
毎学期、授業の中で工夫を重ねていても、それを文章として残すのは後回しになりがちです。でも、実践報告としてまとめることで、自分の授業を見直す機会になり、同じ悩みを持つ先生たちにも役立つ知見になります。この記事では、授業研究を実践報告や論文にするための問いの立て方、倫理と同意、データ収集、構成、投稿先の選び方までを順を追って紹介します。

「やってみた」を「研究」にする問いの立て方

実践報告と授業の感想文との違いは、はっきりした問いがあるかどうかです。「ペア活動を取り入れたら盛り上がった」だけでは、読者は何を学べばよいか分かりません。

問いを作る手順

  1. 気になる現象を書き出す:「発表の後、質問がほとんど出ない」
  2. 介入を決める:「質問の型を事前に練習させる」
  3. 変化を見る観点を決める:「質問の数」「質問の種類」「学生の感想」
  4. 問いの形にする:「質問の型を練習すると、発表後の質問の数と種類はどう変わるか」

英語で書く場合は、次のような形になります。

  • How does practicing question templates affect the number and type of questions students ask after presentations?
  • What do students report about their confidence in asking questions after the intervention?

問いは1つの論文で1〜2つに絞りましょう。問いが多いと、データも考察も薄くなります。

ポイント:「効果があるか」を証明しようとするより、「どう変わったか」「学生はどう受け止めたか」を丁寧に記述するほうが、実践報告としては書きやすく、読者にも役立ちます。

倫理面の配慮と同意の取り方

授業のデータを研究に使うときは、学生の不利益にならないことが最優先です。所属機関に研究倫理の審査や手続きがある場合は、データを集める前に確認しましょう。

押さえておきたい原則

  • 研究への協力は任意であり、断っても成績に影響しないことを明示する
  • 成績評価者である教員が同意を取ることの影響に配慮する(同意書の回収を別の人に頼む、成績確定後にデータを使うなど)
  • 個人が特定されない形で分析・公表する
  • データの保存方法と期間を決めておく

同意書の文例(英語)

英語で同意説明を作る場合の自作例です。実際に使う際は所属機関の書式に合わせてください。

  • This study aims to understand how students use feedback in writing classes.
  • Your participation is voluntary, and your decision will not affect your grade in any way.
  • You may withdraw your data at any time before the end of the semester.
  • Your name and student number will not appear in any report.

日本語でも同じ内容を併記し、口頭でも説明すると誤解が減ります。同意しなかった学生も、授業活動そのものには普段どおり参加してもらい、データだけを分析から除きます。

データ収集:授業の中で無理なく集める

実践報告のデータは、特別な実験を組まなくても、授業の中で集められるものが多くあります。

集めやすいデータの例

  • 学生の成果物:作文、発表の録画、ワークシート
  • アンケート:活動の前後で同じ質問をする
  • 振り返りシート:自由記述のコメント
  • 教員の授業記録:その日の様子、うまくいかなかった点のメモ

アンケート項目の作り方

5段階で答える項目と自由記述を組み合わせます。英語で授業をしている場合の例です。

  • I feel confident asking questions in English after a presentation. (1 = strongly disagree, 5 = strongly agree)
  • What made it easier or harder for you to ask questions?

気をつけたいこと

  1. 集める前に「何を、いつ、どの形式で」集めるかを表にしておく
  2. 前後比較をするなら、同じ質問・同じ時期の条件をそろえる
  3. 自由記述は、読む前に分類の観点を決めすぎず、何度か読み直して整理する
  4. 人数が少ない場合は、数字だけで結論を出さず、記述データと合わせて慎重に解釈する

「すべてを集める」より「問いに答えるのに必要なものだけを確実に集める」ほうが、後の分析がずっと楽になります。

IMRaDに沿った構成と各パートの書き方

実践報告や研究論文は、IMRaD(Introduction, Methods, Results, and Discussion)の構成で書くと読みやすくなります。投稿先に指定の構成がある場合はそちらを優先します。

Introduction(はじめに)

背景、問題意識、先行研究の位置づけ、研究の問いを書きます。先行研究は自分で実際に読んだものだけを引用しましょう。

  • Many students hesitate to ask questions after classmates' presentations.

Methods(方法)

対象(人数、学年、科目の概要)、実践の内容、データの種類と収集時期、分析方法を、別の先生が同じことをできる程度に具体的に書きます。

Results(結果)

データから分かったことを、解釈を混ぜずに示します。表や図は本文と役割が重ならないようにします。

Discussion(考察)

結果が問いに対して何を意味するか、先行研究とどう関係するか、限界(対象が1クラスのみ、など)と今後の課題を書きます。

  • These findings suggest that structured practice may help students start asking questions, although the small sample limits generalization.

要旨(Abstract)

最後に書くのがおすすめです。目的、方法、主な結果、示唆を各1〜2文でまとめます。

紀要と学会誌の違い、投稿先の選び方

投稿先の選択肢には、大きく分けて所属機関の紀要と学会誌があります。それぞれの特徴を一般論として整理します。

  • 紀要:所属機関の教員を主な対象とする刊行物です。査読の有無や形式は機関によって異なり、実践報告の枠がある場合もあります
  • 学会誌:学会が発行し、多くは査読があります。投稿資格(会員であることなど)や分量、書式が細かく定められていることが多いです

投稿先を選ぶ手順

  1. 自分の報告と近いテーマの論文が掲載されているかを確認する
  2. 投稿規定(分量、言語、書式、投稿資格、原稿の種類)を最新版で読む
  3. 「研究論文」「実践報告」「研究ノート」などの種別のうち、どれに当たるかを判断する
  4. 締め切りから逆算して準備スケジュールを立てる

具体的な規定は投稿先ごとに異なり、変更されることもあるため、必ず公式の投稿規定で確認してください。

準備スケジュールの例(1年間)

  • 前年度末:問いを決め、倫理面の手続きを確認
  • 前期:実践とデータ収集
  • 夏休み:データ整理と分析
  • 後期前半:原稿執筆、同僚に読んでもらう
  • 後期後半:修正して投稿

よくある不採用理由と、今日からの一歩

査読で指摘されやすい点は、投稿先を問わず共通する部分があります。一般論として挙げると次のとおりです。

  • 問いがはっきりしない:何を明らかにしたいのかが序論で分からない
  • 方法の記述が不十分:対象や手順が曖昧で、再現も評価もできない
  • 結果と主張が釣り合わない:少人数のデータから一般化しすぎている
  • 先行研究との関係が見えない:新しさや位置づけが説明されていない
  • 形式が投稿規定に合っていない:分量、引用形式、匿名化の不備

よくある失敗

  • 授業が終わってから「これを論文にしよう」と思い立ち、同意やデータが残っていない
  • 良かった点ばかり書き、うまくいかなかった点を省いてしまう
  • 考察で、結果に書いていないことを主張してしまう

査読コメントは厳しく感じることもありますが、原稿を良くするための情報です。指摘ごとに「どう直したか」を一覧にして再投稿すると、次の査読もスムーズになります。

ポイント:来学期の実践を研究にしたいなら、今のうちに「問いを1文で書く」ことから始めましょう。問いが決まれば、集めるべきデータと必要な手続きが見えてきます。

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よくある質問

1クラスだけの実践でも論文になりますか?
実践報告としてまとめることは十分可能です。ただし結果を一般化しすぎず、対象や条件を具体的に書き、限界として明記することが大切です。記述データを丁寧に分析すると説得力が増します。
自分の授業の学生から同意を取るときの注意点は?
教員は成績をつける立場なので、学生が断りにくくならない配慮が必要です。協力が任意で成績に影響しないことを明示し、同意書の回収を第三者に頼む、成績確定後に分析するなどの工夫を検討しましょう。所属機関の手続きも必ず確認してください。
英語と日本語、どちらで書くべきですか?
投稿先の規定と、届けたい読者によって決まります。国内の実践者に広く読んでほしいなら日本語、海外の研究者にも届けたいなら英語が選択肢になります。まず投稿規定で使用言語を確認しましょう。
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英語の神動画図鑑 編集部(原田英語)
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