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🌍 英語学習

📚 英語の語彙指導のコツ|教科書の新出語を定着させる扱い方

✍️ 原田英語が厳選・執筆🗓 2026-09-28📖 6分🎁 読了で +10XP
新出単語を「発音して、意味を確認して、次へ」で終わらせていませんか。単語は一度出会っただけでは定着しません。**何度も、少しずつ形を変えて出会わせる**設計が大切です。この記事では、教科書の新出語を授業の中でどう扱えばよいか、流れと具体例で紹介します。

新出語は全部同じ重さで扱わない

教科書の新出語リストには、数十語が並ぶこともあります。そのすべてを同じ時間をかけて扱うのは現実的ではありません。

まず、新出語を次の2つに分けてみましょう。

  • 発信語彙(話す・書くで使えるようにしたい語):日常的でよく使う語、今後の単元でも繰り返し出る語
  • 受信語彙(読んで分かればよい語):本文の内容上必要だが、使う場面が限られる語

たとえば、ある単元の新出語が「volunteer, collect, garbage, community, recycle, plastic, environment, local」だったとします。collect や local は今後も自分のことを話すときに使えるので発信語彙に。garbage や plastic は意味が分かれば十分な場面も多いので、受信語彙として軽く扱う、といった判断ができます。

ポイント:時間をかけるのは発信語彙に絞る。受信語彙は本文の中で意味が取れればOKと割り切ると、授業に余裕が生まれます。

新出語の扱い方:1時間の中の流れ

ここでは、本文に入る前の語彙パートを12分で行う例を紹介します。

0〜3分:音と文字の確認

フラッシュカードやスライドで、教師の後に続いて発音します。

  • "Listen and repeat."
  • "Only the girls / Only the boys / Only this row."

同じ語を3回ほど繰り返しますが、読む人を変えると単調になりません。

3〜6分:意味の確認

日本語訳を与えるだけでなく、絵・ジェスチャー・既習語での言い換えを使います。

  • "Collect means 'take many things and put them together.' For example, I collect stamps."
  • "Local means 'near your home or in your town.'"

6〜9分:スピード確認

カードを英語→日本語、日本語→英語の順で素早く見せ、全員で答えます。後半は一瞬だけ見せる、半分隠すなど、難易度を上げます。

9〜12分:ペアで使う

発信語彙を使って短い文を言い合います。

  • "Use 'collect' and tell your partner one thing you collect or want to collect."
  • "Tell your partner about one local place you like."

このあと本文を読むと、生徒は「さっきの単語だ」と気づきながら読めます。

定着のカギは「再会」の回数

単語が定着するには、時間をあけて何度も出会うことが大切だといわれています。1回の授業で完璧にしようとするより、次の授業、その次の授業で再び出会わせるほうが効果的です。

再会のさせ方の例です。

  • 次の授業の導入:前回の新出語から5語を選び、意味を隣の人とクイズし合う
  • 本文の音読のとき:新出語だけ空欄にしたプリントで音読する
  • 小テストの1問:前の単元の語を1〜2問混ぜる
  • 教師の英語の中で:Teacher Talk の中で意図的に使う(例:"Please collect your worksheets.")

自作の復習用ミニ活動例

"I say the Japanese. You say the English. Ready? 集める。" → "Collect!"

"Now, make a sentence with 'local.' Start with 'In my town…'"

このような短い活動なら1〜2分でできるので、毎時間の冒頭や終わりに組み込みやすいです。

高校では「意味の広がり」と「組み合わせ」を教える

高校の教科書では、中学で習った単語が別の意味で出てくることが増えます。たとえば "run" は「走る」だけでなく「経営する」、"cover" は「覆う」だけでなく「扱う・取材する」という意味でも使われます。

こうした多義語は、新出語リストには載らないことも多いため、本文の中で意識的に取り上げたいところです。

多義語の扱い方の例

  • "You know 'run' means 'move fast.' But look at line 5: 'She runs a small café.' What does 'run' mean here?"
  • 核となるイメージ(run=止まらずに動き続ける)を示し、「店を動かし続ける=経営する」とつなげる

コロケーション(語の組み合わせ)

単語を単体で覚えるより、よく一緒に使われる組み合わせで覚えると、書くときに使いやすくなります。

  • make a decision / take a break / pay attention to
  • heavy rain / strong coffee / a high price

"Which verb goes with 'a decision'? make, do, or take?" のような選択クイズは、1〜2分でできる復習活動として便利です。

新出語を扱う際に、本文中のコロケーションを1〜2個だけ抜き出して板書しておくと、ライティングの時間にそのまま活用できます。

40人クラスでの工夫

人数が多いと、一斉に言わせても「口を動かしていない生徒」に気づきにくくなります。

  • 読む人を細かく切り替える:「窓側の2列」「メガネをかけている人」「今月誕生日の人」など、グループを変えながら発音させると、全員が当事者になります。
  • ペアで役割を決める:A がカードを持って出題、B が答える。1分で交代。教師用のカードを縮小印刷した「ペア用カード」を用意しておくと便利です。
  • ミニテストはペア採点:単語テストを隣同士で交換して採点すると、40人分の採点時間を減らせます。答えは教師が読み上げます。
  • 苦手な生徒には「最初の2語」から:全部覚えようとして挫折する生徒には、「今日は発信語彙のうち2つだけ使えるようにしよう」と目標を小さくします。

よくある失敗

  1. 日本語訳の一対一対応で終わる:collect=集める、だけを覚えると、使い方が分かりません。→例文を1つセットで示す。
  2. 新出語の説明が長くなる:語源や派生語まで全部話すと時間が足りなくなります。→発信語彙の中でも特に大事な1〜2語に絞る。
  3. 授業後に二度と出てこない:定着しないまま次の単元へ。→次の授業の導入や小テストで必ず再会させる。
  4. 発音練習が教師のコピーだけ:意味を考えずにリピートするだけでは記憶に残りにくいです。→意味確認のあとに、もう一度発音させる。

ポイント:「教える」より「出会わせる回数を増やす」。語彙指導は、1回の完成度より再会の仕組みで決まります。

1週間の語彙サイクル例

単元の中で、次のようなサイクルを回すと無理なく定着につなげられます。

  • 1時間目:新出語の導入(音・意味・ペアで使う)、本文を読む
  • 2時間目:導入で前時の語を5語クイズ、本文の音読で再会
  • 3時間目:新出語を使った自己表現(2〜3文を書く)
  • 4時間目:小テスト(今回の語+前単元の語を少し)
  • 翌週:新しい単元の導入時に、前単元の語を2〜3語だけ再び使う

このサイクルを意識するだけで、同じ時間でも単語への「接触回数」が増えます。まずは次の単元で、発信語彙と受信語彙を分けるところから始めてみてください。

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よくある質問

新出語は本文の前と後、どちらで扱うのがよいですか?
内容理解に欠かせない語は本文の前に、推測させたい語は本文の後に扱う、という使い分けができます。すべてを前に出すと、推測しながら読む機会が減る点に注意が必要です。
フラッシュカードは紙とデジタルのどちらがよいですか?
どちらでも効果的に使えます。デジタルは表示速度や順番を変えやすく、紙はペア活動に配りやすいという特徴があります。目的に合わせて併用するのがおすすめです。
単語テストの頻度はどのくらいが適切ですか?
週に1回程度の短いテストを継続するほうが、単元末にまとめて大量に出すより再会の機会が増えます。前の範囲を少し混ぜると、復習のきっかけにもなります。
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英語の神動画図鑑 編集部(原田英語)
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