英語の歌・動画のメリットと注意点
メリット
- 英語の自然な音やリズムに触れられる
- 映像があるので、英語がわからなくても内容を推測できる
- 親が英語を話せなくても使える
- 子どもが楽しんで、何度も見たがる
注意点
- 見っぱなしになると、英語を「聞いている」のではなく「眺めている」だけになりやすい
- 画面を見る時間が長くなると、睡眠や外遊び、家族との会話の時間が減る
- 次々に動画が再生され、気づくと長時間になっている
英語の動画であっても、画面を見る時間であることに変わりはありません。「英語だから長くてもOK」ではなく、ほかの動画と同じように時間のルールを決めることが大切です。
ポイント:動画は「英語に触れるきっかけ」。見る時間の長さより、見た後に親子で英語を使ったかどうかが大切です。
動画を選ぶ4つの基準
- 短い:1本数分程度の動画を選ぶと、見る時間をコントロールしやすくなります。
- くり返しがある:同じフレーズがくり返し出てくる歌や動画は、子どもが口ずさみやすくなります。
- テンポがゆっくり:刺激が強すぎない、落ち着いたテンポのものを選びましょう。
- 子どもの興味に合う:動物、乗り物、食べ物など、子どもが好きなテーマを選びます。
YouTube などを使う場合は、自動再生をオフにする、子ども向けの設定を使う、親が事前に内容を確認する、といった工夫をしておくと安心です。
また、学校の授業で使っている歌があれば、それを家で聞くのがいちばんです。学校と家で同じ歌を聞くことで、子どもは歌詞をどんどん覚えていきます。
視聴前に親がチェックしたいこと
- 動画の最後まで見て、内容に問題がないか
- 広告や関連動画が表示される設定になっていないか
- 音量が大きすぎないか
特に、子どもが自分で端末を操作できる年齢になると、関連動画から次々に別の動画に移ってしまうことがあります。最初のうちは、親が再生する動画を選び、子どもにはその中から選ばせる形にすると安心です。
見っぱなしにしない関わり方
動画を「見せるだけ」から「一緒に楽しむ」に変えるだけで、英語の学びはぐっと深まります。
見る前
- 「今日はどの歌にする?」と子どもに選ばせる
- 「何回 apple って聞こえるかな?」とお題を出す
見ている間
- 一緒に歌う、手をたたく、振り付けをまねする
- 画面を指さして What's this? と聞く
見た後
- 「どんな歌だった?」「どこが好き?」と聞く
- 歌に出てきた英語を、生活の中で使ってみる
例えば、色の歌を見た後なら、服を着替えるときに What color is it? — It's red! と聞いてみます。動物の歌なら、散歩中に犬を見かけたときに A dog! と言ってみます。
ポイント:動画の英語を生活の中で1回使う。これだけで、英語が「画面の中のもの」から「自分が使うもの」に変わります。
スクリーンタイムの家庭ルールの作り方
スクリーンタイムの適切な長さは、子どもの年齢や家庭の状況によって違います。専門機関が年齢ごとの考え方を示していることもあるので参考にしつつ、ご家庭に合ったルールを決めましょう。
ルール作りのポイント
- 時間を決める:「英語の動画は1回2〜3本まで」「夕食前の15分だけ」など、具体的に
- 場所を決める:リビングなど、家族の目があるところで見る
- 終わり方を決める:タイマーが鳴ったら終わり、など
- 寝る前は控える:寝る直前の画面は、睡眠に影響することがあるので避ける
ルールの例
- 英語の動画は、夕食前の15分だけ
- 見るのはリビングのテレビで
- タイマーが鳴ったら、最後の1曲を一緒に歌って終わり
- 寝る前は、動画ではなく絵本
ルールは親が一方的に決めるより、子どもと一緒に話し合って決めると守りやすくなります。紙に書いて、見えるところに貼っておきましょう。
画面を見ずに英語を楽しむ工夫
英語の音に触れる方法は、動画だけではありません。画面を見ない方法を組み合わせると、スクリーンタイムを増やさずに英語に触れる時間を増やせます。
- 音声だけで歌を流す:朝の支度中、車の中、お風呂の時間など、「ながら」で聞けます。
- 歌に合わせて体を動かす:画面を見ずに、親子で振り付けを考えて踊ります。
- 絵本の読み聞かせ:音声付きの絵本なら、親が英語を読めなくても楽しめます。
- 英語で遊ぶ:Simon says(「サイモンが言いました」ゲーム)のような、英語の指示で体を動かす遊びもおすすめです。
- Simon says, "Touch your nose." →鼻をさわる
- "Jump!" (Simon says がないときは動かない)
特に音声だけの歌は、動画で見たことのある歌だと、子どもが映像を思い出しながら楽しめます。動画で覚えた歌を、次は音声だけで楽しむ、という流れがおすすめです。
1週間の使い方の例
平日の英語の時間を、動画・音声・遊びで組み合わせた例です。
- 月:夕食前に英語の歌の動画を2本(一緒に歌う)
- 火:朝の支度中に同じ歌を音声だけで流す
- 水:寝る前に英語の絵本を1冊
- 木:夕食前に動画を2本(見た後に What color? などのやり取り)
- 金:Simon says などの英語の遊びを5分
- 週末:家族で好きな歌を歌う、お気に入りの動画を1本見る
動画は週に2〜3回、それ以外は音声や遊び、絵本で英語に触れる、というバランスにすると、画面を見る時間を抑えながら英語に触れ続けられます。
学年による使い分けのヒント
- 低学年:歌と体を動かす動画を中心に。一緒に踊ったり、歌ったりする時間を大切に。
- 中学年:学校で扱っている表現が出てくる歌や、簡単なストーリーのある短い動画を。見た後に、出てきた英語を1つ言ってみる習慣を。
- 高学年:好きなテーマ(スポーツ、科学、動物など)の、子ども向けのやさしい英語の動画を。慣れてきたら、英語字幕を表示して、知っている単語を探すのもおすすめです。
どの学年でも、「見る→話す(使う)」のセットを意識すると、動画の時間が英語の学びの時間になります。
よくある失敗と今日からの一歩
- 自動再生で長時間見てしまう:自動再生をオフにし、見る本数を決めておきましょう。
- 英語の動画だからと、時間を気にしない:英語でも画面を見る時間であることは同じです。家庭のルールに入れましょう。
- 親がまったく関わらない:1日1回だけでも、一緒に歌ったり、見た後に英語を使ったりする時間をつくりましょう。
- 新しい動画を次々に探す:同じ歌や動画を何度も楽しむほうが、英語は身につきやすくなります。
今日は、家族で「英語の動画をいつ、どれくらい見るか」を話し合ってみましょう。ルールを1つ決め、紙に書いて貼るところから始めてみてください。
家族みんなでルールを守る
子どもにだけルールを求めるのではなく、家族全員で画面との付き合い方を見直すきっかけにするのもおすすめです。例えば「夕食中は家族全員スマホを置く」と決めて、その時間に英語の歌の話をすれば、英語も家族の会話も増えていきます。



